テレビドラマクロニクル 第4章 2010年代の宮藤官九郎
第4章 2010年代の宮藤官九郎──東日本大震災後の日本社会をめぐって
震災で浮上した〈現実〉対〈虚構〉の主題
『あまちゃん』という2010年代ドラマのビッグバン その後の『あまちゃん』
『ごめんね青春!』が挑んだ脱ホモソーシャルへの道筋 『ゆとりですがなにか』と社会派ドラマの潮流
『監獄のお姫さま』とポリティカル・コレクトネスとの対峙 『いだてん』というニッポンの自画像
筆者コメント 連載時にはなかった章です。メルマガPLANETSに書いた『いだてん』の記事だけでなくリアルサウンドやビジネスジャーナルといった今までWEB上で書いた記事を加筆修正した上で一つの論考にしています。中心にあるのは震災を体験した宮藤官九郎の作風の変化を追ってますが、坂元裕二、野木亜紀子といった他の作家の作品にも言及し多角的に扱うことで、宮藤官九郎を中心とした2010年代のテレビドラマを批評しています。
細かい概要
・東日本大震災の影響と『11人もいる!』
・あまちゃん
・その後のあまちゃん(朝ドラ、井上剛、この世界の片隅に、のん)
・ごめんね青春!
・ゆとりですがなにかと、会社ドラマの再編成
・監獄のお姫さまと#MeToo運動
・いだてん、全員主役の群像劇
・宮藤官九郎にとっての「現実 対 虚構」
言及している作品
宮藤官九郎(脚本)
『11人もいる!』
『あまちゃん』
『ごめんね青春!』
『ゆとりですがなにか』
『監獄のお姫さま』
『いだてん〜東京オリムピック噺〜』
坂元裕二(脚本)
『問題のあるレストラン』
野木亜紀子(脚本)
『逃げるは恥だが役に立つ』
『獣になれない私たち』
(野木亜紀子作品については、特典の電子書籍にて『アンナチュラル』と『MIU404』について掘り下げています。『MIU404』は、2020年の作品だったため、最終的に本書から漏れてしまったのですが、ぜひ読んでいただければ嬉しいです。本書以外では、一番力が入っている文章です)
その他
『半分、青い。』(脚本:北川悦吏子)
『あさが来た』(脚本:大森美香)
『なつぞら』(脚本:大森寿美男)
『トットてれび』(チーフ演出:井上剛)
『その街のこども』(演出:井上剛)
『LIVE!LOVE! SING!』生きて愛して歌うこと』(演出:井上剛)
『わたし定時で帰ります』(脚本:奥寺佐渡子、清水友佳子)
『この世界の片隅に』(アニメ映画、監督:片渕須直)
『シン・ゴジラ』(映画、総監督:庵野秀明)