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正倉院展に行こう! 奈良時代の奇跡
NHK ブラタモリ『正倉院』回 すごくおもしろかったので、正倉院のことを書きます。
正倉院の宝物はすべて「伝世品」といって、地上で伝わりました。
世界中に色んなすごいものがありますが、その多くは土の中から発見されたものです。
こういうものを出土品と呼びます。
地上で伝わる良さとは、極めて保存状態がいいこと。
地中から出てきたものの多くは錆びていたり、欠けていたり、ボロボロになっていますが、地上で伝わる場合は原型をとどめていられます。
また、地上で伝わっても、保管状態が悪ければ、色はあせ装飾品は取れて本来の姿がわからないことが多いものです。
でも正倉院の宝物は、作られた当時の色や飾りが残っていることがほんとに素晴らしい。
特に色のことはまさに奇跡です。
実際はもっと明るかったり、輝きがあったことでしょうが、奈良時代を彷彿とさせる色が残っている宝物を、現代見ることができるなんて奇跡です。
この奇跡の宝物をこの目で見ることができるのが、正倉院展です。
毎年10月の末あたりから、11月のはじめまで、奈良国立博物館で開催されます。
正倉院展が見られるのは奈良国立博物館だけです。
時々東京などで正倉院の宝物がお出ましになることもありますが、それは展示品のごく一部。
正倉院の宝物だけを展示する「正倉院展」は奈良だけなのです。
正倉院展は、昭和から始まりました。
第二次大戦のあと、疎開していた宝物を蔵に戻す際、その前に見せてほしいという要望が叶えられました。
当初は一回きりのはずでしたが、去年2023年は75回目の正倉院展でした。
戦後の歴史とともに、歩んできた正倉院展です。
戦争に負けて国土がボロボロになり、今日寝るところも、食べるものもおぼつかなかった時に人々は芸術を求めたのです。
奈良時代の最高の工芸品は、人々に生きる勇気すら与える。
正倉院展は何をさしおいても見に行くべき展覧会だと思っています。
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