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命をどう使うのか?を真剣に考えた日

昨日「やむにやまれぬ蒼2024」の千秋楽だった。
場所は恵比寿のシアター・アルファ。

今ニュートン出版で関わらせていただいている小倉瑞季さんが代表取締役を務める(株)誇高が主催を務めており、同会社の高野龍一さんからお誘いを受けて、足を運んだ。(彼もオープニングアクトを務めた)

先にぶっちゃけておくが、雨音の「歴史」への関心はポンコツ並である。

※歴女っぽく着物で観劇に行きましたが歴史ポンコツです

一応進学校で、センター試験も日本史を専攻していたものの、
授業はあまり話を聞いていなかった。
唯一赤点を取った教科でもある。(当時、この私が赤点・・・と泣いた)

歴史の授業で唯一記憶に残っているエピソードといえば、おそらく幕末の切腹文化(記憶が特殊)。

授業中、切腹の話になった時、日本史先生のサイコパス性が露呈。
いきなり幕末の様々な切腹の仕方について語り出したのだ。
(多分20分くらい使ってたw)

先生は予防線をはった。
「女子は耳塞いでいいよ」
「ノート取らなくていいよ」

女子はほぼ全員悲鳴をあげ、耳を塞ぐ中、雨音は男子と一緒にノートを真剣に取りながら聞いていた。(ヤヴァイ女)

その時に初めて、

・切腹の際に後ろに立つ介錯人が、切腹人の苦しむ時間を短くするために切腹の後に首を切り落とすこと
・介錯人が下手くそだと苦しみがえぐいこと
・切腹の前の名言集
・わざと自分で痛く切る人もいたとか(刺してから回したり、
十文字にしたり、右行って左いって、みたいな色々な手法があったとか)

上記のような情報を得た。

おそらく教職課程の日本史指導において、ここまで詳しく切腹について教える必要はなかったかもしれない。ただの先生の趣味だろう。
しかし、先生は今までの授業の中で一番輝いていたし、初めて先生が好きになった。(残念ながら歴史を好きになる、までは至らなかったが)

幕末の時に、日本が今みたいに平和な世だったとしたら、
きっと国や志のために自害・切腹などする必要はなかったので。
(そういう概念すらないだろう)

当時の高校生だった自分には、
「ああ、幕末の頃に生まれてたら切腹しなきゃいけない場面に遭遇していたかもしれない、現代に生まれてよかったわぁぁ」
くらいのライトな感覚しかなかった。

普通に会社員として生きていく上で、歴史を知らなくても差し付けはなかったし、そもそも歴史の知識が必要のないジャンルの会社だったしね。(求人広告の営業)

「幕末になんかわちゃわちゃモメてたよな」くらいの知識量のまま大人になってしまった。(歴史好きの皆様ごめんなさい)

でも今のtiktok世代たちも、歴史に興味がなかったらその程度だろう。

それくらい歴史に疎い私が、始まって30分以降、ずっと泣いていた。
今回初めて知る内容がほとんどで、ショッキングだったのもある。

「やむ蒼」は幕末の薩長同盟の戦いや、伊藤博文が吉田松陰の松下村塾を出た後にどのようにして日本初の内閣総理大臣になったか、幕末の志士たちを支えた女たちの生き様などを描いている。

今回やむ蒼に出てきた歴史上の有名人で、

・吉田松陰
・西郷隆盛
・高杉晋作
・伊藤博文

この辺の名前は、歴史全く興味ない人でも聞いたことはあるのではないだろうか?(いや、絶対もっとあるはず、歴史知識量ポンコツの雨音の限界)

なぜ歴史に興味のない雨音にこの作品が響いたのか。

それは今回の「やむ蒼」が、
幕末の先人たちの感情を忠実かつリアルに描いていたからだと思う。

松下村塾の生徒たちが大好きで尊敬している吉田松陰先生が、
「自分の志を貫くために幕府に行く」という場面があった。

幕府に行ったとしても、口をつぐめば(余計なことを言わなければ)命は取れらないという状況だった。

松陰は、
「たとえ殺されたとしても、自分の志は貫いてくるわ」
っていうスタンスで行こうとするもんだから、周りが止めにかかっていた。
「それじゃ幕府に死にに行くようなものだ」
「いくのはいいけど何も言わないで!!!!!!!」と。

