日本一詳しい!! 通信制大学のメリット【完全版】
-序章-
インターネットの普及によって通信教育の世界には革命が起きました。紙に書いたレポートを郵便で送って返事を数週間待っていた時代は遠い過去の話。今ではベッドの上でオンライン授業を受けて、クリックひとつでレポートを提出できて、パジャマのまま試験が受けられます。今や世界中の大学がオンライン学習を取り入れています。通学すると3000万円かかるハーバード大学も、通信課程なら500万円で卒業できます。近年話題のUniversity of the Peopleに至ってはオンラインな上に学費は無料です。現代では大学は「絶対に登校しなければいけない」ものではなくなったのです。
通信制大学にはどんなメリットがあるの?
通信制大学に興味があるけど、普通の大学と一体何が違うの?メリットは何?実際に行ったことある人教えて!という人はたくさんいますよね。そこで、日本の通信制大学を最短の4年オールS評価の首席で卒業して、海外のオンライン教育も受けた著者だからこそわかるリアルな通信制大学のメリットを17の章に渡って赤裸々に書こうと思います。これを読めば通信制大学のメリットが完璧に分かると思うので是非最後までお付き合い下さいね。
1, 学費が激安
通信制大学の学費は通学課程の約20%。1/3〜1/5以下です。4年間で70万円くらい。三年次編入学ならさらにその半額。海外の大学なら無料のところもあります。多額の奨学金という名の借金を背負って卒業する必要はありません。世の中はお金。ほとんどの悩み事はお金で解決できる。だから学費の安さは最高のメリットなのです。
2, 雑費が激安
大学生活は学費以外にもお金がかかります。交通費、教材費、交際費、衣服費、サークル費、ゼミ費などなど目に見えない多額の雑費が必要です。実家を出て一人暮らしをするなら卒業までに1000万円は必要です。
通信制大学は通学しないので交通費はタダ。大学によってはスクーリングをオンライン授業に置き換えて4年間一度も登校せずに卒業できます。誰とも会わないので交際費も衣服費もサークル費もデート代もタダ。通学課程の一人暮らしと比較すると1/10以下の費用で大学を卒業できます。
※もちろん、社交性のある方はスクーリングに行って、通学課程では絶対出会えない年齢や職業の人達と交流して、恋に落ちて、オトナのキャンパスライフを満喫して下さいね。その方が有意義だし楽に卒業できます。
3, 入学が簡単
通信制大学は通学課程に比べて入学が簡単です。極端に言うと誰でも入れます。ほとんどの大学は高校の成績表を提出して簡単な志望動機を書くくらい。入学にエネルギーを浪費しなくて済むのは大きなメリットです。これは受験に凄まじい時間と労力と金を要する通学課程との1番の違いかもしれません。実は高額な私立校と学習塾に通えた者勝ちの日本の受験制度の方が世界的には異常です。通信制大学は欧米の大学と似ています。入るのは楽ちんだけど、出るのは地獄なのです。
4, 働きながら学べるようになっている
通信制大学は働きながら学ぶことを前提にデザインされています。学生の75%くらいはなんらかの職業に就いています。もちろん過酷ですが、仕事をしながらでも卒業できるかどうか不安な人は気にする必要はありません。
5, 年齢を気にする必要がない
日本社会では大学生は18~22歳と洗脳されているので、1年でも他人とズレているだけで浪人か留年だと思われ、医学部でもない限り30歳で大学生なんてありえないという異常な世界です。某Q&Aサイトには「22歳から大学に入るのは遅いですよね?」という世界的には目を疑うような質問が並んでいます。日本人が葬式の様な黒ずくめで就職活動を始める頃、欧米の同い年たちはようやく大学に入学する頃なのに。
そのため通信制大学でも年齢について心配する人は多くいます。「18歳で通信制の人はいないよね?」「40歳じゃスクーリングで浮くかな?」「いくら通信制でも50歳は遅いよね?」と。なんの心配もいりません。通信制大学の年齢分布はこんな感じです。
※ 学校基本調査報告書及び各大学のデータからの平均値
ボリュームゾーンは20代後半から40代前半ですが、すべての年代で大きな差はありません。つまり年齢によるハンディも場違い感も一切ありません。私の大学には通信制高校から進学した18歳の子がいたり、子供が3人いる40歳の看護師がいたり、通訳案内士を目指してTOEICの勉強をする60歳の女性がいたり。「大学生は18歳」って誰が決めたの?勉強している時くらい自分が何歳かなんて忘れて下さいね。
6, 大卒になりたいだけならコスパ最強
大学なんてどこでもいいから、とにかく大卒が必要なの!という人には通信制大学は最高です。働きながら低コストで通学課程と全く同じ大卒の称号を得られるのですから。私が特にオススメしたい人は大きく分けて以下の3タイプの人です。
