インディーズアーティストがまず最初にやるべき事とやらないべきでない事
こんにちは、黄島成(きじま なる)です。主にHIPHOP分野で楽曲制作と配信を1人で行っています。
今回は、そんな私が音楽配信を始めて感じたインディーズアーティストがまず最初にやるべきこととやるべきでないことについて解説したいと思います。作曲方法などの初歩的な基礎部分は避けて解説します。
インディーズアーティストが最初にやるべきこと
まず最初にやっておくべきなのは以下の3点です。
適切なディストリビューションサービスを選定
各SNSアカウントや公式サイトを作っておく
for Artistの登録&申請
順番に見ていきましょう。
適切なディストリビューションサービスを選定
個人で音楽配信を行う場合、まずどのディストリビューションサービスを利用するかを決めなければなりません。ほとんどの方は日本国内での活動がメインになると思うので、日本国内に強いディストリビューションサービスを利用した方が良いです。
理由は、国内のディストリビューションサービスを利用しないと、ファンがいない最初の段階では日本人にリーチされないからです。また、最初の段階ではいろんな機能の活用方法も全く分からないと思うので、日本語対応していないとかなり不便です。
国内の中でもおすすめなのは、ぶっちぎりでTuneCore Japanです。私は海外のサービスとTuneCore Japanを利用していますが、利便性が全く違いますし、日本国内へ効率的にリーチできるのでアーティスト活動を加速させることができます。
他の国内サービスもありますが、収益分配率が低かったり、色々とややこしいのでTuneCore Japanを使っていれば間違いありません。
各SNSアカウントや公式サイトを作っておく
これは当たり前ですが、案外最初にできていない人が多いです。楽曲を制作している時に「あれやってなかったな、これやってなかったな」というように、最初にやっていないことが多いと楽曲制作に集中できず、配信頻度が落ちます。
そのため、まず作っておくべきなのは主要のSNSアカウント(X, Instagram, TikTok, YouTube)ですね。1日あれば全部作れると思うので絶対に先に作っておきましょう。あとはWebサイトです。そこまで重要じゃないと思いますが、公式サイトがあるのとないのでは結構違います。
まず1つのメリットはSEO対策ができることです。最初のうちは検索エンジンにすら認知されていないので、アーティスト名をGoogleやSafariなどで検索しても検索結果に表示されません。なので、公式サイトを作ることでSEO対策による流入やブランディング効果も期待できます。
もう1つのメリットは、興味を持った人があなたの詳細を知ることができるので、興味を持った人を取りこぼさないということです。SNSで集まったフォロワーはなんとなくフォローしている人が多いので濃いファンとは言えません。そのため、あなたに興味を持ったファンがあなたのことを知るためにも公式サイトを作っておいた方が良いです。
作り方がわからないという人が多いですが、今の時代はWordPressというサービスを使えば1日で公式サイトくらいは簡単に作ることができます。そのため、外注して無駄な金を使うくらいなら自分で調べて作った方が良いです。
私が自分で作った公式サイトのリンクも貼っておきますね。ドメイン取得にサーバー契約、WordPressテーマの導入をしています。このレベルなら1日くらいで完成できます。
for Artistの登録&申請
for Artistは各音楽ストリーミングサイトが独自で提供しているアーティスト専用のアカウントのようなものです。登録することで、自分が配信した楽曲の詳細アナリティクスやプロモーション活動に便利な機能などが使用できます。
ディストリビューションサービスが提供しているレポートやアナリティクス機能は基本的に1ヶ月に一回くらいの頻度でしか更新されないので、データ分析する際にとても不便です。そのため、主要の音楽ストリーミングサイト(Spotify, Apple Music, Amazon Music, LINE Music)などには登録しておいた方が良いです。
しかし、まだ楽曲を一曲も配信していない方はまだ連携できない可能性も高いので、まだ楽曲配信をしていないという方の場合は優先度はそこまで高くありません。
とりあえず、最初にやるべきなのは上記の3点ですね。後のやるべきことは制作や配信しながらやれば問題ありません。
インディーズアーティストがやるべきでないこと
次に、やるべきでないのは以下の2点です。
過度なプロモーション活動
完璧を求めすぎないこと
順番に見ていきましょう。
過度なプロモーション活動
配信をしてみるとわかりますが、ファンがいないうちは頑張って制作した楽曲でも全く再生されません。そのため、多くのアーティストがより多くの人に聞いてもらいたいがためにプロモーション活動に注力してしまいます。
私たちインディーズアーティストがやるべきなのは、プロモーションすることではありません。自分の感性とセンスで自分らしい楽曲を制作して配信することです。目的が制作からプロモーションに変わってしまえば本末転倒です。
楽曲をあまり配信していない状態で仮にプロモーション活動が成功して再生数が上がったとしても、それは一発屋で終わります。プロモーションは母体ができてから行うからこそ、今まで制作した全ての楽曲の全体再生回数が上がるという相乗効果が生まれると私は考えています。
また、プロモーションは各大手のレーベルが全力で行なっている分野なので、個人でプロモーション活動をしたところで事務所に所属したアーティストに勝てるはずがありません。ある程度の結果で満足したいなら別ですが、私はインディーズアーティストでもトップ層に食い込めると信じていますので、大手レーベルが苦手な分野で戦わないと勝ち目はありません。
つまり、私が言いたいのはプロモーションは必要最低限に抑えて楽曲制作に注力し、母体を増やしていきましょうということです。
完璧を求めすぎないこと
これは最初のうちによくあることですが、完璧な楽曲を求めすぎると楽曲がなかなか完成しないという沼にハマってしまいます。私もハマりました。この完璧主義というのはゴリゴリの主観であり、客観的に完成した楽曲を聞いている側からするとちょっとした誤差にすぎません。
ぶっちゃけミックスとマスタリングさえしっかりしていれば問題ありません。逆に、いろんな部分にこだわった楽曲を制作できたとしても、ミックスとマスタリングが壊滅的だったら全てが台無しになります。
外注することもできますが、自分の耳で聞き比べながらできるようになった方がいいと思います。なぜなら、ミックスとマスタリングには個性が出るからです。その結果的に個性となり差別化にも繋がります。終わりよければ全て良しという感じですね。
とりあえず質すらもわからない段階なので、数をこなさないことには何も始まりません。そのため、完璧主義の考えは捨てた方が良いと私は思います。
まとめ
私自身もまだ配信を始めて間もない段階なので正しいとは限りませんが、私の体験談で特に感じたのは上記で解説した通りです。これから配信を始めるインディーズアーティストや何から始めれば良いかわからない方は、ぜひ参考にしていただければと思います。
今回はこれで以上です。今後も疑問に思ったことや感じたことはなるべくnoteを通して情報共有していこうと思いますので、フォローしていただけると嬉しいです。
では、また次回の記事でお会いしましょう。