優先順位と仕事観
こんにちは、なるみです。
この記事を書いているのは年末です。クリスマスが終わり新年を迎えるまでのこの時期は、人々が仕事や学校が終わり、いつもより空気がゆるい感じがして好きです。
どうしても書き残しておきたいトピックがあり筆を取りましたが、堅苦しいタイトルになってしまいました。まあいいや。
今日の目次です。
1.人生の優先順位
2.自分の仕事観
1.人生の優先順位
前回の記事で触れましたが、僕は現在絶賛ニート生活中です。しかしながら、次のステップを踏む決断を先日行いました。簡単にいうと、次の仕事を決めました。この決断も相当考えて選んだので今のところ納得感が非常に高いのですが、選ぶまでにはかなり時間を要しました。
なぜなら、仕事の内容、場所、時間、長く時間を過ごす相手など、この決断によって変わってしまうものがたくさんあったからです。決断というものは、ある一点を選んで可能性を狭めることによって、その一点の成功確率をあげるための行為です。あちらが立てばこちらが立たずというように、全部を総取りすることはできません。
次第に、自分は何を選びたいかという優先順位をはっきりさせようと思うようになりました。
ここまで読んで、「何当たり前なこと言ってるんだ」と思う人もいるかもしれません。優先順位について考え始めてから、自明に優先順位が決まっている人が周りに一定数いることに気がつきました。ただ、自分のように白黒はっきりさせずグレーゾーンの海を漂っている人も割といるのではと思います。グレーゾーンが悪いわけではありません。むしろ白黒が全てはっきりしているより環境に適応しやすく生きやすいと思います。ただ、優先順位がはっきりしている方がいいという時もあるよね、という話です。
話が少し逸れました。本題に戻ります。
「自分の優先順位は何か?」という問いについて考えるようになってから、周りの人たちの優先順位1位は何かを観察し始めました。すると、おおよそ以下の3つに大別されると気づきました。皆さんはどのタイプですか?
(1)自分タイプ
自分の幸せ、成長、富、名誉が一番に来るタイプ。これはわかりやすいですね。
(2)仲間タイプ
仲間の幸せ、成長、富、名誉が一番に来るタイプ。仲間というのは家族・親友・恋人のような信頼している身近な人、という定義です。
(3)世の中タイプ
世の中の幸せ、成長、富、名誉が一番に来るタイプ。世の中というのは、自分が知らない第三者という定義です。自然環境とか動物のようにヒト以外のモノやイキモノも含みます。
順番が前後しますが、まず、自分は(3)の世の中タイプではないと思いました。
起業をして気づいたのですが、起業家という生き物は、世の中タイプの優先順位づけをしている人が多いです。「〇〇業界を変えたい」「〇〇という課題に苦しんでいる人たち全員を救いたい」というビジョンを掲げていることが多いです。このタイプは人々の共感を生みやすく、会社を動かす大きなパワーになるので、会社をやるとか、人を巻き込んで何かをするときには、このタイプの人がいるとうまくいきやすいと思います。
しかし自分は「見ず知らずの人のために頑張るのはちょっとモチベ湧かないな」と思いました。
以前は「ブラック労働をしている教員たちを救うことが自分の目標だ」と言語化していました。しかし先日ある先輩に「それ本当にやりたいの?自分の人生をなげうってでもやりたいの?」と言われて言葉に詰まりました。確かにやりたいことの一つではあるのですが、優先順位は5位くらいで、至上の目標というわけではないと気づきました。
次に考えたのが、(2)の仲間タイプです。
自分の友人のひとりに仲間タイプがいます。彼は、将来生まれてくるであろう自分の子どもが優先順位第一位とのことでした。「この会社に入ったら子どものためになるだろう」「何歳までに結婚したら子どものためになるだろう」という考え方で、一貫した思考をしている姿が印象的でした。
はじめは、自分もこのタイプと近いのだろうと思いました。自分は、周りの仲間のために時間を使うことが好きです。周りの人が困っていたら、その人のために頑張ろうとパワーが出ます。しかし、「自分の幸せと他人の幸せがバッティングしたらどっちを選ぶの?」とその友人に言われ、答えがすぐに出ませんでした。これは自分のことではありませんが、例えば「自分のキャリアアップのためにニューヨークで働きたい、しかし自分の恋人は事情があって日本にいなければならない。こんなときどっちを選ぶ?」という状況になったとします。こんなとき、自分の幸せを優先するのか、恋人という信頼している身近な人(=仲間)を優先するのか、どっちを選ぶのでしょうか。
散々考えた結果、自分は「自分の幸せ」を選ぶのだと思いました。自分の幸せと仲間の幸せを天秤にかけたときに、結局は自分が幸せでないと仲間を幸せにできないと思ったからです。つまり、自分は(1)の自分タイプだということです。(記事を書くときにも「自分」という語が非常に多いと感じています。これも自分タイプだからこそなのでしょう。)
