扇風機2020のお薦め「基礎知識」

〇基礎知識1
●扇風機選びで一番大切なのは「羽根の直径」

扇風機は羽根が回転することで空気を動かします。
空気がどのくらい動くのかは、羽根の大きさによって決まります。

過去の商品ですが、バルミューダの25㎝「グリーンファンミニ」3台使っても、30㎝の「グリーンファン2」1台分にはならないというような例もありました(最大時の風量で比較)。

羽根の直径の小さい扇風機は、高速で回転させないと、風量が確保できません。そうすると音がうるさくなります。

理想は、大きな羽根をゆっくり回すことです。天井で回っている「天井扇」などは、音も静かで、いい風が来るのは、羽根の直径が大きいからです。

〇結論1「扇風機は羽根直径が30㎝より小さいものはお薦めしません」

〇基礎知識2
●高価なDC扇風機の必要性は低くなっている

DCモーター=直流モーター
ACモーター=交流モーター
扇風機のモーターには2種類あります。

2011年に、原発事故の影響下で、計画停電が行なわれました。その時に、電気が通じない時に扇風機が使いたいということで、バッテリーで動かせる、超省電力のDC扇風機が人気になりました。

DCモーターの扇風機の中には、消費電力1.5W~20Wなどというものもあります。
ACモーターの扇風機は、ざっくりですが、10W以上~40W以内くらいで動きます。
つまりはACモーターの扇風機は、DCモーターの扇風機の倍以上電気を食う、という印象です。

ただ、計画停電などは現状では行なわれておらず、バッテリーで扇風機を駆動したいという必要性は低くなっています。

ちなみにエアコンの消費電力はざっくりですが100~1000Wくらいです。扇風機は元々省エネの製品なので、ACだろうがDCだろうが使う電気の量がそもそも少ない、といっていいでしょう。

●もうひとつの違いは、微風がでるかどうかだった

DCモーターはコンセントから来た交流の電気を、一旦直流に変えてから、それを再度交流に変換して、その交流の周波数をコンピュータで自在に変えることで、扇風機の回転速度を細かく変更できます。

ACモーターの扇風機は、コイルの巻線が何回巻いてあるのかをスイッチで切り替えて、風量を変えるアナログな仕組みなので、回転数は3~4種類の固定です。

昔からACモーターは超微弱の風が出せず、エアコンとの併用や、就寝時の使用ができない、と言われてきました。ところが、モーターの巻線の数を変えればいいので、AC扇風機にも、微弱の風が出せる商品が当たり前のように出てきました。「強・中・弱」の「弱」の部分が「うちわ風」「しずか風」「微風」などと書いてある商品です。

DC扇風機の最大の問題は価格が高い(ものによっては3万円以上)、ということ。AC扇風機は安いので(数千円~1万円ちょい)こちらをお薦めします。

〇結論2「高価なDC扇風機より安価なAC扇風機がお薦め」

〇基礎知識3
●羽根の枚数と風量の関係

詳しい原理は良く知らないのですが(誰か教えてほしい)羽根の枚数が多いと、弱い風、あたりのいいおだやかな風が作りやすいとメーカーは言っています。イメージとしては、音を出したくない潜水艦のスクリューの羽根の枚数がやたら多いという事実と関係あるのかなあ、と。

2020年奈良のお薦め機種の羽根の枚数は、
日立8枚、パナソニック、シャープ7枚、東芝、三菱5枚。
枚数が一番多い日立は「うちわ風」という微風を売りにしています。

羽根の枚数と風の質についてはいまひとつわかり安い解ができておりません。
ただ、銭湯を経営していて、風呂上がりのきもちいい強風が必要ということなら、4枚羽根の40㎝とかを購入するのがいいと思います。オフィスで使うとおそらく書類が飛び散らかりますけど。

〇結論3「弱い風、やさしい風が欲しいなら羽根枚数の多いものを」

〇基礎知識4
●リモコンはあったほうがいい。

安い機種になると、リモコンがないものもありますが、リモコンはやっぱりあったほうがいい。2020年奈良のお薦め機種は全部リモコン付きです。
リモコンで風量とオンオフができるわけですが、そこに追加して、首振りのオンオフもできるほうがありがたい。(これは、なけりゃないでいいんだけど)

2020年の奈良のお薦め機種の中では、唯一日立の商品だけがリモコンでの首振りオンオフが可能です。(サブのお薦め機種の中では東芝F-ALX60もリモコンで首振りオンオフ可)

〇結論4「首振りもリモコンで操作したければ日立」

〇基礎知識5
●タイマーの使い勝手

2020年のお薦め機種の中で微妙に違うのはタイマーの扱いです。
夜寝ていて、寝ついたら消して、朝方またオンしたい、というような場合にはオフタイマーとオンタイマーの両方を使いたい。そういう人にはオンオフタイマー・同時使用ができるといいわけです。
パナソニック 切りタイマーのみ
日立「切・入同時タイマー」で、おやすみ時もおめざめ時もお好みに合わせて設定、快適に過ごせます。
東芝 切りタイマーのみ
シャープ 入・切タイマー両方あるが同時設定はできない
三菱 入・切同時タイマーセット可能

〇結論5「日立と三菱がタイマー機能充実」

〇基礎知識6
●自然の風を真似た「風量自動変化」機能

個別の商品を実際に触ってみないとわからない部分なのですが、風量を自動的に強くしたり弱くしたり(時にはオフにしたり)して、自然の風の揺らぎに似た風を作り出すという機能が充実してきてはいます。

単純にリズム風というと、「強→弱→強→弱→強→弱→強→弱→強→弱→強→弱→」という単純反復のものもあります。こういうのは結構音の変化が耳につきます。

高価なDC扇風機には、もっと複雑なパターンを1~2分間の周期で繰り返すものもあります。

2020年の奈良のお薦め機種には、複雑なパターンを繰り返す機能がついているものが多い(ようです)。プレスリリースやカタログでは全機種確認できませんでした。

パナソニック「1/f ゆらぎ(風量3段でパターン変化)」
日立 「風量がリズミカルに変化します」
東芝 「ランダム風」
シャープ 「一定の周期で風のリズムが変わるので、自然の風にように快適です」
三菱 「リズム風は自動制御で1パターンの風量変化」

〇結論6「ランダムに来る自然の風をまねた機能はあったほうがいい」

〇基礎知識7
●立体首振りはどうなのか

2020年の奈良のお薦め機種の首振りは、左右首振りのみです。手動で上下の角度は変更できますが、いちど決めたら固定です。高級機種には、上下左右それぞれに小型のモーターを使い、複雑な首振りを行なうものもあります。これはお金に余裕のある人が買ってください。それなりに室内の空気を攪拌させていいかもしれませんが。
〇結論7「立体首振りはお金のある人が選択すればいい」

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