街と人との繋がりが大きな力になる。鈴木なりさが、政治への挑戦を決めた理由
今、武蔵野市で新しい挑戦がはじまりました!
吉祥寺の街で「喫茶おおねこ」の店主をつとめる鈴木なりさ(26歳)。彼女は今年のクリスマスイブに行われる武蔵野市補欠選挙に立候補しました。
地域密着型カフェから見てきた武蔵野市と、そこに住む人々。彼女が持つ、人が繋がりあえる居場所への強い想いはどのようにして生まれたのでしょうか。
武蔵野市の現役市議さこうもみ(29歳)とともに、これからの地域のコミュニティのあり方について考えていきます。
コロナ禍のご飯会からはじめた、地域の場所づくり。
ーーなりちゃんはコロナ禍をきっかけに喫茶おおねこを始めたんだよね?飲食店が厳しい時期でもあったと思うけど、どういう経緯だったの?
鈴木なりさ(以下なりさ):あの時期、私にとって吉祥寺という住んでいる街が「ただ帰って寝るだけの場所」じゃなくなったのが大きな理由かな。多くの人がそうだったと思うけど、電車に乗ってどこかへ出かけることが難しくなって、よく近所を散歩するようになったの。そしたら自然と近所で暮らす人たちと出会うようになって、その人たちと話すうちに「あ、私だけじゃなくて、みんな人との繋がりを切望してる...」って強く感じたんだ。
もみ:あの時期は本当に、人との繋がりの大切さや孤独の深刻さを痛感した人が多かったよね。
なりさ:そう。それで、ある日近所の人から「うちのキッチンを貸すから、季節のご飯会を開いてよ」って頼まれたことをきっかけに、近所の人を招いて定期的にご飯会を開くようになったんだ。もともとご飯を振舞うことは好きだったから「喜んで!」って感じで、多いときだと炊き込みご飯を21合分も炊いたこともあったよ(笑)。3合の炊飯器を7回稼働させて!
もみ:21合!それは本当にすごいね(笑)。
なりさ:そうこうしているうちに、「今度はうちでやって」って頼んでくれる人も出てきて、コミュニティがどんどん広がっていった。その延長線上に喫茶おおねこがある感じかな。
ーー 地域のコミュニティ、人と人のつながりを大切にしたいという想いは以前からあった?
もみ:なりちゃんは、本当に人と出会うことを楽しめる人だよね!私のボランティアのときのことは、もう1つの記事で詳しく話してくれたけど、あのときも「人とたくさん出会えたのがとても楽しかった!」って。
なりさ:これは昔から変わらない私の性格かも。高校生のころから学校外の活動に参加しだしたんだけど、毎日放課後が楽しみでしかたなかったんだ!
もみ:どんな活動をしていたの?
なりさ:当時はちょうど18歳選挙権が議論されていた時期。「高校生100人と国会議員100人が会って話す」という会に参加したりね。あとはひとり親家庭の子どもたちの学習支援のNPOにも参加してた。
もみ:なるほどね。
なりさ:そういう学校外の時間に、自分とはまったく違うところで生きてきた人たちと出会って、それがどれだけ楽しくて豊かなことか気づいたんだよね。もちろん、自分とはまったく違う価値観の人と出会うのって大変なこともたくさんある。自分の言葉が通じない寂しさを感じることも多いし...。
なりさ:でも、そういう経験をたくさん持っていた方が、より豊かに世界を見られると思うんだよね。実際、それが社会のリアルだし、地域のリアルでもある。
もみ:そういうなりちゃんの想いがあるからこそ、喫茶おおねこは多様な人が集まる場所になっているのかもね。「むさしのダイアログ」の場所として使わせてもらってきたけど、その「誰にでも開かれている空気」は強く感じてきた。
政治について話すのは、お客さんを信じているから
ーーとはいえいろいろなお客さんが集まるお店に、政治の話題を持ち出すことに抵抗はなかった?
