#162 ソーラン回想録 U40審査中編(第32回YOSAKOIソーラン祭り)
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足掻け、もがけ、それでいい
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U40審査中編をお送りします!そうこうしている内に7月もいよいよ終わりが近付いてきました・・・もはやあの6月の肌寒かった北海道など記憶の彼方に。札幌ですら連日猛暑日の昨今ですが、まだまだ祭りは終わらない!
なんとか8月には跨ぎたくない、という気持ちはあるのですが果たしてどうなることやら( ̄▽ ̄;)
U40回想編は3部構成でお送りします。前回のU40審査①・②ブロックの回想録はこちらをご参照下さい。
それぞれ特化した魅力を持ったチーム数が抜けた③ブロック、大賞・準大賞を輩出する事になった④ブロックをまとめてどうぞ!
<U-40③ブロック>
紫仁
むすび
室蘭ルネッサンス
oh ! 愛で隊
華鼓節
黎舞-Live-
渚一世風美
我流
紀州龍神
轍-wadachi-
札幌学院大学・文京台
北翔大学~友和~
U40③ブロックのファイナルチームは黎舞-Live-と渚一世風美。バキバキ踊りで魅せる系の黎舞と優美な美しさをがウリの渚一世風美、特徴が対称的な2チームが選出されました。
渚一世風美に注目していたD氏と工藤氏がここを手堅く抑えて5ポイント獲得。黎舞がソーラン2回目でもうここまで上がってくるとはさすがに読めなかったのか、誰も当てる事はできませんでしたね。これがあるから面白い!
<黎舞-Live->
とにかくキレッキレの動きがインパクト十分な若さ溢れるチーム。遠目に観てると青い忍者軍団の躍動と言った感じでしょうか?隊列移動時に若干抜ける感じはありますが、筆者が見たパレードの連鎖ウェーブは凄かったです。楽曲後半からの盛り上がり方がとてもカッコ良く、終わった後に「◯◯製作委員会」とかテロップ出そうな感じでした(笑)
<渚一世風美>
腕の角度、指先の力の込め方など、一つ一つの細かい所作が非常に綺麗で、しっかりとした舞踊を魅せて貰った感じ。扇子を使うチームは多いですが、ゆったりとした所作で綺麗に見せられるチームは多くないですね。後半に向けてどんどんテンポアップしていっても、基本の美しさを保ったままクライマックスまで丁寧に踊り上げているのが素晴らしかったです。
<U-40④ブロック>
ミナオ・ドーレくしろ
AOMORI花嵐桜組
いなせ系暁会活頗組
心〜sin 〜釧路学生魂
逸夢七屋
ダンスパフォーマンス集団 迫-HAKU-
翔舞龍神
斬桐舞
東京農業大学 「農天揆」
ど感動
巡藍
柳苑謳歌
U40④ブロックから二次審査に進んだのはダンスパフォーマンス集団 迫 -HAKU-と柳苑謳歌。終わってみれば大賞・準大賞が揃ってここから選ばれる事になった激戦ブロックでした。
昨年度のU40ファイナリストでもある柳苑謳歌を予想していた人は多く、逆に予想には名前が挙がらなかった迫が、結果でもってその存在感を示した事になりました。どちらも目指すは大賞のみ!という意気込みが伝わってくる演舞でした。
<ダンスパフォーマンス集団 迫 -HAKU->
「ダンスパフォーマンス集団」という名前に相応しく、身体能力や柔軟性だけでなく、観客へのアピールや煽り、声の出し方や振りのキメ処一つ一つの見せ方まで、全てにおいて観客への訴求力の高さが発揮されてましたね。曲前の入り方から最後の旗乱舞まで、全てが綿密に作り込まれた素晴らしい演舞でした。準大賞受賞おめでとうございます!
<柳苑謳歌>
去年U40ファイナルで見た時は、美しく作られていながらもう一つインパクトが・・・という印象でしたが、今年は最初から最後まで、絶対に勝つ!という気迫の強さみたいなものが伝わりました!終始めちゃくちゃ声出てましたね・・・。踊り・構成展開も申し分なく、40人で見せれる演舞としてはほぼ満点なのでは?U40大賞、おめでとうございました!
上記以外にも気になったチームをいくつかコメント。
<oh ! 愛で隊>
令和ソーランのチンドン屋という表現がぴったりな、賑やかしに特化したチーム。子供達を中心にそれぞれに自由で華やかな祭り浴衣や甚兵衛姿でひたすら観客を煽り、盛り上げてくれます。桜の形をしたボンボンやチーム名と掛かってる?鯛の纏など、このチームならではの個性的な小道具がたくさんあって写真映えしそうですね。楽しく祭り感を味わえる、ソーランにとって大事なチームの一つ。
<華鼓節>
動きのシャープさや隊列構成の整然さといい、コカっぽさを思わせる雰囲気を持ったチーム。衣装が黒ベースな上にノースリーブで腕がしっかりでているので、動きを正確に見せないと汚く見えてしまいがちですが、その辺もきっちりと仕上げてきてましたね。シンプルな構成ながら洗練されたカッコ良い演舞で、来年以降もっと人が集まりそうな気がします。
<逸夢七屋>
とかく派手に豪華に、という傾向があるソーランに於いてモノクロカラーに近い衣装というのはシンプルで逆に目を惹きますね。水墨画家をテーマにした作品で、モチーフの掘り下げ方も面白く、演舞自体も講談調の語りが入っていたりと、よさこいと古典芸能の融合の様な新しい形が非常に渋くてカッコ良かったです。どまつりと相性良さそうですね。よっ!七屋!
<心〜sin 〜釧路学生魂>
すっかりソーランでは定番となった片手に和太鼓の構成ですが、やり過ぎず少なすぎずの音バランスがいい感じですね。あのバチを回転させる技、落としたりしないのかなーっていつもハラハラします(笑)そんな太鼓衆に負けないくらい、女性パートもバキバキに踊ってますね。声出しの方も終始気合の籠った発声をしていたのが印象的でした。チーム名に魂が入ってる所はやっぱ気合が違いますね!
以上、U40③・④ブロックを振り返ってみました。アンダーはやはり人数が少ないせいなのか、作品的にもそれぞれのやりたい事に特化して振り切ってるチームが比較的多く、多様性という点ではより先鋭化していて、長くソーランを見ている人程楽しめるコンテンツになってるかと思います。
ここからレベルアップしたチームが本祭審査で唯一無二の存在に成長していくのを見届けるのも、また楽しみ方の一つかもしれませんね。
ソーラン回想編、次でラストです!
まだまだ何かをサポートして頂ける様な大層な書き手じゃないのでサポートなんて恐れ多くてとてもとても…>゜))))彡