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珍プレイ☆特殊メイク
視覚障害者はどのようにメイクをしているのですか?
これはどこに行ってもお決まりの文句として聞かれる。
回答としては、手先の感覚を使ってメイクをしています
ところがところが、当然、手先の感覚に頼って鏡を見ないメイク。人によってはほぼ完璧に素晴らしいメイクをできる。
いや、多分、そういう人の方が多いはず。
だけど、私の場合は気合を入れると必ず失敗する法則と言うものがある。笑
先日、ある講演会にお呼ばれして、気合を入れて朝から念入りにメイクを施す。もちろん鏡は見えないので見ないし、いつものように指先を使ってメイクをする。
完璧!
と思って意気揚々と講演会へ。
講演会前に控え室に入ると、ありがたいことに様々な人が挨拶にやってきてくれる。入れ替わり立ち代わりいろいろな人とご挨拶できる大変ありがたい時間。
視覚障害があると〇〇さんに会いたいと思ってもその人を見つけることができないし、〇〇さんが今日は来てるとこちらから見つけることもできない。イベント終了後にSNSを見て
「あ、同じ会場に今日来てたんだ」
とわかることも少なくない。だからこのように相手から私に声をかけてくくれる事は非常に非常にありがたいわけだ。
その時にある女性が
奈良さん、目の上、怪我したの?
と心配そうな百道で尋ねてきた。
おっと、これはやってしまったか?
と内心思いつつ、
どこですか?
と聞いて薬指の腹で言われた部分を少し擦る。そう、怪我に見えていたのは紛れもない、朝、気合を入れて塗りたくったゴールドのアイシャドー。笑
塗りすぎて怪我したような茶色い塊になっていたらしい。笑
こんな恥ずかしい顔で自宅から会場まで約2時間程度の道のり、胸を張って歩いていた。笑
穴があったら入りたい。そんな生活の毎日。まぁこれもまた1つ珍プレーとしてネタになったので良いと言うことにしておこう。
最後に、皆さんにお願い。私を含め、視覚障害のある方に会ったときにメイク、服装などで何かおかしな、不可解な点を見つけた場合には遠慮せずにぜひ教えて欲しい。知るiは1時の恥、知らぬは一生の恥ですから。