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全ては愛してる姉のため!「最愛のお姉様が悪役令嬢だったので、神が定めた運命に抗います」

こんにちは、女性向けなろうコミックを読んでレビューしている氷雨と申します。


今回紹介するコミックはこちら。
最愛のお姉様が悪役令嬢だったので、神が定めた運命(シナリオ)に抗いますです。

最愛の姉が悪役令嬢だからこそ、バットエンドを回避するために妹に転生した女性が奔走する作品です。

現状3巻まで出ていますが、今回は1巻目だけ読んだ感想となります。
妹のキャラがなかなか個性的で、とても楽しませてもらいました。

では、まずはあらすじから参りましょう。

あらすじ

公爵令嬢レイラは、幼い頃から第二王子オズワルドとの結婚を決められていた。

真に彼を支えられるのは婚約者である自分のみ。
だからレイラは、必要以上にオズワルドを甘やかさず、ときには厳しい言葉をぶつけていた。

それが彼女なりの愛だったからだ。
しかし、当のオズワルドにそんなレイラの思いは届いていなかった。

「小言ばかり言うお前なんかとの婚約は破棄だ! 代わりにお前の妹を妻として迎え入れる!」

「えぇ……」

スタートは婚約破棄から

レイラが今作の主人公だと読んでいる中で錯覚しやすいですが、実は妹の方が主人公。

妹のソフィーナが登場するのは、姉のレイラの婚約破棄の場面を見たところです。

しかし、そのレイラの婚約相手が第二王子であるオズワルド。
彼はとてもワガママな王子で有名な人物でした。

しかも、レイラとの婚約破棄の理由は、
「愛想がないから」

レイラはわざと小言を言う立場にいるよう厳しく接していただけなのですが、それが裏目に出てしまいました。

そして、婚約破棄のあとに誰を娶るのかと聞いたその返事は、
「妹のソフィーナを妻に迎える」
と言い出すではありませんか。

……はぁ、これは酷い。
しかも、普通この場合、姉は国外追放などで問答無用にひどい目に合うのが定番ですが、この作品は違います。

妹が広間へ呼ばれ無言で第二王子へ歩み寄る姿はとてもしとやか。
しかし、第二王子の手首をつかみギッとにらみながらの第一声は
「しね」
でした。


いや、物騒!!
しかもその後にオズワルドの顎へアッパーが入ってますから!

……第一声の時の表情はとても迫力あるもので、個人的にはドキドキしてしまいました。

自分の敬愛する姉に対して何を言いやがるのかと詰める姿は、流石としか。
姉が大好きで大切にしたいと考えているシスコンなソフィーナですが、それには訳があるのです。

シスコンには訳がある

ソフィーナがシスコンになったのは、妹が転生者だったから。
何かしらのゲームの中でレイラが悪役令嬢のポジションであることを知り、そのキャラが好きだからこそ滅亡するルートから外れるために行動していたのです。

どこの転生者であるのかはまだわかりませんが、レイラが好きだからこそ幸せになって欲しいという気持ちが原動力となっているのはわかります。

そして、その行動は何も知らないレイラや周りからは唐突なものに見えるでしょう。

しかし、それだけ愛されているという気持ちが強まるからこそ、レイラも素直に受け止めているのです。


また、自分の邪魔をするものには容赦が無い。
だからこそ、オズワルドの不用意な行動を防ぐため、彼の思考を書き換えるなどブラックな手も使います。

確かに、自分しか姉を救えないとわかったのであれば、いろいろな手段を取ろうとはしますね。
流石に洗脳まではしませんけれど……。

恋のキューピットになった妹

さて、姉の幸せのために奔走するソフィーナ。
自分がワガママ王子のオズワルドと婚約し面倒を引き受けて、レイラには王であるアレックスとくっつけようと画策します。

実は、幼いころから2人を見てきたソフィーナはアレックスがレイラをずっと見つめていたことを知っています。

だからこそ、2人の背中を押すためのきっかけを作り出したのです。
今までの頑張りをすべてアレックスが見ていてくれたとわかり、レイラも自然と嬉しさが溢れ出します。

そして、2人は結ばれ幸せの一歩を踏み出すのです。
しかし、同時にソフィーナは姉の幸せを長続きさせるために転生者としての記憶を頼りに国を滅亡から救うために行動します。

真面目にすごいなと思いますね。
何度も繰り返しては自分の魔力や魔法の経験値を引き継ぎながら、婚約者であるオズワルドの思考や性格をアンインストールするという手段を使うとは。

好きな人のためにどんな手でも使うのは覚悟が決まっていて面白いなと感じますね。

それに、姉への愛情がとてつもないので、それだけ好きなキャラへ入れ込めるのは羨ましいです。

その行動力を見習いたい部分もあります。
……実際に、行動できるかは別ですが。

ただ、別人格になってしまったオズワルドは、少し同情するかなと。
今までわがまま放題やってきたツケを払わされたといえば理解できますが、少し可哀想かなぁ。

まぁ、わからんでは無い報復ですけどね。

おわりに

自分の推しのために行動できるのはすごいなと感じます。
また、その原動力は大切ではありますが、見習うには難しい部分かなとも感じます。

登場人物の二面性や意外性が欲しい場合は、とても面白い作品となるでしょう。

それと、悪役令嬢ものが好きな方にもハマると思います。
刺激求めているのであれば、ぜひ手にとってみてください。



では、今回はここまで。
また次回の作品でお会いしましょう。


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