見出し画像

日本の傘、消滅の危機!職人たちの魂を繋ぐ挑戦

弊社の2つのブランド、自分だけのオリジナル傘、フルオーダーメイドの傘店「SUN」と、カラー骨を中心に独特の世界観を展開したプライベートブランドの「A.A.RA」が生まれた背景、そしてこの2つのブランドを売り出すにあたり、前回に弊社の広告や宣伝活動の弱さについても伝えた。だが、忘れてはいけない大きな弱点がもう一つある。それは、将来が消滅するのが見えていること、日本製の傘に欠かせない傘職人問題である。

26年前、弊社の日本製の傘の製造本数は15万本前後あった。しかもレースや切り継ぎなどの手の込んだ加工品がほとんどで、職人の手間は雨傘に比べてもはるかに多いにもかかわらず、それだけの製造力を持っていた。
それが現在は良く出来ても製造本数は2万本程度と激減している。理由としては、職人の高齢化と後継ぎ不足、更に日本全体の製造量不足による衰退だ。そして、人間の悪いクセ、未来のことを考えずに安いという理由だけで海外生産に移行した結果、未来を自らの手で潰してしまう。
気づいた時に職人達は老化と貧困で既に絶滅危惧種になっていた。

そう思った10年前でさえも、職人の年齢を考えた時に残り10年職人達は生き残れるのか?と…疑問視は出来ていた。
今の内に何とかしないと傘作りを教えることができる職人達が絶滅してしまう。その前に日本の傘作りの技術を若手に教えて貰わねばエラい事になる。
そこで、当時の仕入れ担当者と後継者の育成案を話し合い、弊社の社員から職人を育てる事となったわけだ。
現在、3名の職人がいるが、そのリーダーは当時20代後半だった。今考えても本当に良く引き受けてくれたものである。
そして、30歳前後の若い職人が更に2名、何とか自社内で職人3名と内職傘職人が4社で、ギリギリ傘を作れている感じである。
ゆくゆくは自社職人の人数をもっと増やさないとやっていけない。一般的に傘職人は出来高払いが当たり前で今日まで来ている。だが、出来高払いでは職人は生活していけない。弊社の社員3名が職人として在籍してたとて、このままでは残り2〜3年…
こんな日本製の傘の状況は傘屋全体の話である。いずれ日本製の傘は世に出なくなる、一部のお金持ちにしか買えなくなるだろう。

この負の未来を打破したい考えた1つがオリジナルブランドの「SUN」と「A.A.RA」である。
海外製造をほぼやめて日本製にもシフトした!
「SUN」「A.A.RA」が売れれば原資が出来る。そしたら又何人かの傘職人を育てる事が出来る。傘職人が儲かってカッコいい職業に出来るかも知れない!80歳を過ぎた職人の師匠が元気な内に少しでも継承させたい!
そして傘職人を増やしていかないと、今作り続けてくれるいる若い職人の仕事も無くなってしまう。

海外の安価な傘がなんの問題もなく良い傘であることは十分に知っている。がしかし日本製の傘が消滅するのはいかがなものだろうか?
江戸時代から和傘を作り洋傘製造も130年以上前の明治時代にはスタートしているとされている。今でも傘製造は機械化は出来ない。たとえ海外製であってもやはり傘は手で作る物である。
是非、日本製の傘を見直して欲しい
傘職人が大量生産ではなく一本一本仕上げた魂の傘を、そのステータスを感じて欲しい!

海外の安価傘と日本製の職人傘を比べてみて欲しい!
何故か日本製が良く見えるはず!
何故か重みを感じるはず!
何故か安心出来るはず!
それが歴史であり、師匠が弟子に継承してきた傘だから!!

オーダーメイド傘店 SUNの公式Webサイト、ご来店予約はコチラ
AARA アニマル柄の公式Webサイトはコチラ

公式LINEはコチラ
Instagramはコチラ
老舗傘屋従業員のつぶやきはコチラ