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チューダー ブラックベイ プロ Ref.M79470

 Watches and Wonders Geneva 2022で私がRolex GMTマスター Ⅱ(Ref. 126720 VTNR)の次に気になったモデルが、この度 紹介する「チューダー ブラックベイ プロ Ref.M79470」です。

 ロレックスの姉妹ブランド・チューダー(チュードル)。1926年にロレックスの創設者ハンス・ウイルスドルフの代理でスイス時計メーカーが「TUDOR」を商標登録したことに端を発するブランドです。
チューダーはロレックスがイギリス市場での普及を目指して展開した廉価ブランドとなり、ロレックスの外装パーツやデザイン・コンセプトを用いつつも、汎用ムーブメントを搭載することでお求めやすい価格帯を実現してきました。
近年ではロレックスとの姉妹ブランドとしての歴史をフィーチャーしたコレクション展開を行いつつも、ロレックスとはまた違った独自路線を突き進むことで自社のファンを獲得しています。長らく正規店が不在だったわが国にも、2018年に本格進出。年々知名度・人気が上昇しているブランドでもあります。

 そんな背景を持つチューダーの2022年新作、ブラックベイ プロ。ロレックスの初代エクスプローラーIIを彷彿とさせるデザインですが、これはまた時計ファンの心をくすぐるカッコよさです!

ブラックベイは、もともとチューダーが1954年にリリースされた、同社初のダイバーズウォッチ「オイスタープリンス サブマリーナー Ref.7922」の系譜を引くコレクションです。
このサブマリーナ―の名前からもわかる通り、本家ロレックスの同名コレクションからインスパイアされています。
もっともインスパイアとは言え、チューダー独自のデザインが味わえるのも、同社サブマリーナーの大きな魅力!とりわけサブマリーナー第二世代に突入した1969年、Ref.7016およびRef.7021がリリースされますが、現行ブラックベイやペラゴスにも続くイカ針(スノーフレーク針)やスクエアインデックス仕様が用いられるようになり、ロレックスとはまた違った世界観を楽しめる人気コレクションとして成長していきました。ちなみにオールドチューダーの中でも、サブマリーナーは今なお屈指の人気を誇っていることは特筆すべき点です。

 そんなブラックベイに新たに加わったのは、その名も「ブラックベイ プロ」
他のブラックベイ同様にサテン仕上げが基調となったケース・ブレスレットの精悍さもさることながら、同じくマットなメタルベゼルがヴィンテージ然としていて、繰り返しになりますがとにかくカッコいいです。
24時間スケールの黒字やオレンジの24時間針はロレックスの初代エクスプローラーⅡを彷彿とさせるものの、チューダー特有のイカ針が搭載されることで独創的な顔立ちとなりました(もっともエクスプローラーⅡも相当独創的ですが)。なお、ベゼルは固定式となっております。

チューダーの心憎いところは、ケース直径を39mmサイズに抑えたことです。

 長らくメンズのスタンダードと言うと直径40mmオーバーの腕時計が挙げられたかもしれません。ちなみにロレックスの現行エクスプローラーIIは42mmです。
しかしながら近年、時計業界に小径化の波がきています。確かにスーツの袖口に収まる30mm台のケースサイズへのニーズは、かなり大きいものがありました。チューダーでは2018年、「ブラックベイ58」として39mmサイズのブラックベイをコレクションに加えますが、これが大ヒット!
ロレックスの血筋か、一時期は正規店でほとんど手に入らず、並行市場でも品薄が続くといった状況でした。 ※2022年4月現在でも、正規店では購入が難しい状況です。

 搭載するムーブメントはマニュファクチュールムーブメントCal.MT5652です。このムーブメントは2018年に登場したブラックベイ GMTにも搭載されていた自動巻きキャリバーです。ちなみにこのGMTモデルも、品薄で話題となっております。
チューダーにとってはブライトリングと共同開発したクロノグラフCal.MT5813に次ぐ複雑機構の自社製ムーブメントとなりますが、COSC認定の高精度、シリコン製ヒゲゼンマイを用いたことによる耐磁性、そして約70時間のパワーリザーブと、実用性は十二分です。

 このように新機種、そして自社製ムーブメント搭載、ついでに言うと200m防水を堅持しつつも、メタルブレスレット製モデルの定価が455,400円に抑えられているのも、嬉しいポイントです。
なお、レザー×ラバーライニングによるハイブリッドストラップまたはイエローラインの入ったファブリックストラップのモデルもラインナップされており、こちらは定価419,100円となっております。

 デリバリー開始は2022年6月の予定だそうです。サイズ感・デザインと言い、このモデルはかなりの争奪戦になりそうです。チューダーはロレックスと同様で、店頭で予約等を行っていないブランドです。購入方法はロレックスと同様です。下記に先日公開したロレックスの購入方法のURLを貼り付けておりますので、有料にはなりますが、是非 ご一読下さい。

最後に

 チューダーは上記にも記載の通り、元々のブランドコンセプトがロレックスの廉価版という位置づけでしたが 今では知名度も高く、注目されているウォッチブランドです。今後、更に購入が難しくなるブランドだと思いますので、ご購入を検討中の方はお早めに!!








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