マザーズ先物考察①

マザーズ先物を始めた目的

投資をするのは資産を増やすためだが職業上の制約から今は個別株を買えない。
そこで始めた日経先物、OPだがとにかく狙った展開を待つ自分の投資スタイルでは月に1、2回しかトレードが無いこともありちょっと少なすぎる。
チャンスの多さと勝率はトレードオフに近いことが多く一応想定通り利益にはなっているのでひとまず問題はないのだが、チャンス自体は多いに越したことはないので日経先物と同じく自分でも取引可能なマザーズ先物を始めることに。
マザーズ先物を始めることで目的通り『投資チャンスを増やすことができるのか、どの程度増やすことができそうなのか』を考察する。


マザーズ先物で投資チャンスを増やせるのか

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※日経が左軸、マザーズ・TOPIXが右軸

マザーズ先物をやることで投資チャンスを増やすためには、そもそもマザーズ指数(以下マザーズ)が日経平均(以下日経)と異なる値動きをする必要がある。
採用銘柄が違うので完全相関はあり得ないことは分かっているもののちゃんと確認したことがないので改めてこの機会に確認してみる。
相関関係は自分の投資スタイルとしてはざっくり分かればいいのでマザーズが登場した2003年9月以降の日経とマザーズ、ついでにTOPIXの終値推移を並べてみて、状況に大きく差があるTOPIX登場前後について確認。



・TOPIX登場前

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約10年前のことだし採用銘柄の基準とか前提が大きく変わってるかもしれないのであくまで参考。こんな時もあったという一つの情報としていつか役に立つ時も来るかも。

日経とマザーズは逆の値動きになっている時期もあったりと相関性が低い。
それぞれ(主にマザーズ)が先行指標になっているような時期があったのでこういう関係こそPFに組み入れるのに適している。
一時的に逆相関になるものの時間経過とともに相関性が強くなるような関係はポジる際の後押しになっただろう。
例えばマザーズが大きく下げ続けている2006年秋以降に逆に上昇している日経に対し、そのうち下がるだろうと売りを入れる取引は結果的には大成功したこととなる。
日経は2007年夏頃に18000円を超えており2万円奪還論が増え始めていた頃だと思うので、まだはもうなり・幸福感の中で消えていく、という心理的な点からも絶好の売り場であった。
こんな時なら日経先物とマザーズ先物それぞれを取引することで間違いなく投資チャンスは大きく増える。


・TOPIX登場後

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TOPIXが登場した2011年夏以降はぱっと見で3指数の相関性が高いことが分かる。
日経とTOPIXは銘柄が重複しているので相関性が高いのは当たり前だが、マザーズもぱっと見は相関性が高い(これ何気に重要で逆相関みたいな関係ではない)
それでもマザーズ先物をやることで投資チャンスはどの程度増えそうなのかをもう少し細かくデータを見て考察。



ここからが一番大事な日経とマザーズの比較。

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大雑把に見ると両指数は同じ方向に同じぐらい動くことも多いが細かく見ると逆の動きになっている時もあることが分かりこれは当たり前のことで想定通り。

・日経がレンジの時にマザーズが動いてる時が結構あるので『日経先物に加えてマザーズ先物をやることで投資チャンスは増える』
・しかもマザーズ特有のボラの大きさから3割以上の大きな変動が毎年のように起こっているので自分にとって『投資チャンスは日経以上にある』ことも分かる。
結論:マザーズは日経先物に加えてボラが大きく日経と異なる動きをするので、マザーズ 先物を取引対象とすることで当初目的の『投資チャンスを増やす』というのは十分に達成できることが確認できた。

今回のnoteの目的は達成できたが、その他発見として日経とマザーズは相関性が弱い時もあり時に逆の動きをすることもあるが、めちゃくちゃな逆相関は過去にないということ。
例えば、日経がコロナショックで半減して1万円くらいになった時に(これはあるかもしれない)マザーズがバイオバブルで2,000円になるようなめちゃくちゃな逆相関は過去に無い=今後も起こる可能性は限りなく低いと考えられる。

今順調にマザーズ売りで焼かれている身としてはちょっと安心できる。
今から日経が3万円超えることは考えにくいので(あり得なく無いのが相場の怖いところ)、マザーズもいくらITやバイオ銘柄でバブルが起ころうがここからの上値余力なんてせいぜい数百円だろうからどこかで追加売りすれば売値撤退ぐらいのチャンスはあるだろうと楽観。