つまり現代版で言うと、
某遊園地のとあるアトラクションに乗ったら、100%死ぬらしいという噂があって、実際に興味本位で乗った人は全員死んでいるという状況があったとしよう。(絶対にありえん設定)

そこに自分の大好きな人が
「俺はこれ以上死人が出るのを黙ってみてられん!あのアトラクションを廃止すべきだと、物申しに行く!!」
と立ち上がったとしよう。

意見をいうのにも条件があって、それはその問題のアトラクションに乗る、だったとしよう。
でも誰かが言わないと負の連鎖は止まらない、でも、意見を言ったとしてアトラクションが廃止になるかもわからない、みたいな状況。

つまり乗ったら100%死ぬとわかっているのに、
「問題のアトラクションに乗りに行って某遊園地に意見言ってくるわ!」
と配偶者・彼氏・家族が行こうとしてたら、どうする?止めるよね。

それとほぼ一緒の状況だ。

生きてさえいれば、他にできることがある
待ってたら他の誰かが何かしてくれるかもしれないし
勝手に遊園地自体が間違ってたことに気がついて、変わるかもしれないし
なにも今、あなたが死ぬことはないでしょ

って思うでしょ?いまだったら。

志を貫いて死ぬか
志に蓋をして生き延びるか

の2択で、迷うことなく前者を選んだ松陰。

「松陰先生!頼むから死なないでくれ」
って誰もが思っていた。

しかし、松陰は「私が死んでもあなたたちがいます」と、弟子たちに想いを託すのだ。(泣いた)

ごめん、めっちゃ端折ってる。
多分wikiを読む限り、色々その間にもあったっぽいが、ここでは割愛。

別れの時、松陰が、松下村塾の生徒たち一人ひとりに声をかけ、メッセージを残す。
一人ひとりの性格・特徴・あなたは今後こうなっていくだろう、という見立てなど。
もう号泣。

こんなに尊敬していて、自分のことを見てくれて愛してくれている恩師が、死ににいく、それを止められない無念さ。失う悲しさ、など。

先人たちが役者さんに、乗り移っていると思った。
本当に悲しかったんだろうなぁっていうね。

歴史を超えて、先人たちの恩師を失う悲しい想いが伝わってきて、
涙が止まらなかった。

「大好きな人との別れ」「死別」

現代であれば、病気とか事故、とか不慮のものがほとんどだ。

でも幕末の時代は、

国のために、自分の志を貫くための死

というものがあったということ。

今、自分の国がもっと良くなるために死ねるかと言われたら、
私もそうだけど、絶対死ねないと思うのだ。

そもそも、そういうシステムじゃないし。今の日本は。
当時はそれがあった。ありだったんだよね。

妻の立場はたまったもんじゃないだろう。

大好きな旦那さんが「俺、国よくしたいから今から死んでくるわ、じゃっ!」て言ってきたらまず止めたくなる状況。

でも止めないで見送る妻もいるのだ。

松陰の妻・美和子は止めなかった。
「あなたが決めたことなら」

と、松陰の「志」を尊重する。

本当は大好きな人が死ににいくのを止めたいに決まってる。もう会えないなんて悲しすぎる。
まだまだこの先も夫婦でたくさん思い出も作りたかっただろう。

でも彼女は止めないで松陰を笑顔で見送る。その強さにも全俺が泣いた。

本当は絶対悲しかったよね。美和子さん、あなた絶対松陰さんのこと大好きだったもんね。
でも愛してたから、愛してる人の志を尊重したかったのもわかるんだ。
令和に生まれ変わって、死ななくてもいい世の中で、また夫婦として生まれ変わっていたらいいな、と切に思った。

観客に、そこまで思わせる俳優さんの演技力えぐくない?

