民事再生手続が株価に与える影響(レナウンの場合)
結論
民事再生手続開始⇨整理銘柄⇨約1ヶ月後に上場廃止⇨市場で売買できなくなり、いわゆる倒産なので株の価値は0円になる。
つまり買ってはいけない。
民事再生手続とは
債務超過のおそれがある、資金繰りに行き詰まるなど、経済的に窮境にあるものの再建の見込みのある債務者(企業)について、裁判所の関与の下で、債権者・取引先等関係者の協力を得て、事業の再建を図る手続。
いわゆる倒産に該当するが再建を目指したものであり原則経営陣の交替はない。
民事再生手続の流れ(レナウンの場合)
5/15:民事再生手続開始決定&東京地方裁判所により管理命令発令
〜8月中旬:債権者から債権届出(=レナウンの債務)及びその内容を確認して状況把握後に、その状況を踏まえたうえでの再生計画案の提出
10月中旬:債権者集会で再生計画の可否について可決※、その後裁判所ににより認可
※レナウンの債権者は主に(全て?)子会社なので問題なく可決されると思われる
以降:再生計画に基づき債務を弁済していく。各債権者に対する支払金額・条件等は、再生計画案に従う。
レナウン株価の今後
以下IR文章の通り上場廃止となる。
『当社株式は、本日付で東京証券取引所の整理銘柄に指定され、東京証券取引所が
定める規程により所定の期間を経た後に上場廃止となる見込みです。』
上場廃止にはTOBや株主数等の一定の基準を満たせず退場というケースもあるが、今回のレナウンはいわゆる破産なので、上場廃止日に向けて株価は0円へと近づいていく。
上場廃止なので当然市場で売買できなくなり、残った株の価値も0円になる。
監視銘柄と整理銘柄
上場有価証券が上場廃止基準に該当する恐れがある場合には、その事実を投資者に周知させ、投資者がこれに対応する措置が取れるよう、当該株券を「監理銘柄」に指定する。 その後、当該上場株券の上場廃止が決定された場合には、「整理銘柄」に指定される。
「整理銘柄」は約1カ月間の猶予期間を経て上場廃止される。猶予期間中は市場で売買できるが、新規に買うぐらいなら他の銘柄を探すべき。