書類審査の段階では障害開示は不要か?
就職活動や転職活動をしている障害のある方からどのタイミングで紹介について伝えれば良いのか?と言う質問をよくいただく。
障害者雇用に特化した採用でない限り、採用側は障害者が受けてくるとはほとんど想定していない。だから、障害があると書いただけで書類審査で落とされる確率は極めて高くなる。
それを充分承知であえて書類審査の段階から障害について記載すると言うのもあり。
だが、自分自身にあってもいない段階でただ障害があると言うだけで書類審査で落とされてしまうのはかなり切ない。
そこで、書類審査では障害の事は書かずに、面接で直接伝えると言う方法もある。もちろん、この段階で落とされることもある。表面上、障害を理由に採用しないと言うのは障害者差別解消法から見ても問題になるためどのような理由で採用されなかったのかは本人もわからないただ障害のことを伝えたら中に相手の態度が変わったと言う話はよくある。私はそのような会社はご縁がなかったと思いご縁のある会社を探すことをお勧めしている。
ちなみに、書類審査で障害について書いても採用されている人は採用されているし、面接の段階で伝えても採用されている人は採用されている。内定が決まってから障害を伝えると言う人もいる。どのタイミングで伝えなければならないと言う決まりは無い。ただ、どのタイミングで伝えたほうがお互い気持ちよく仕事ができるかと言うのはあると思う。残念ながら、高校卒業の学歴欄に特別支援学校と名前のつく学校名を書くと落とされやすいと言うのも事実。
採用側は社員に障害があるかないかではなくどのような社員を採用したいのかそれを忘れないでほしいと思う。非常にやる気のある障害者とやる気はない健常者、どちらを採用したいだろうか?確かに、障害者にはできない仕事もある。私は新人社員なら誰もがやるコピーができない。処方中の処方ができなくてもできる事はたくさんある。私を採用して生かすも殺すもマネージャー次第。私の周りにはご自身のできることを最大化して楽しく仕事をしている人はたくさんいる。障害があるからこそ業務に取り組むときに効率的に行うためにはどうしたら良いのだろう?と知恵を絞り、工夫している人がたくさんいる。
アメリカでは履歴書に写真は添付しない。なぜなら、肌の色で差別が生じないため。本来であれば障害のあるなしに関係なくその人自身を見て採用するのであれば、自分に障害がある事を書類に書く必要はないのだと思う。
私は自分が障害者であることを知った上でそれでも私と仕事がしたいと言う人と仕事をしているためあえて書類の段階で自分の障害は記載している。これは、職種によっても対応が異なるのかもしれない。
いまだに女性だから、男性だからといった性差別も顕著に残るわが国では障害のある人が輝ける社会はもう少し先のことなのかもしれない。