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児童虐待ケースアセスメント報告書WEB版

<児童虐待ケースアセスメント報告書WEB版>

子はたからプロジェクト 昨年度NPO法人ケア・センターやわらぎと調査分析をした報告書がWEB版で公開されました。研究を共に行ってくれた、よだか総研 小池くんのHPページになります。※NPO法人ひだまりの丘でも後日公開します。

◆2020年度_児童虐待ケースアセスメント調査_報告書
http://r.yodaka.org/?p=731


どういう報告書か

調査では被虐待歴のある30名の過去数十年間に何があったのか専門家の方々にヒアリングをしていただき、そこから見えてきたものから、今後どのような、あり方や施策が必要かを提言できればとの思いです。今年度は NPO法人ひだまりの丘 が主となって調査を継続しています。当事者の方、加害者の方に当時何があったのかを今年度は加害者の方にもご協力していただいています。感謝しています。当事者の方に自分の過去を語るにはすごくすごくエネルギーを使いますので今後も慎重に行えたらと思います。※報告書は個人が特定されないような内容に留まっています。

勇気を持って声に出してくれた方の想いと声を今後も大切にして調査を続けていきたいと思っています。

児童虐待のいま

現状ですが、一時保護所、乳児院、児童養護施設も満員で、里親は不足している状況です。米国と比較しても予算が10分の1程度。社会的養護の子どもたちは45,000人。虐待相談件数の約3%〜5%以下の保護率となっています。児童相談対応件数は今後も増えると思います。これは法律や社会の認識が変化しているからです。虐待が引き起こす社会的コスト算出など、研究もここ数年で進んでいますが、コストとして出すのは他分野と比較してどれくらい足りないかを視えるようにするためです。年間で震災並の損失が出ていると算出されました。https://toyokeizai.net/articles/-/324664(和田先生)

当事者の代弁者になりたいのではなく、絵本を描いているからでもなく、ひとりの人間としてこういう現状があるということについて真正面から受け止めていきたいと思っています。そこから何を見出せるか、何が問われているかをみんなで考えていきたいです。これは個人の問題ではないです。政治的なことも勉強していかないとと強く思います。おかしいことはおかしいと言えるように。

評価・罰するのではなく、共感・補償の道が必要

虐待を受けている、している渦中の人はそもそも、行政に相談するという選択肢は取りづらいと思います。言ってはいけないという暗黙の了解があると思います。そうでなくとも家庭という小さい単位の社会で起きるあらゆること、どう転ぶか分かりません。その不安をどう支えていくのか。管理・監視していく、その人、家庭を評価・罰するのではなく、共感・補償の道が必要です。非難されることを恐れ、隠し逃げ続けてしまわないように。

妊娠、出産、育児〜とこどもたちをどう扱っていくのか。訴えかけたいと思います。地域市民の活動や民間の団体では限界があります。守備範囲がありますので、政策(条例)などもっと議論していかなければならないと思います。それが国や自治体からのメッセージです。それを政治家のみなさんに頑張ってほしいです。子どもは宝です。

声なき声が聴こえるように

先日新聞の報道をみて、50代女性から電話があり、「私は虐待されたのでしょうか?」とご相談がありました。きっとご自身のなかで葛藤や癒えない苦悩があると思いました。ただ聴いていくということ、そして語る(語れる)という関係性がすべての人に必要だと思います。語ることで僕も立ち上がれました。「相談」は遠く重すぎるのです。聴いてくれる人、その関係性がお互いを救うのです。今後もケースの積み上げをしたいと思います。声なき声が聴こえるように。

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なるかわしんご
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