池袋西武の屋上、「かるかやうどん」が6月で閉店。55年の歴史に幕
はあ…とても悲しい。
西武池袋本店の屋上にあるうどん屋「かるかや」が、6月末で閉店してしまうことがわかった。
移転はせず、55年間の営業を終えるという。
夏を前に、この「つけうどん 冷やし」食べられなくなるなんて。
このごわごわのコシのあるうどんが大好きで、大学生のころから通っていた。お昼どきは西武百貨店とパルコのアパレル店員さんがたくさん訪れていて、とても華やかだった。
たしか昔はつけうどんが「釜揚げうどん」と呼ばれていて、350円くらいだったと思う。とにかく安くて、おいしいうどんだった。
いまは550円だけど、それでもかなり安いと思う。そしてずっと変わらずにおいしい。
池袋を通りかかる人にとっては、忙しいときもさくっと済ませられる、最高のファストフードだったと思う。
じつはかるかやの本体は、西武池袋本店の地下1階にある。地下の「かるかや」では職人さんがうどんを打っていて、持ち帰りの生うどんを販売している。
たまに地下に立ち寄って生麺を買って帰ると、自宅でもかるかやのワイルドなうどんが味わえる。テイクアウトもおすすめだ。
店頭にうどんが並んでいないときは、打ち立てのうどんが出てくるチャンス。「10分待ってもらえる?」と聞かれるので、黙って頷くとすぐに打ってくれる。
この地下の店舗で打ったうどんが屋上に運ばれ、茹でられ、僕らに提供されてきたのだ。
地下の店員のおばちゃんと少し話した。学生時代から通っていたから寂しいです、と。
「ありがとうねえ。孫を連れてきた人もいたよ。数十年通ってるって」
地下も屋上も両方閉店なんですね。
「下のお店がなくなっちゃうと、(うどん出せないから)ね」とおばちゃん。
それもそうだ。うどんを買って帰る。
最後にこんな裏技も教えてくれた。
「茹でて食べきれなかったうどんは、次の日に焼きうどんにしてもおいしいよ。マルちゃんについてる普通のソースで十分だから」
西武池袋本店もいろいろ動きがあるらしいし、お店がなくなるのはしかたがないか。できればどこかに移転してほしかったけども…(西武線のどこかの駅ナカとか、西武ライオンズの野球場にでも移転してくれたら最高なんだが)。
屋上の開放感のなかで食べるかるかやには、たしかに特別な雰囲気があった。
老舗デパートの屋上になぜか本格的な讃岐うどん。このロケーションで、この麺がでてくるの!?っていう意外性に、20年以上もやられっぱなしだった。
あと1ヶ月ちょっと。西武池袋本店の屋上にできるだけ通いたいと思う。カウントダウンがはじまったら、地下で麺も買おう。
これまでに食べたうどんの写真を探してみた。日常的に、当たり前のように行っていたのでそんなに残っていなかった。
おろしうどん
冷やしたぬきうどん
カレーうどん
いろいろ食べてはきたが、おすすめは圧倒的に「つけうどん 冷やし」だ。まだ行ったことがない人は、ぜひ一度食べてに行ってみてほしい。