この答えに納得感を得たのと同時に、とても自分が薄情なやつだと感じるようになりました。究極の選択をするときに、仲間を蔑ろにする可能性があるということです。先ほど書いたように、自分は仲間のために時間を使うことが好きなのです。
ここで自分の幸せの基準について振り返ってみました。これに関しては、以前の記事「新たなスタートに向けて」の【2.何かを選ぶときの判断基準】で書いた基準が参考になると思いました。結論だけ言うと、自分は「このヒトに自分の時間を投下する納得感があるか」を幸せの基準にしています。これって結局(2)の仲間タイプなんじゃね?と思うかもしれませんが、自分の幸せがどの仲間と過ごすかにリンクしているということです。つまり、もし仲間タイプなら、「自分を犠牲にしてでも仲間の幸せを優先する」ことをOKとしますが、自分はそれができません。(1)の自分タイプであるけれでも、「仲間を犠牲にしてでも自分の幸せを優先する」こともできません。「この仲間に時間を投下することが自分の幸せになる」ということになります。先ほどの自分のキャリアor恋人の例なら、「恋人を選ぶけれど、それは恋人のためではなく自分のためだ」という答えになるでしょう。
この答え方になることが、(1)の自分タイプらしいというか、少し悪い言い方をすると自分本位だなと感じます。しかし、思いやりや仲間を幸せにしたい気持ちは確かに自分の中にあります。ただ、思いやりは、自分が幸せな状態であるときに初めて出るものだと思います。少なくとも、自分はそうです。そのため、自分が幸せな状態でいることが仲間のためになるということにもなります。
余談ですが、自分の幸せの閾値を知っておくと色々と便利です。自分は自らの体を被験体にして幸せの閾値を測る人体実験をするのが好きです。先ほど話したように、「ヒト」の閾値は高めです。よほど一緒に過ごすことに納得していないと後悔します。あと「食」の閾値も高めです。美味しいご飯を食べることは手っ取り早く幸せの総量をあげる方法で、そこにお金を投下することは惜しみません。「衣」や「住」に関する閾値は限りなく低いです。365日ユニクロの白Tと黒スキニーを着て、タコ部屋で雑魚寝をする生活でもハッピーになれます。幸せのコスパがよくなるように生活を設定すると楽に生きられます。
2.自分の仕事観
自分は仕事が好きです。難しそうな案件を見るとワクワクしてしまいます。必要な分の休息や仲間と過ごす時間は欲しいですが、それ以外は仕事に時間に充てたいと思う人間です。
自分は仕事を通じてアプローチできる社会課題や利益には幸せを見いだせません。「このヒトに自分の時間を投下する納得感があるか」を幸せの基準にしている(1)の自分タイプのため、幸せと社会課題解決や利益は切り離して考えています。
幸せを見出すわけではありませんが、ワクワクや面白さややり甲斐を見出すことができます。これはゲームをしているときの感覚とほぼ同値だと感じます。誤解を恐れずにいうと仕事をしているときは「資本主義ゲーム」を楽しんでいるなと感じます。(偉そうな文面になってしまいました。。)オブラートに包むと、仕事そのものが好きだということになります。
どれだけ深いイシューを見つけられるか、どれだけ鮮やかにイシューを解決できるか、どれだけ会社の利益をあげられるか、これらを考えて行動することそのものがイケてると感じます。
そのため、一般的に社会的な評価を受けにくい業種に対して心的ストレスが少なく切り込んでいけると思っています。屠殺業・風俗業・産業廃棄物処理業・汚物清掃業などにはちょっと興味があります。イケイケの業界は自分がやらなくていいと思っています。自分がやらなくても他の人がやるし、自分よりも能力が高い確実にたくさんいます。ちなみに、次のキャリアを金属加工業界に選んだのもこの理由があります。この業界深ぼってみるととても面白いのですが、渋めないぶし銀の業界なので、あまり名大生とかは注目していないように感じます。
一方で、共感性の高いビジョンを掲げて人々を巻き込んでいくのは苦手です。「なんか利益出そうだから一緒に働こうぜ!」と言うよりも「こういう世界を作りたいから一緒に働こうぜ!」と言う方が会社はまとまりやすいです。そのため、多くの従業員を抱えて上場や急成長を目指す会社の社長とかはまるで向いていません。そのうち、フリーランスの延長線上の一人社長とか、数社に絞った御用聞き商売とか、転職しながらの傭兵PjMとかやってみたいです。
最後に
優先順位や仕事観をはっきりさせると、行動に迷いがなくなります。行動に迷いがなくなると、意思決定がサクサクできるので努力の総量が上がりやすいです。努力の総量が増えると自ずと成果も上がりやすくなります。1月からもう一度仕事に時間を投下することが増えてくるので、最近はこのような抽象的なことを言語化するのにハマっています。
テーマが抽象的なので、どうしても堅い文章になってしまいます。そのため読むのが大変かもしれませんが、読んでくれる人の何かの参考になってくれたら嬉しいです。
それでは、また。
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