なりさ:実は、最初のころは政治は持ち込まないようにしていたんだ。というのも、政治的なスタンスを出すと、こちらからお客さんを選ぶことになってしまうと思っていたから…。性教育のこと、気候変動のこと、住民投票条例のこと、パートナーシップ制度のこととかを話しているうちに、あることに気づいたんだ。
なりさ:自分の意見を表明することによって、より多様な人に開かれた場所になる、ということ。
なりさ:もちろんお客さんの持っている意見も様々だけど、自分の意見を押し付ける場ではなくて「私も表明するから、あなたも表明していいんだよ」って場になっていったのだと思う。強い想いを持って喫茶おおねこに来てくれるお客さんが増えたのは、嬉しい驚きだった。
もみ:なるほどね!たしかに、喫茶おおねこに集まるお客さんはお店の大ファンであり、なりちゃんの大ファンって感じだよね。
なりさ:喫茶おおねこをオープンしたときから理想のお店の1つに新宿ベルクという喫茶店があるの。あそこも、誰でも入れる場でありながら、きちんとお店側も政治的な意思を表明している。それってたぶん、お客さんを舐めてないってことなんだよね。だからこそ、とても濃いお客さん(=ファン)がたくさん集まるのだと思う。それで私も、「どうせ伝わらないだろう」じゃなくて、お客さんを信頼しようって強く思うようになったんだ。
もみ:選挙ボランティアに参加してくれたときも、政治についてみんなで話せることが楽しい!って言ってくれていたよね。本当はそういう場がもっともっと必要なのかもしれない。
なりさ:うん。そうやってお店をやってくるなかで、そもそも私自身が「自分の意見を安心して表明できる場」がほしかったんだ、自分がほしかった居場所を作ろうとしてきたんだって気づいた。
ほしかった居場所を作ることで、あのときの自分も救われる
ーー 居場所をつくりたい、と思うようになったきっかけは?
なりさ:私の父親はDVをする人で、小さいころから家が安全な場所ではなかったの。当時、父親が暴れても警察は助けてくれなかったし、役所も助けてくれなかった。いろいろあって、祖父母の家に預けられた時期もあったけど、そこでも迷惑がられたりしてね。学校でもまわりの友達は家族と仲良さそうにしていて、自分のことは全然話せなかった。
もみ:そっか...。「外から平気に見える人」が本当はすごく助けを求めているかもしれない。それに気づける社会でありたいけど、実際はとても難しいことだよね。
なりさ:高校生だった私は誰にもSOSを出せなかったし、誰のことも頼れないと思ってた。今振り返ると、誰かに声をかけてもらいたかったし、安心してすごせる場所がほしかったんだな~って。実際、喫茶おおねこで出会うお客さんの多くも、みんなそれぞれ苦しさを抱えていることを実感する日々だよ。
ーー 実際に居場所をつくる側になって感じることは?
老々介護が続いて、毎日がしんどすぎて喫茶店に逃げてくる70代のおじいちゃんもいれば、バイト代がすべて家賃に消えて生活が苦しい学生もいる。「主夫をしている自分が認められていない気がして苦しい。どこか泣ける場所を探してる」という人が来たこともあった。
もみ:そういう、いろんな苦しさを抱えた人たちの居場所を作ってきたんだね。
なりさ:初めましての人たちでも、話しているうちにしんどさを吐き出せたり、困難さに共感しあったり、「自分のことはなしてもいいんだ」って思えたり。そういうお客さん同士が喫茶おおねこという居場所に集まって繋がりあってる様子を見ると、昔の自分が救われる気持ちになる。
もみ:なりちゃんは実際に地域の人と出会って、1人ひとりの苦しさに向き合って、居場所になってきた。地域の駆け込み寺みたいだね。
もみ:一方で、そういう駆け込み寺の役割は、本来ならば行政が担わなきゃいけないよな、と思うけど...。
ーー そんな居場所をつくってきたなりささんが立候補を決めた理由とは?
なりさ:今回私が政治への挑戦を決めたのにも、そこへの危機感が大きい。この街にも困りごとを抱えている人がたくさんいるけど、喫茶おおねこだけでは、この街に住むすべての人の受け皿になることはできないからね。
なりさ:逆に、人と人が出会うことができて、繋がりあえる場所の存在が多くの人の力になるのも、たくさん見てきたこと。泣く場所を探して店に入ってきたあの人みたいな、老々介護がしんどいおじいちゃんみたいな、そんな人が他にもたくさんいるからこそ、そういう人に必要な支援を届けられる人になりたいし、そんな居場所がたくさんある街にしていきたいって思っているんだ。
もみ:そんななりちゃんに、どうしても市議会に加わってほしいな。一緒にチームとして活動していければ、もっともっと良い武蔵野市をつくっていける気がする。武蔵野市民の皆さん、みなさんの一票をどうか「鈴木なりさ」さんに託してください。
なりさ:投票よろしくおねがいします!
投票日は12月24日、日曜日 🗳️
武蔵野市議会議員の補欠選挙は「鈴木なりさ」に投票お願いします!
詳しい政策などは鈴木なりさ公式ホームページからご覧ください。
https://oonekonarisa.tokyo/
大きな後ろ盾や組織を持たない鈴木なりさとさこうもみ。2人は従来の政治のイメージを覆す挑戦を、ともにしてきました。さこうもみの選挙でボランティアをした経験が、鈴木なりさをどう変えたのか。そして2人が始めようとする新しい政治のあり方についての対談は、こちらの記事をご覧ください。