育児とつづき⑳
理想の家族の状態を見つける道は、バラ色だけではない
〜周りへのいらだち編〜
私が育休を取得したのは生後2カ月が経ってからでした。ですので、子どもが生まれて2カ月間は「早く仕事を切り上げたい」という思いが強かったです。
しかし職場には「早く家に帰りたい」とか「定時で仕事を切り上げたい」と強く思い、そして実行している人は多くありませんでした。
そんな中、誰よりも先に職場を後にする私。「お疲れさまでした」と職場を出るとき「みんなからどう思われているんだろう」と考えたことは一度や二度ではありませんでした。
もちろん職場の人は誰も何も思っていなかったかもしれませんし、少なくとも直接何かを言われたことはありませんでした。
しかし、正社員の残業に違和感がない職場において定時で帰ることの後ろめたさは、経験したことがある人もいると思います。
今となっては「仕事自体が好き」とか「別にそこまで、定時で帰りたいという強い思いがない」という人がいることも理解できますが、
当時、生まれたばかりの子どもを含めて3人の幼い子どもがいる私としては、みんなが当たり前に定時で帰れる職場だったらなぁと思っていました。
ただ、私に思いがあるように、周りの人にもまた同じように思いがあることを理解できるようになるのは、もう少しあとになってからでした。
こうやって見てみると、家族の理想の状態を考え、自分の人生を生きる道は、バラ色ばかりではないということが見えてきました。
むしろ、成長ストレスを感じます。理由は「理想の状態」と「現実の状態」にズレが起き、そのズレをどうにかなくそうと考えるからです。
例えば、理想は定時に帰って子どもと関わりたいが、現実は長時間の残業がある。
自分の人生を生きる上で働き方に制限をかける方がいいと決めた人にとって、
意図しない残業は、思いと行動が一致しないため自分に対してイライラしてしまいます。
ですので、普通に生きるほうがこのようなストレスを感じずに過ごすことができます。しかしこの種のストレスは成長痛のようなもので、家族との関わり方に向き合った人の多くが経験していることでした。
この成長痛を感じたときには自分が「自分の人生を生きるために、前に進んでいる」と感じられる瞬間でもあります。
あまり痛みを感じずに普通の人生を生きるのか、それとも少しの成長痛とともに自分の人生を生きるのか、決めるのは自分だなぁと思います。自戒を込めて。
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ここまで
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