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ICLの後遺症 運転ができなくなった

タイトルの通り。ただし、ICLは最高。


ハローグレアがとんでもない

1年前の6月にICLを受けた。これは、簡単に言うと目の中にコンタクトレンズを入れる手術で、視力回復のために行われる。

ICLとは「Implantable Contact Lens」の略称で、「眼内コンタクトレンズ(後房型有水晶体眼内レンズ)」と呼ばれることもあります。
レーシック(LASIK)がレーザーで角膜を削って屈折異常を矯正する手術であるのに対し、ICLは目の中にレンズを挿入することによって近視・遠視・乱視などの屈折異常を矯正し、日常生活をメガネやコンタクトレンズ無しで過ごせるようになる手術です。

引用:ふくおか眼科クリニック
引用:医療法人真生会富山病院アイセンター

手術自体は日帰りででき、目にいれたレンズは取り外したり交換したりもできる。レーシックと違い可逆性があることに安心して、この手術を受けることに決めた。

良いところが多いICLだが、いくつか欠点がある。まず、レンズを入れる場所がもともと狭い人は手術を受けられない。視力が悪かったり乱視が強かったりすると、値段が高くなる。私は両方に当てはまっていたので80万円ほどかかった。あと、将来白内障などの目の病気になるとレンズを取る必要が出てくる。

そして、ICLを受けた人には、強い光を浴びると視界にリングが見える「ハローグレア」という現象が起こる。

ハロー・グレアとは、光視症ともいい、多焦点眼内レンズをもちいた白内障手術の代表的な合併症です。
光が眼内レンズを通るときに乱反射をおこすことが原因です。
(中略)
夜間の運転時に街頭を見るというような、背景が暗い中で光を見る場合に限って、光の周りに薄い輪っかをかけたように見える現象と、光が花火のようにまぶしく広がる現象を起こします。

引用:こいけ眼科

ICLの手術をしている眼科のホームページや体験談の多くには「ハローグレアは次第に気にならなくなるor治ってくる」と記載されている。

ただ、私は治らなかった。なんなら術後から、普通の人よりもハローグレアが酷かった。

ICLの説明などに書かれている、ハローグレアのイメージは以下の通り。

引用:ひらばり眼科

そして、私の視界はこんな感じ。

私の拙い絵にはなるが、誇張抜きでこの状況である。太陽や電灯などの強い光をみるたび大小さまざまなリングが連なって見える。視界がとんでもないことになる。

術後は「いつか治るのだろう」と我慢していたが、いつになっても治らないので今はもう諦めた。明るい光を見ると目の前がリングだらけでもはや面白い。

運転ができない(特に夜)

「運転ができない」と書いたけど、私は元々運転ができない。車の免許は持っているけど、日常生活で運転することはないし怖くてできない。だから、術後しばらくは運転について考えることもなかった。

しかし、術後半年ぐらいして、夜に親の運転する車の助手席に乗ったとき、視界がとんでもないことになった。すれ違う対向車のライトに反応してリングが止まらない。そのときの視界はこれ。

実際は、車の動きに合わせてリングが動くし街灯や街の光によってできるリングもあってもっとめちゃくちゃだった。ミラーボールのようにリングが踊り狂って、視界がパーティーモードになった。加えて、ハイビームの車とすれ違うたびに視界が白飛びする。

このとき「車の運転は一生できないな」と思った。今は運転をしていないけど、将来田舎に住んだり子どもができたりしたら乗らざるをえなくなるだろうという覚悟はしていた。でも、無理だ。前が見にくいどころの騒ぎではなくて、見えないのだから。

サングラスをしたらいいかもしれない、とサングラスをかけて車の助手席に乗ったこともある。昼は効果的だった。リングがなくなるわけではないけど、リングの発光量が減って見やすくなった。

ただ、夜には効果がなかった。そもそも、私は暗いところでものが見る力が弱い。サングラスや偏光レンズの眼鏡をかけると、リングが多少マシになる代わりに光っていないものがほとんど見えなくなった。こんな状態で運転なんかできるわけがない。通りすがりの人間を全員跳ねてしまう。

なぜかドライアイにもなった

ICLをしたあと、ハローグレアだけでなくドライアイも発症した。目が乾きやすくなって、たとえば起きた直後は目薬をささないと前がよく見えない。目が開かないことも多い。

ICLの手術をしてから半年間、時折目を刺すような痛みに襲われていた。目に入れたレンズが原因かと思い、眼科で検査を受けるとドライアイだと判明した。術前の検査では特に指摘されなかったから、手術が原因だろう。多分。

ICLに後悔しているか

ICLによるメリットとデメリットを書き出してみると、デメリットの方が多い。

⚫︎ICLによるメリット
・視力が良くなった

⚫︎ICLによるデメリット
・夜に運転ができなくなった
・歩くときにも注意が必要になった(リングに気を取られてこけそうになる)
・ドライアイを発症した
・80万円かかった
・将来手術でレンズをとらなければならない(激痛&恐怖)

それでも、私はICLに後悔していない。絶対にして良かったと思っている。なぜなら、メリットが圧倒的に大きくて、デメリットに圧勝しているからである。

イメージ

術前の私は、視力が0.001で乱視が強かった。コンタクトの度数は-8.0だったし、裸眼ではほとんどなにも見えなかった。カラコンをつけるのが好きだけど、度数や乱視に対応している商品がほとんどなくて困っていた。

今ではどうだ。寝起きから視界はクリアだし、コンタクトのつけ外しの手間はないし、強い度数のメガネによる頭痛に悩まされないし、温泉や銭湯で困らないし、寝る直前や夜中に目が覚めたときもよく見えるし、カラコンは選び放題だし、最高だ。

ハローグレアなんてどうでもいい、元々運転してなかったから運転できなくても問題ない。ドライアイも目薬をさせば困らない。コンタクトをつけていたときも定期的に目薬をさしていた。お金だって、払えばそれで終わった。借金をしたわけでもない。

同じ状況の人を募集している

この記事を書くにあたって、私と同じようにハローグレアが原因で運転ができない人を探したけどいなかった。私のケースはもしかしたらレアなのかもしれない。運が悪いことに私はハローグレアがとんでもないことになったけど、運が良いことに私は運転をしない人間だった。

もし、私と同じような状態の人がいたら教えてほしい。

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