Aタイプ 今の職業が大卒になるだけで昇給する人
私の大学には専門と短大卒の看護師がたくさんいました。理由は四大卒の看護師になると昇給するからです。初任給で1万円の差は年間12万円の差になり、年齢を重ねるに連れてその差は拡大します。大卒しか管理職になれない病院もあります。なので三年次編入学の40万円の学費なんてすぐに元が取れるのです。なかには馬鹿にされるからという理由の人もいました。院卒の看護師長に「やっぱ短大卒は使えないわね」と言われたそうです。そんな奴には毒の注射ですね。
Bタイプ 大学院進学に大卒が必要な人
大学院の受験は出身大学が就職活動ほど影響しません。なので大卒になるためだけなら最適です。偏差値が低い大学の通信課程の心理学部から東大の院に進学する人も普通にいます。むしろ通信制大学卒は意欲と経験があるとして教授陣に好意的な場合すらあります。
Cタイプ 海外留学や海外就職が目的の人。
海外の大学や大学院に進学、就職、あるいは永住権を取得したりするのに大卒資格が必要な場合にメリットは最大化されます。皆さんはペンシルベニア大学とフロリダ大学のどちらが偏差値が高いかご存知ですか?知りませんよね。海外の大学の担当者も早稲田大学と明治大学のどちらが賢いかなんて知りません。重視されるのは学位と残高証明書と英語力とGPAという成績です。海外留学はめちゃくちゃお金がかかります。最小限の費用で1年でも早く大卒になって飛び立ちましょう。
7, 資格取得だけが目的ならコスパ最強
大学なんてどこでもいいから、とにかく最短最安で大卒じゃないとダメな資格を取りたいの!という人には通信制大学は最高です。資格職は普通の会社員に比べて大学名が就職先や給与に及ぼす影響が少ないためです。その最たる例が教員免許でしょう。公立学校の教員採用試験ならば東大卒も通信制大卒も条件は同じ。同じ資格なら手早く最安で取ってあとは現場で勝負ですね。
8, 時間と場所の制約がない
これも学費と並んで通信制大学の最大のメリットです。通勤時間、土日、子育てや家事の合間、眠れない深夜、365日24時間好きな時間に授業開始できます。場所は自宅、オフィス、カフェ、電車、ハワイのビーチ、世界中どこでも今いる場所が教室です。毎日同じ時間に同じ場所で同じ人たちと同じ科目を学ぶ必要はないのです。
9, 通学の必要がない
通信制なので当然なのですが、これが実際に体験してみると想像以上に快適なのです。外出しないということは、お出かけ前のあらゆる手間から解放されます。着替えなくていいし、天気予報も見なくていい。女性なら化粧をしなくていいだけで手間が省けます。満員電車に乗らなくていいし、遅刻もありません。大学まで片道1時間、年間200日登校するのに必要な400時間をすべて勉強と昼寝に使えます。
10, 好きな時に休める
今日はやる気出ないし休もう。雨だから休もう。子供が熱出したから休もう。飲み会だから休もう。これができるって最高ですよ。
11, 自分勝手な履修計画
通学課程と違い独自のスケジュール調整が可能です。通信制大学は定められた期間内なら、大抵いつどの科目をどの順番でどの程度履修しても構いません。単位認定試験もオンラインなら好きな時に受けられます。つまり1年分の単位を最初の半年で取り終えたら、来年の4月まで夏休みです。これは大学側のスケジュールに従わなければいけない通学課程では不可能なことです。実際、私は4月に入学したものの12月まで大学から届いた教科書の段ボールを開封すらしませんでした。さすがに大学の担当者が「あの...入学したこと忘れてないですよね?」と電話をくれました。我に帰ってその後の3ヶ月で1年分の単位を取りました。「そのまま段ボールを開けることなく退学する人が毎年いっぱいいますよ」と言われて、ネットオークションを見たら本当に段ボールごと出品されていました。
12, 何歳でも学割を使える
80歳でも学生は学生です。通信制大学に入学すると色々な場面で学割が効きます。電車、新幹線、高速バス、美術館、水族館、映画館、美容院、動画配信サービス、Amazon、AppleStore、Microsoft、テーマパーク、展望台、レストラン、ラーメン屋などなど。このメリットは意外と盲点で、私も入学してから気付きました。特に嬉しかったのはAmazonプライムが半額で本は10%還元だったり、Office製品を安く買えたり、スイーツビュッフェが500円引きだったり、ラーメン屋で味玉無料だったり。ちなみにラブホテルにも学割があります。最近のラブホはシニア割もあるらしく、60歳の通信大学生はどっちを使うのでしょうか?とにかく大人なのに学割ってちょっと申し訳ない気もするけど、せっかく学生なんだし利用しないと勿体ない!
