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【古】もの補助(第17次締切)をざっくり解説してみます。

(注)
この記事は、2024年1月22日に作成しましたが、既に情報が古くなっています。(募集期間も終了しています。)
最新情報でないことをご理解の上、制度概要の情報収集などにご活用ください。

(以下原稿作成時原文)

法人さん向けの情報になります。
現在募集中の、ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金(通称:もの補助)の3月1日応募締切の「第17次締切分 省力化(オーダーメイド)枠」を可能な限りわかりやすく記述してみました。
それでも、結構難しく感じるかもしれませんが、ご容赦願います。
まず、目次がアホ長いですよね。
許してください。必要最低限の事しか書いてないつもりです。
自社が応募対象かどうか、申請を検討するか否かの、参考にしていただければ幸いです。
私が申請サポートする場合ですと、2月9日(金)頃までに一度オンライン・ミーティングをやって聞き取りが終わっていれば、そこから中味のサポートに入り、3月1日に間に合わせられると思います。

なお、詳細情報は、公式サイトから入手してください。


(1)必要な下準備

補助金申請の下準備については、それだけで結構ボリュームがあるので、後日別記事を書きます。
当面は、以下の2つをご理解ください。

①GビズID

まず、補助金申請の窓口として、「GビスプライムID」というのを取得しておかないといけません。
IDを取った後、「Jグランツ」というネット窓口から、電子申請できるようになります。
GビズID取得が終わっていない企業さんは、17次締切の申請は諦め、18次に回りましょう。
以下のサイトが参考になります。

②メインバンクの内諾

補助金は、補助事業期間終了後に振り込まれます。
つまり、必要な支出は、立て替えて先に払っておく必要があります。
当然、補助金が入金するまでの期間、金融機関にお金を借りておく必要が出てきます。
そのような借入は、売掛金(既に売れたけど入金してない状態)を担保にした融資「売掛債権担保融資(通称:うりさい)」に性質が似ているので、低い金利で借りられることが多いです。
補助金を申請する場合は、メインバンクに「短期融資をお願いするかも」という話を先にしておくのが一般的です。
その際、金融機関のOKをもらったら、「金融機関確認書」という書類を書いてもらって補助金申請に添付します。

(2)どんな補助金?

ものづくり補助金は、ざっくりいうと、設備投資を補助する制度です。
成長計画を達成するために必要な設備の導入に補助金を出します。
省力化(オーダーメイド)枠は、IT、IoT、AI、ロボットなど、デジタル技術を活用し、外部SIer(システムインテグレーター)等と連携して導入される設備を補助します。
オーダーメイドである必要があるため、単純なロボットの購入等は対象外です。

(3)どんな場合におススメ?

ものづくり補助金の申請に適した企業さん、適したタイミングなどの所感を述べます。

①DX設備投資の予定がある

IoTやAI、ロボットなどのDX設備投資(300万円~3,000万円程度)を行う予定があり、どこの業者から見積を取るか大体決まっている企業さんに、一番おススメしたいです。

②人員削減は行わない

その設備投資で人手不足は解消させるのですが、人員の削減は行わない企業さんが対象です。
余った人材を別の部署で活躍させ、成長していく企業さん、というイメージです。

③会社がどんどん成長中

利益計画を添付する必要があります。
大きな成長を予測している企業が、採択されやすい傾向にあります。

(4)補助率、補助条件など

①補助率・補助上限

補助率は、中小企業は1/2。
小規模事業者(商業・サービス業は従業員5人以下。その他業種は20人以下)は2/3です。
補助限度額は、1,500万円です。
(それ以上も申請可能ですが、その場合、超過分の補助率は1/3になります。)

②対象経費

補助対象経費は、「機械装置・システム構築費(必須)」をメインに、技術導入費、運搬費、クラウドサービス利用料などです。
なお、消費税は補助対象になりません。

③事業期間

補助事業は、2024年12月10日までに終えなければなりません。
補助金交付決定から12月10日までの間に、発注、納品、支払、実績報告書の提出などを終える必要があります。
採択決定が5月見込みなので、補助金交付決定を6月上旬とすると、事業期間は7か月弱しかありません。
ちなみに、第18次締切の補助事業終期も同じく12月10日らしいです。

④その他

応募締め切りは3月1日(金)の17:00です。

(5)満たさなければならない要件

補助金をもらって事業をやっている間に達成しなければならない目標です。
「これらを達成できます」という事業計画を作ります。

①給与支給総額UP(賃上げ計画)

給与支給総額を年平均成長率で1.5%以上増加させる必要があります。
(3年計画だと基準年比4.6%増、5年計画だと7.8%増)

②事業場内最低賃金の水準

事業場内最低賃金を、毎年、地域別最低賃金+30円以上の水準とすることが求められます。

③付加価値UP

付加価値額
( 営業利益 + 人件費 + 減価償却費 )
を年平均成長率で3%以上増加させる必要があります。
(3年計画だと基準年比9.3%増、5年計画だと15.9%増)

④労働生産性UP

計画期間内に、補助事業対象箇所の労働生産性
{ 付加価値額 ÷ ( 労働人数 × 労働時間 ) }
が2倍以上となる必要があります。
付加価値がアップし、その個所の人員が減っていれば達成可能です。
ただ、人員は解雇すると給与支給総額が減るので、別の部署で活躍してもらいます。

⑤事業期間内の投資回収

設備投資額を、事業計画期間内に回収できることが求められます。
投資回収年数 = 投資額 ÷ ( 削減工数 × 人件費単価 )
つまり、人員を削減できたことによるコスト低減効果が、投資額を上回ればOKです。

⑥設備を設置するSIerとの連携

補助事業期間内に、SIerさん(設置業者さん)と、保守・メンテナンス契約を結んでおく必要があります。

⑦メインバンクの確認

金融機関から事業資金を調達する場合は、「金融機関確認書」の添付が必要です。

(6)審査されるポイント

①革新的な取組で効率がアップするか?

革新的で、生産性向上につながる取組かどうかが問われます。

②費用対効果が高いか?

オーダーメイドの設備投資等は、高額になりがちですが、省人化に役立ち、事業期間に投資を回収できる、コスパのいい投資計画である必要があります。

③計画通りにやれる企業か?

計画に嘘がなく、体制がしっかりしている企業であることをアピールします。

④地域に貢献するか?

企業が地域を代表していたり、雇用創出に貢献していたり、地元に波及効果のある補助事業だったりしたら、それをPRします。

(7)その他の決まり事

①18次に応募できなくなります

第17次締切に応募した事業者は、第18次締切の公募には応募できません。
ただ、18次は、補助金交付決定から事業終了までのスケジュールがものすごく短くなるおそれがあります(終期が12月10日と決まっているため)ので、「エントリーを18次にしよう」とも思われる企業さんは、その辺の覚悟が必要です。

②設備投資は、新品が基本です

中古設備を入れる場合、見積もりを取るのが面倒です。
また、オーダーメイド感も出しづらいです。

③事業計画以外にも提出物があります

必要な提出物(公募要領より抜粋)

(8)私の所感

「おススメの企業さん」に該当する場合は、積極的に応援させていただきたいです。
大事なのは、申請企業さんとSIerさん(設置業者さん)の信頼関係かな、と思います。



以上、長々お付き合いいただき、ありがとうございました。

もしご興味を持っていただいた企業さんがありましたら、仕事依頼のフォームから、お気軽にお問い合わせください。

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