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【朗読】富士に就いて(太宰治)
読んでみた感想
私の中の太宰治ってこういうエッセイ的なものを書くイメージがありませんでした。(私が文学作品を読まなさすぎというのもあるかもしれませんが)
話に出てくる「天下茶屋」は今もあるそうです。HPには『富嶽百景』の舞台になったと書かれているので、『富嶽百景』の執筆中にこの作品も書かれていたんですかね。
太宰治は、皆さんもよくみるあの富士山の風景について「私は、この風景を、拒否している。近景の秋の山々が両袖からせまって、その奥に湖水、そうして、蒼空に富士の秀峰、この風景の切りかたには、何か仕様のない恥かしさがありはしないか。これでは、まるで、風呂屋のペンキ画である。芝居の書きわりである。あまりにも註文とおりである。富士があって、その下に白く湖、なにが天下第一だ、と言いたくなる。巧たくみすぎた落ちがある。完成され切ったいやらしさ。そう感ずるのも、これも、私の若さのせいであろうか。」と言っています。
「あっ、たしかに。」と私はなぜか納得してしまいましたね。
構図がまとまりすぎて、「オーダーされました?」と言わんばかりのものになっている気がする。
それがいいんですけどね(笑)
といっても、富士山ちゃんとみたことないんですけどw
最後に、関西人なもので「天下茶屋」を最初「てんがちゃや」と読んでしまいました。
大阪に実際ある駅の名前なのですよ…
ではまた次回ノシ