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声の相性

オーディトリーニューロパシーと言う難聴のある私にとって声の相性はとても大切。声の相性が良い人だと比較的周囲がうるさくても聞き取ることができたりするが、声の相性が悪い相手だと静かな環境であっても聞き取ることが難しいことがある。
声の相性が非常に悪い方と一緒に仕事をしなければならない時、ボイスチェンジャーを使って相手の声を変えたい!と思うことがある。笑
ただ、初対面の相手でしかもその時だけお話しする方だったりすると、この聞こえにくさ、相性の悪さをどのように上手に伝えたらよいだろうと思い、なんとなくしか聞こえない中でやり過ごしてしまうこともある。正直、声の相性が悪い相手の言っていることを聞き取る事は難しいので、そうなると、全て話している内容をパソコンなどに打ち込んでもらい、それを私が見てと言うかなり時間のかかるコミニケーション方法を取らなくてはならなくなる。もちろん、認識に齟齬があってはならないようなやりとりでは何度も聞き返して確認したり、ときには会議の内容メールして確認してもらったりしている。

日常生活では、例えば、バスの運転手さん、タクシーの運転手さんなどは男性が多く、はっきりと言葉を出してくれないので聞き取れないことが多い。中にはとても親切な運転手さんもいるのだが、私の経験上、8割位の運転手さんは無愛想。乗車時にSuicaのチャージが足りなくてチャージをしなければならないと言う時も、まず、チャージが足りていませんと言うことが視覚的にすぐわからない私は何かが起こったなと言う事しかわからない。場面的に考えてチャージ不足と言うことかな?と思い、ここでチャージできますか?と尋ねてみる。この時、相手の声が聞こえないし、運転手さんがうなずいていてもそれを私の視力でとらえることができない。とりあえず、ここでチャージができるのだと言う前提で次の行動を起こす。お財布から1000円札を取り出し、これでチャージをしたいと言うことを伝えるのだが何やら相手は指差しをして私に伝えたいことがあるらしい。このやりとりを横で見ていた息子が、私からスイカを取り上げてチャージをする機械?にスイカを置いてくれた。そして、息子がすかさず1000円札を私からとってお札の挿入口に1000円札を入れてくれ、無事にチャージ終了。この時、息子がいたのでスムーズにチャージができたわけだが、もし、息子がいなかったらもう少しやりとりに時間がかかっていたと思う。
この日、食料品の買い出しを終えた私たちは久しぶりにサーティーワンアイスクリームを食べることにした。サーティーワンアイスクリームは店員さんとの距離がかなりあるので正直、相手が何を言っているのか聞き取る事は難しい。残念なことに店員さんは男性。私は低い音を聞き取ることが難しいと言う特性があるのでその時点でやりとりが難しいだろうと予想した。案の定、男性店員が最初に何を言っていたのか聞き取ることができなかった。私はよく聞き取れませんと言うジェスチャーをしてもう一度尋ねてみると、今度は、比較的通る声で説明をしてくれた。この店は比較的高齢者もよく訪れるからなのか、男性店員は私が聞こえにくそうにしている事を察してその後も少し大きめの声ではっきりと言葉を伝えてくれた。コロナで大きな声をだすことは避けなければならない中、私に伝わることを優先してくれたことに心が温かくなるのを感じた。
私の耳は、低い男性の声との相性が非常に悪い。とはいえ、相手の接客次第で聞き取ることができたり、目的を達成することができたりするのも事実。サーティーワンアイスクリームの男性店員はとても素敵な人であった。冷たくて甘いアイスと温かい接客に感謝★

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