本当にご本人が乗り移ってる?ってくらい、感情が伝わってくるのだ。

さらに、2名のお耽美なコンテンポラリーダンサーさんの表現力のおかげで、より役者の感情が流れ込んできて、この演出も素晴らしいと思った。

ああ、できるならば、
鬼滅の刃の最終巻の「やむ蒼ver.」がめちゃ見たい、って思った。
転生したそれぞれのカップルたちの令和での「今」が超見たいし、
みんな幸せになっていてほしい!!!切にそう思った。

とりあえずプレイボーイの高杉さんは、「やむ蒼」では不倫相手だったおうのちゃんと、今世では結婚しててほしいわ。(今世では正妻を体験する運命、みたいな)

普段、サブスク型の動画で、ホラーか恋愛リアリティーショーしか見ない雨音が、全然興味なかった歴史物の舞台を見て、死ぬほど感動したって話です。

ってことはよ。
この演劇は令和のtiktok世代の若者たちにもウケる内容にもなっているということよね。(なぜか雨音が令和の若者たち代表になってる説)

マジで吉田松陰の聖地巡礼とかしたくなったもんね。

今度解説付きの動画上映会があるらしいので、それにも行こうと思いました!


※映像は9/14(土)~配信予定だそうです!

そして昨日9/1の千秋楽初めて「やむ蒼」に出会ったワイ。
推しを発掘しました👀

それは吉田稔麿役の秋枝明日香さんです!!

イケメン×ポニーテールって雨音の大好物なのです。

もうかっこ良すぎてずっと目で追ってしまった。。。
お亡くなりになるシーンでは、やばいくらい泣いた(多分あそこで一番泣いた)
そんで、最後の方、
伊藤博文の妄想(?)回想シーンで、もう一回出てきた時も号泣しました。(かっこよすぎて&お亡くなりになった後にもう一度会えた嬉しさで)

めちゃ検索してたらインタビュー動画も発見し、見て泣いてしまった
(かっこ良すぎて)

Xも発見して、過去に遡ってPVとか見てた。(ヤヴァイ)

舞台もなんでも、推しを見つけると何倍も楽しめるの不思議♡
来年も絶対見に行こうと誓いました。

そして最後にタイトルにもなっている
「命をどう使うのか?」

こういう作品に出会うと、真剣に考えさせられた。
私は「生きた証を残したい」という想いがあって、
子供を持たなかった吉田松陰が、今もこうやって演劇となって、令和の世にも語り継がれていることは「生きた証」残してるなぁって思った。

必ずしも子孫を残すことだけが生きた証を残すことではなく、何かを成し遂げたり、弟子に伝えたり、さまざまな方法で生きた証は残せるのだ。
(現に吉田松陰は30歳で亡くなっている)

共同主催(株)誇高の小倉瑞季さんの書籍に関わらせていただいているのですが、吉田松陰先生も出てきます!彼は瑞季さんが一番尊敬している方なのです。もはや間接キスならぬ、間接吉田松陰です。
連動して間接吉田稔麿でもあり、間接秋枝明日香様です。
(こじつけ甚だしいw)
つまり仕事で推しに関われるという奇跡!幸せすぎる。。

最後に、雨音個人のアーティスト活動についても触れさせてください。
mocoさんと共同主催である、お耽美アートミュージアム「混沌と耽美」を
11月16.17日・新宿御苑で開催します。詳細は下記。

こちら、今雨音が注力しているアーティスト活動になります。
新耽美主義を世の中に広めたく、活動しています。

・あなたにとっての美しいは自由でいい
・陰と陽
・官能
・自由と解放
・サイコパス

などをテーマにしています。

「耽美」や「混沌」を伝えるのは至難の業で、「何それ?」っていう概念の普及にはとっても難しいものがあるのですが、
どうしてもやりたい気持ちが大きくて一歩踏み出しました。
詳しくはURLをタップしてください。(一言で説明するのむずい)

今回のやむ蒼の、雨音主観・お耽美ポイントは「踊り子ちゃん」たちでした✨赤い紐=人間の腸のような演出(勝手に腸と解釈)
なんかはとってもお耽美だな、と思いました。

最近角度の高いアーティストさんも「耽美」の重要性に気づき始めています。。

是非興味ある方は足をお運びくださいませ^^
(入場は無料です/予約もできる)

ということで、「やむにやまれぬ蒼」本当におすすめな舞台なので、このnote見て興味持った人が一人でもいたら嬉しいな〜〜〜〜〜!
※お耽美アートミュージアムと併せてよろしく!

#やむにやまれぬ蒼 #やむ蒼 #舞台 #演劇 #観劇

















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