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世界最強の修二会 ともに祈ろう
奈良には法会が沢山ありますが、その中で修二会は『ラスボス』だと思っています。
いきなり最初からラスボスが出てくる……みたいな……。
ガイドを初めてやった20年ほど前、修二会のことはもちろん勉強していましたが、実はよくわかってませんでした。
二月堂をご案内して、二月堂といえば修二会ですねーなんて言いながら、ガイドさん自身がよくわかってないという…
でも、お客様はもっとわかってないので、特に問題なかったという……
修二会を知りたいと思って、むちゃくちゃ勉強しました。
特に、修二会研究の大家・佐藤道子先生のご著書は、修二会を学ぶものにとって避けては通れない貴重な御本でした。
でも、これが難しい!
読んでもちっともわからない。
結局挫折して、もう理解することは諦めようと……
修二会をひたすらに感じようと。
通えるだけ二月堂に通って、お坊さんがお唱えになるお経さんの声を聞いて。とにかく聞いて。
そしたらだんだん、耳で聞くだけが全てではないなあと。
灯明のにおいとか、まっくらな中でぼやっと光っているろうそくの明かりとか、木靴が踏み鳴らされる振動とか。
鈴が振られて澄んだ音が響き、空気をつたって脳の奥で感じるとか。
ああまさにここに祈りの現場がある。
この空間が奈良時代から作り出されてきて、現在もまた作られているのだと。
この祈りので満たされた空間を味わうもの、それが修二会なんだと知ったんですね。
この祈りの空間を作る、ことが奈良時代から連綿と行われてきて、今年で1274回めなんです。
1回も途切れたことがないんです。
1274回って私が生まれた年はもちろん、私の両親が生まれた年も、祖父母が生まれた年も、その前のご先祖も。現代の私に連なる人たちはもれなく体験しているという。
立ち会ってはいないかもだけど、とにかく修められていて、鎌倉時代のご先祖と会っても
「ちょっと今年の修二会見た?」
「お松明すごかったですねーー」
「え?私のときはそうでもなかったけど……」
なんて言葉が交わせるかもしれない。
鎌倉時代のご先祖と、共通の話題になってしまうかもしれないもの。
それが修二会なんですね(^o^)
今夜のニコ生は、修二会特集です。
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2025年2月19日(水)
20時スタート
ニコニコ生放送『知りたい奈良』
https://live.nicovideo.jp/watch/lv347073905
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