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視覚障害者に対する文章の添削、どうしていますか?

本日のご質問は
「視覚障害者に対する文章の添削方法について教えてください」
というものです。

私も日ごろから論文を書いたり、本を書いたりと何かと添削していただく機会が多いものです。

見える人達の世界では、ワードの校閲機能がかなり便利なようですね。

修正記録をつければ、どこをどのように修正していったのかが一目瞭然。便利な機能ですよね。

お察しの通り、私は弱視(ロービジョン)ですからこの便利なワードの校閲機能の恩恵にあやかることができません。

特に、変更記録はパッと見て修正箇所がわかるといった機能です。

この「パッと見る」機能が弱視の私には搭載されていません。苦笑

では、どうやって文章の添削という共同作業を進めていったらよいのでしょうか。

私は文章の修正箇所に●をつけてもらう方法を取り入れています。

例えば、
「あなたはすばらしい人です」
という文章の「あなたは」を「あなたが」に修正しようとします。

そのときは
「あなた●が●すばらしい人です。」
のように修正内容を●で囲みます。

なぜ、●を使うのかというと、ワードの検索機能で●を検索することで指摘の入った箇所をすぐに見つけることができます。
文字の色を変えてくれたり、マーカーをひいてくれありする方もいるのですが、これは100%見落としが生じます。

よく文字校正では赤ペンを使うことから、データ上でも赤を入れてくださる方がいるのですが私の目ではこれを見つけられるときもあれば、見つけられないときもあります。
各地るでいうとフィフティフィフティ。
そんなあやふやな作業ありませんよね。苦笑

お気づきかもしれませんが、検索でひっかかれた●でなくても、*でも☆でも何でも構いません。
私は、●のほうが検索したときに見つけやすいので●を入れてもらうようにお願いしています。

この添削の仕方のお願いをうっかり忘れてしまうと、赤文字やマーカーで修正された原稿がかえってきて、
「あっ、やっちまった・・・」
と反省することになるわけです。苦笑

視覚障害学生が大学に入ってきたけど、どのように指導したらよいかわからないとおっしゃっている先生もいらっしゃいます。
大学時代、自分だけほとんど添削されなかった視覚障害学生は
「自分のレポートがほかより優れていたから添削されなかったんだ」
と思っていました。

ところが、社会人になってみると文章の誤りを散々指摘され、その学生は気づきました。
「あぁ、自分のレポートだけ添削されなかったんだ、おおめに見られていたんだ」
と。

障害があるから仕方ないとおおめにみてあげるというのは本人にとっても社会にとってもよくないことなのだと思います。
見える人にとって、見える人同士では当たり前に使える機能が使えない相手に対してどうしたらいいんだろうという困惑の気持ちが生じることもよくわかります。

だけど、そこでちょっとだけ本人に聞いてみてほしいのです。
「こんなふうに添削すればかわるかな?」
と。
私たち障害者も相手に言われて初めて気づくこともあります。
「あ、そうか。見える人にとって自分の文章を添削するのはやり方がわからないんだな」
と。

今日も私は大量の●を格闘中です。笑
添削してくれる皆さんに心から感謝して。


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