リアリティスターが天下を取る時代【カーダシアンズが作り上げた新時代】
10年前のカーダシアン家と2022年のカーダシアン家の世間的なイメージは遥かに違う。
名声のためなら何でもするという「下品」なカーダシアンズのイメージを覆し年月を経て世界で最も影響力のある一家に変貌を遂げたのだ。
カーダシアン一家って?
カーダシアンズとは、リアリティスターである。 母親であり子どもたちのマネージャー、
クリス・ジェンナーがカーダシアンズとしてのブランド、キャリアをここまで育て上げたと言っても過言ではない。
そもそもクリス・ジェンナーとは、
あのOJ・シンプソンズ事件の弁護士を務めた故ロバート・カーダシアンの元妻で、4人の子ども(コートニー、キム、クロエ、ロブ)の母親。
その後、元オリンピック選手のブルース・ジェンナー(今は性転換しケイトリン・ジェンナーとなったが)と結婚し、後に若者のアイコン的存在となるケンダル、カイリーが生まれた。
子どもたちをスターに育て上げたのはクリスのマネジメント力と才能がかなり大きい。
クリス・ジェンナーが手がける彼女たちの自らの生活を放送するリアリティ番組
『Keeping up with Kardashians(邦題: カーダシアン家のお騒がせセレブライフ)』
がみるみるうちに成長したのは言うまでもない。
同番組のプロデューサーには母親クリスを筆頭に、人気オーディション番組『アメリカンアイドル』の司会を務めるライアン・シークレストも制作に関わる。
昨年惜しまれながらも番組は15年の終止符を打ったと思いきや、
2022年、『The Kardashians』という新しい番組という形で戻ってきた。
それぞれのビジネスの成功
今やカーダシアン家は業界の中心にいる一家で、ひとりひとりのビジネスも大成功している。
カーダシアンズの"顔"キム・カーダシアンは今や米『Vougue』誌の表紙を3度(他国版を含めると10度)飾り、バレンシアガのキャンペーンの広告塔。
また、四女ケンダル・ジェンナーはハイブランドのショーに引っ張りだこで着実にスーパーモデルへの階段を登っている。
末っ子カイリー・ジェンナーの化粧品ブランド『Kylie Cosmetics』は約7年前に設立されてから現在に至るまで大ヒット中。
最も資産が多いのは末っ子カイリーと言われているほどの稼ぎっぷり。
"低俗なリアリティスター"のレッテル
しかし、私がキム・カーダシアンを知った時の印象は決して良いものではなかった。
10年ほど前、某セレブゴシップ誌を読み漁っていた頃の私はキムのことを
"*セックステープで有名になった美人"としか思っていなかったし、正直なところ下品な印象を持っていた。
Ye(当時のカニエ・ウェスト)との熱愛報道が出たときも、私はカニエのファンだったこともあって(今のカニエについてはノーコメントにしておきます笑)、
よりによってキム・カーダシアンか。
と思ってしまった。
数年後カニエとキムの立場が大逆転することも知らずに。
*キムは元彼レイ・Jとのセックステープ流出したことがあり、番組のヒットのために母親クリスがわざと流出させたのではという噂まである
そんな低俗なセレブのレッテルを貼られていたキムだが、今や世界の最先端。
ハリウッドで最も話題に上がる人物の1人だ。
百貨店でバレンシアガの特大ショーウィンドウを見た時はもはや感動した。カーダシアンズがここまで登り詰めたかと。
『The Kardashians』シーズン1の第3話では
キムの業界での成長ぶりを物語るようなシーンもある。
キムがアメリカの長寿番組『*SNL 』に出演する際のエピソードで、
キムのチームのメイク担当の方が
「リアリティスターが雑誌の表紙なんて飾れるわけがない、夢を見過ぎだ、と言われ続けてきたのにSNLのホストだなんて...」
と感極まって涙するシーンがある。
正直めちゃくちゃ感動した。
*歴史あるコント番組サタデーナイトライブの通称、当番組のホストを務めることは名誉。
ちなみにこのSNLをきっかけに、
SNLのレギュラーメンバーの若手でありハリウッドいちのモテ男との呼び声も高いコメディアンのピート・デヴィッドソンとキムは付き合い始める。(のちに破局)
交友関係と絶えないゴシップ
この一家のデート相手といえば、
バスケットボール選手かラッパーがほとんどで、とにかくスキャンダルが多い。
キムは2011年にNBA選手クリス・ハンフリーズと結婚し、1ヶ月後離婚を申請。
その後ラッパー(本人はラッパーとカテゴライズされたくないらしいが)のカニエ・ウェストと結婚。
四女ケンダルはラッパーのエイサップ・ロッキーとパパラッチされたこともあり、直近の彼はNBA選手。
三女クロエの元旦那ラマー・オドム、直近のパートナーのトリスタン・トンプソンもNBA選手だ。
トリスタンに至っては妹カイリーの親友と浮気、その後も他の女性との間に子どもができるなど泥沼になった。
そんなハプニングだらけのカーダシアンズだが、
年を追うごとに交友関係が格段にパワーアップしていっているように思える。
何より私が感じるのは、言葉を選ばずに言うと
『カーダシアンがラッパーに群がっている』
のではなく、
『アーティスト側がカーダシアンズにあやかっている』
というイメージに変わった。
『低俗なリアリティ番組になんか出たくない』と思っていた人々が、今は『少しでも映りたい』
と思っているように見える。(メチャクチャ主観です)
ご存じカイリー・ジェンナーの現在のパートナーは今をときめくトラヴィス・スコット。
その前の元彼はラッパーのタイガ。タイガも売れっ子だが今のトラヴィスは業界で桁違いのヒットを飛ばすアーティストの1人ではないだろうか。
そんな彼の名声と実力に引けを取るどころか、
『パートナーはカイリー・ジェンナー』という事実がトラヴィスの株を上げているまであると感じている。
そして偶然にも名前が同じでややこしいが
BLINK 182のドラマーであり音楽業界で引っ張りだこの大物トラヴィス・バーカーがカーダシアンズの一員になった。
今年、カーダシアン家の長女コートニーとトラヴィスはめでたく結婚したため、トラヴィスが番組に登場することも多く、イチャつきぶりがまあ半端じゃない。
この男、トラヴィス・バーカー、見た目に反してソフトな話し方で礼儀正しく愛情深い人でなんだかとても魅力的。
プロポーズの前には母親クリス・ジェンナーに事前に結婚の許可を取るなど義理堅く、クリスもトラヴィスのことを相当気に入っているご様子。
コートニーが長年連れ添ったお騒がせ男スコット・ディシックとは真逆のとにかく夢のような男性なのだ。(スコットも楽しくて良いところあるんだけどね)
40代に突入して運命の出会いを果たしたコートニー、末長くお幸せに!
そして天下のカーダシアンズへ
とにかく交友関係のVIP具合が甚だしいと思ったが、彼女たち自身が一流になったため自然なことなのだろう。
番組の最新シーズンではキムのSNL密着や弁護士試験の道のり、一家の*メットガラ密着など、盛りだくさんなので是非見ていただきたい。
*年に1度ニューヨークのメトロポリタン美術館で行われるファッションの祭典、一流のセレブが招待される。
世間一般のイメージと同様、わたしも手のひらを返すようだが(w)、ボスであり母親のクリス・ジェンナーとその娘たちのキュートな人柄や彼女たちがどれだけ努力してこの地位を手に入れたかを目の当たりにすると、
この一家を好きにならずにはいられないのだ。
わたしはそんなカーダシアンズを見るたびに
世界は広いと感じさせられるのである。
セレブリティは奥が深いよ。
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