※ 最近は学割サービスに年齢制限を設ける企業が増えてきました。「25歳以上は不可」みたいに。それらはスマホプランや民間サービスに顕著です。つくづく日本は22歳以上の学ぼうとする人に厳しい国です。
13, 大学の施設を自由に使える
完全に通学課程の生徒と同じ条件ではありませんが、通信教育部の学生も大概の施設が自由に使えます。大学生協、学食、図書館、自習室、パソコンルーム、コピー機、証明写真機、ピアノ練習室、学内Wi-Fiなどなど。大学によっては卒業生は一生図書館を使えるところもあります。大抵学費込みでお金はいりません。通学課程の施設費は私立だと年間15万円くらいなので超お得ですね。
14, 卒業に向けた充実のサポートがある
通信制大学は本当に孤独です。ひとりぼっちのマラソン大会みたいに、目指すゴールは一緒なのに周りに誰もいないみたいな感じです。だから何でも自分で解決しないと卒業まで辿り着けません。そのため、どこの大学も卒業率を上げようと必死で、様々な工夫を凝らしたサポートを提供してくれます。平日は学習相談員に電話、メール、チャットで何でも質問できます。教員や卒業生に直接会える学習相談会などは全国各地であります。大学独自の奨学金制度があり、成績次第ではただでさえ安い学費がさらに安くなります。PC操作が苦手な人のためにITヘルプデスクがあります。法政大学、サイバー大学、東北福祉大学、早稲田大学など多くの大学に就職活動をサポートしてくれるキャリアセンターがあります。聖徳大学では個室のピアノ練習室が利用できます。武蔵野大学ではスクーリングの日に付属の幼稚園施設で子供を預かって貰えます(有料)。京都橘大学ではスクーリングの日に臨時直行バスが運行されます。そして、病気や障害など個別の事情をお持ちの方はほとんどの大学で通学課程よりも柔軟に対応してくれます。みんな優しいですよ。
※ 詳細は希望校のサイトをご確認下さい。
15, マイノリティの強み
やはり通信制大学は通学課程に比べるとまだまだマイナーな存在です。偏見や先入観からめちゃくちゃ馬鹿にもされます。でも、だからこそ少数派の優位性はあります。それを上手に利用してメリットにするかしないかはあなた次第です。好意的な人からは勤勉さにとても感心されたり、興味のある人には質問攻めにあったりもします。ある女性は通信を理由に就活で何十社も落とされ続けたけれど、たまたま採用担当者が通信教育部卒の人だった会社で「あんなに苦しい勉強を乗り越えられたんだから」と評価されて採用されたと言っていました。「みんなと違う」ことが武器になる時もあるのです。
16, 不快な人間関係から距離を置ける
人間の悩み事のほとんどは人間関係ですよね。だけど通学しないということは、誰にも会わないということです。つまり人間関係の悩みはゼロです。これは学生時代にいじめられた経験のある私には大きなメリットでした。友達ができない悩みも、スクールカーストも、いじめも、教授のセクハラもありません。友人関係を築くのが苦手な人、幼少期の学校生活にトラウマがある人、同調圧力の中で群れるのが嫌いな人には素晴らしいメリットです。
17, イロトリドリな年齢、職業の人と出会える
私は幼少期から、全体主義的で軍隊のような日本の教育に馴染めませんでした。なので人間関係を遮断できる通信制大学は快適そのものでした。でも実際にスクーリングに行ってみて気付いたのは、全員が同い年で強い同調圧力を求められた小中高までの世界とは一線を画していたことです。生徒は10代〜80代まで幅広く、職業は会社員、公務員、看護師、教師、経営者、モデル、専業主婦、無職など多種多様。みんな立派な大人です。なので私が知る小中高の幼稚な雰囲気はそこにはありませんでした。むしろ普通に生活していたら絶対に出会えない人達と交流できる素敵な場所でした。東京の通学課程の大学に行っていたら、北海道で看護師をする3人の子供のママと隣になることなんて絶対にないでしょう。同業種の人と仲良くなったり、他業種の世界を見聞きしたり、ちょっとした転職フェアみたいなもんです。スクーリングで隣になった人に誘われて待遇の良い施設に転職した介護士の方もいました。嫌なら誰とも会わないこともできるし、素敵な出会いを求めることもできる。両極端のメリットが存在するのです。
読んでくれてありがとう
長くなりましたが、私なりに自身の経験から通信制大学のメリットを網羅したつもりです。この記事を読んだことがみなさんのメリットになったのならとても嬉しいです。素敵な通信制大学ライフになりますように!
※ この記事は良い側面のみにフォーカスしました。通信制大学の悪い部分も知りたい方はデメリットを集めたこちらの記事もご覧ください。
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