#51 一次審査員制度を振り返る
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数値化するという行為は
群体を単体に
人を個に変える
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各グループ予選やファイナル結果を振り返る前に、以前このnoteで推測していた審査システムの内容を再検証してみたいと思います。
テレどまつり関連記事の最初の一稿にて語っていた内容になります。
【一般審査員100人による一次審査はどうだったのか?】
先のnote#38では、一般人によるオンライン審査のメリットは「公平性」
デメリットは「人気投票になってしまうのでは?」と推測していました。
まず公平性について。
受賞チームを出身地域別で見てみると、
愛知:42
東海(愛知以外):15
中部北陸:4
関西:18
中四国:4
九州:3
関東:8
東北:3
北海道:8
海外:4
※審査対象外特別賞も含む
開催地である愛知県の参加チームが突出して多いため、愛知出身チームの受賞が多いのは当然として、次いで関西、東海、北海道、関東・・・と、概ね参加チーム数に比例した感じになっていますね。
関西勢の受賞チームが多めなのも、昨今の勢いを反映しているだけで、特に審査制度の変更の影響という訳でもなさそうです。
ちなみに構成人員別だとどうだったのか。
こちらも大まかに学生・キッズ系、社会人クラブ系、市民・海外系と分けてみると、
学生・キッズ系:35
社会人クラブ系:51
市民・海外系:21
参加チーム全体の半分近くはクラブ系(趣味目的で集っている社会人サークルと定義します)チームに類される思うので、これについてもそれほど極端な偏りはない様に思います。
あとは「平日審査」と「週末審査」では、審査員及び視聴者層がだいぶ違うという点から、審査に影響を与えるかどうかという推測。
こちらも平日・週末に関係なく、学生、若手、社会人、海外チームと、参加数と概ね変わらない比率でバランスよく入賞していたと思います。
※数字・分類については筆者の個人的なカテゴライズによるもので、公式の分類と異なる可能性は大いにありますのでご了承くださいm(_ _)m
では「人気投票になってしまうのでは?」という点はどうだったのか。
これに関しては現在どまつりチームに人気ランキングがある訳でないし、FIFAランキングの様な相対的な順位付けシステムがある訳でもないので一概には言えませんが、過去の受賞歴の有る無しをチェックしてみたいと思います。
リアル・テレどまつり通して過去に受賞経験のあるチーム数:37
(全受賞107チームの内35%の受賞率)
今回は受賞チームが多いので比較としては難しいかもしれませんが、過去にどまつりに於いて受賞歴の有るチームを、ある程度知名度があると仮定した場合、全体の3~4割程度なので有名チームばかりが極端に受賞しているとも言えないかと思います。
ただこれがファイナルチームのみに限ると74%という数字になるので、1位通過にはそれなりの知名度が必要なのかもしれません・・・
しかし当初懸念していた「どまつりっぽい似たような作風のチームがファイナル揃い踏み」という事にはなりませんでしたね。
カッコいい系、コミカル系、編集美麗系、異種系などなど、多ジャンルの作品が出揃ったような印象が残っています。
【いわゆる「組織票」等は本当になかったのか?】
これも以前語っていたことですが「匿名性の高さ」が不正に利用された場合の懸念点。これについてはクリアにはなっていません。
今回審査員を希望する人は専用サイトより氏名、住所、メアド等を入力し、特定のチームとの関係性がある人はそれを自己申告した上で申し込む事になっていますが、後々その人が本当に審査対象チームとの関係性が無かったかどうか、ましてや本当の個人情報を入力した実在の人物なのか、運営側が追確認を取ったという事は今現在聞いていません。そういう事をする予定があるのかどうかも解りません。
特定のチームを勝たせたいと考えてる人が複数の審査員に成り済ますことが、可能と言えば可能なシステムですよね。
ただ、それは個人でやるにせよ複数人で組織票を作るにしても、かなりの労力を費やすことになると思います。審査希望日は時間まで指定できる訳ではないので、希望の審査グループに当たるかは確率1/5(土様なら1/6、日曜なら1/4)ですので結構低確率です。満点にしても高得点は頭切りされるルールですし・・・
あとそこまでして勝たせたいか?と正直思います(笑)
今回はZOOMでも審査員の顔や音声を見せる方式ではなかったので、今後はもう少し募集人数を絞って対面式で行えば、この辺の透明性は出るかと思います。ただ人数が減るのもそれはそれでバランスが悪くなるのですけどね。難しいものです。
【配点の仕組みについて】
審査方法については公式HPにも記載がある通りですが、
「どまつり性」で各10点(地域の素材を発掘する力、オリジナルに挑戦する力、魅力的に表現する力)
「エンタメ性」で30点(技術面、芸術面、ストーリー性)の合計60点満点。
もちろん色んな人がいるので一概には言えませんが、このご時世で一生懸命に作った動画をみて、そのクオリティ如何はあるにせよ、極端に低い点数をつける事は、心情的に考えても一般応募の方々の中では少なかったのでは?と思います。(もちろん厳格に審査人もいたと思いますが)
となると、必然的に相当数のチームが高い点数帯でひしめき合っていたのではないか?という推測がされます。今回のシステム上、グループ内で1~4位という順位はつきましたが、実際の所1~8位くらいまでは僅差だったのではないかと思います。
ただしリアル開催時代もそうでしたが、グループ最初のチームが基準チームだった場合、それ以上かそれ以下かといった判断をしていく事になるので、ある程度目を惹く内容であれば、基準以上の数値を付けやすくなる心理傾向にあったと思います。
そういう意味ではグループトップバッターのチームは少し不利だったのではないかな?と推測します。(実際にグループトップバッターで1位抜けしたのは20グループ中嘉們だけ)M-1とかでもトップは不利とされていて、その分の情状加点はあるみたいですが。
・とまぁ、あれやこれや検証しましたが・・・
点数がどうとかシステムが云々とか、あんまり審査の事ばっか言うなよと、そんな事を思う自分もいるわけで(おまいうwですが)
もちろん大賞を獲った夜宵や、上位入賞されたチームの皆様の結果は称賛されるべきです。でもそれ以上に、今回のどまつりって賞とか結果以上に、参加者、視聴者、主催者が得たものは大きかったと思います。
関わったすべての人達が、何か大事なものを手に入れた
もしくは取り戻したどまつり、だったとも思うんですよね。
なので結果は結果として、一つの楽しみとして、あーだこーだお酒のつまみになるくらいの話題でもいいと思ったりします。来年以降、社会状況により例年通りのリアル開催が行われた場合、この形式での審査は今年限りかもしれませんしね。後に伝説の年と呼ばれるようになるかもしれません・・・
てなわけで、これから頑張って全グループを振り返っていきたいと思います。(言ってる事がブレブレですがw)
ひょっとしたら時間軸順番ではやらないかもしれませんが、それはそれで「次はどこの検証だろう??」と楽しみにして頂ければ☆
つづく
まだまだ何かをサポートして頂ける様な大層な書き手じゃないのでサポートなんて恐れ多くてとてもとても…>゜))))彡