応援型出版プロジェクトでリスクを負っている人
今回の育休本プロジェクトで、金銭的なリスクを負っているのは誰か?
ということを整理してみました。
結論は、出版社が100%負っているよ、という話です。
最初から話はそれますが、
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▼自費出版にはなくて商業出版にはあるものは?
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ふと思って調べてみたのですが、答えは
「出版社名が本の中にあるかどうか?」
だとわかりました。
本を出版したい、と思った場合、
・自費出版(自分でお金を出してつくるよ)
・商業出版(出版社がお金を出してつくるよ)
の2通りの方法があります。【成川調べ】
もちろんその間にある、自費出版だけどプロの編集も入るよーという(自分も出版社もお金を出すよ)パターンもありますが、そのときにはある程度売れるという見込みが必要なのかなと。
今回のプロジェクト「パパ育休本」はまさにその間の企画に近いです。
ただ、今回、私を含め、書き手のパパさんたちは金銭的なコストを負担していません。
にも関わらず、プロの編集が入ります。
なぜか?
それは、
・300人の応援をいただいたため(現在は400人以上)ある程度、売れる見込みがついた
・成川が代表して編集作業、ライター作業、編集者とのやりとり、発送業務、Facebookグループの運営、応援募集のサイトの作成、書き手チームの取りまとめなどいろいろやっている。
などなど、いろいろありますが、一番大きいのは「出版社がリスクを取っている」
ということです。
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▼今回のプロジェクトで想定されるリスク
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今回の応援型出版プロジェクトという仕組みでは、何冊売れるか事前に確定していません。(クラファンなら事前に確定できる)
なので「本が完成したら購入するよ」という方が実際に購入してくれるかどうかは未知数です。
なので、出版社からすると編集にコスト(お金と時間)をかけても、それが回収できるかどうか、分かりません。
例を挙げると、出版社が頑張って作ったけど、50冊しか売れませんでした。
と言うことが、起こり得ます。大赤字です。そのリスクを背負っているのが出版社です。
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▼なぜそんなリスクを負ったのか?
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ここからは私の想像ですが、新しい出版の仕組みを確立したい、という思いがあるのかなと思います。
通常、出版社は売れる見込みがない本は、作りません。
ただし、少数でも(例えば1000冊とか)なら最終的に売れる可能性がある、と思えば本作りを始められるのが、少ない部数向けの本を作っている出版社です。
(今回の企画なら株式会社masterpeaceさん)
とは言え、最終的に1000冊まで伸びる本の企画は、一人ではなかなか作れません。(作れる人を出版社側もなかなか見つけられない、という意味で)
そこで今回のように
・パパ10人で作るよ
・300人の応援が集まったら本作りをするよ
と条件をつけたことで、
最終的に経済性を追求できる部数まで伸ばせる可能性がある
と判断し、リスクを負ったのかなぁと思いました。
今回の#応援型出版プロジェクトの仕組みがうまくいけば、
・1000冊ぐらいまでしか需要がないけど、
とはいえ
・社会的にインパクトのある本
を出版社から出せる、ということが可能になるかもしれません。そのためにリスクを負っている出版社。
もちろん、リスクが大きければリターンも大きいはずです。
なので、
なんとか、今回の育休本プロジェクトでリスクを負ってくれた出版社を勝たせたいなと個人的には思っています。
なので、これからも自分にできること、探していきます。
こちらで。↓
サポートしていただいたお金が本一冊分になりましたら、出版させていただいたパパ育休の本一冊を、図書館に寄贈させていただきます!(その際には、noteにてご報告させていただきます!)