【古】中堅・中小成長投資補助金2次公募レビュー(2024.6.29現在情報)
※この補助金は、募集を終了しています。
制度内容の把握、といった用途でご覧ください。
【以下掲載時原文】
ども、ならなすおです。
今回、法人さん向けの情報になります。
私のnoteでは、3月9日にアップした「省力化大規模成長投資補助金」、1次公募で予算のほとんどが消化されると思ってたんですが、1千億円以上予算が残っている状態で2次公募が始まったので、レビューをアップします。
公募締切は、8月9日(金)です。
この補助金、正式名称が「中堅・中小企業の賃上げに向けた省力化等の大規模成長投資補助金」とめっちゃ長く、私は1次公募の際は「省力化大規模成長投資補助金」と略したんですが、こないだ概要を上げた「省力化補助金」と紛らわしいので、今回からは、公式サイトに準拠して「中堅・中小成長投資補助金」と略します。
公式サイトは、↓です。
この制度、「建物、設備、ソフトウェア等で税抜き10億円以上の投資をする企業」が対象です。
「中小企業の中ではかなり大きい企業で、たまたま大型の投資をするタイミング」の企業だけが使える制度なので、まずそれに該当しない方はご覧頂かなくてOKです。
ただ、この補助制度、すごいんです。
何がすごいかというと、、、
「公式サイトの説明が、鬼わかりやすい。親切で丁寧。」
もう、引っ越しを手伝ってる赤井英和さんくらい親切で、サカナクションの新宝島くらい丁寧です。
マジで、びっくりしました。
これはもう、革命レベルです。
博報堂・TOPPAN及び公的機関の担当者の皆さん、あなた方が起こしたのは革命です。
わたし、20年以上、真剣に中小企業支援策を作り、実施し、使ってきましたが、こんなわかりやすい公式サイトは初めて見ました。
マジですごいです。
あまりに事務局がすごいので、7月5日に開催される制度説明のウェビナーに申し込んでしまいました。
そのウェビナーの結果も、別途レビューします。
1次の採択率が低かったので、「1次は落ちたけど、ブラッシュアップしてリベンジしたい」という企業さん、金融機関さんもいると思います。
私、そういう方を手伝いたいです。
私の場合、補助金の事業計画作成支援は完全成果報酬型(採択後に請求)で33万円(税込)です。
採択後のフォローが必要な場合はお引き受けしますが、応談の上別料金になります。
「これはそもそも無理っぽいかも」と思った場合は、資料を拝見して3日ぐらいでその旨お知らせします。
(その場合、採択されてないんで、無料です。)
ただ、情報は全て見せていただかないと診断できないので、決算書等も含め、見せてください。
ご興味のある方は、仕事依頼の下に付けてる「お問い合わせフォーム」からコンタクトをください。
では、本編、いきたいと思います。
(1)制度の概要
公式サイトを見て情報を取っていただくのが一番早いですが、ざっくり下記します。
①対象者
常時使用する従業員数が2,000人以下の中堅・中小企業さんが対象です。
②要件
・投資規模が大きい
消費税、専門家経費、外注費などを除いて10億円以上の投資規模であることが必要です。
・賃上げする
補助事業の終了後3年間の対象事業に関わる従業員等1人当たり給与支給総額の年平均上昇率が、事業実施場所の都道府県における直近5年間の最低賃金の年平均上昇率以上(2.5%から3.4%まで)である必要があります。
・令和6年度内に終わると優遇
令和7年3月31日までに補助事業の完了が見込まれる場合は、優遇があるらしいです。
(これは必須要件ではない)
③対象経費
建物費(拠点新設・増築等)、機械装置費(器具・備品費含む)、ソフトウェア費、外注費、専門家経費です。
10億以上の規模ですから、「新工場建設」「新製造ライン建設」などの大掛かりな投資が想定されます。
④補助事業期間
交付決定日から最長で令和8年12月末までです。
令和7年3月31日までに投資が完了する場合は優遇があるようです。
⑤補助上限・率など
補助上限は50億円、補助率は1/3以内です。
(2)申請と審査
①申請
公式サイトに示された様式で、「成長投資計画書」「金融機関確認書」などを作成します。
この事業は投資額が大きいので、借入先銀行(メインバンクかな)の確認は必須だと思ってください。
②審査
「経営力」「先進性・成長性」「地域への波及効果」「大規模投資の費用対効果」「実現可能性」の5つの指標で評価されます。
書類審査以外に、地域ブロック(経済産業局)単位でプレゼン審査があります(9月)。
プレゼンは、必ず経営者が参加し、熱意を語ってください。
金融機関の担当も同席した方がいいと思います。
(3)1次の採択状況
1次公募の結果は、下記のとおりです。
・有効申請件数
736件
・書類審査通過
254件
・採択件数
109件
・1次の補助総額
1,780億円
予算の総額が3,000億円とのことなので、あと1,220億円残っていると思われます。
また、公式サイトに、「1次公募における各種指標の中央値(採択者、申請者全体)」という資料が上がっています。
採択者が作った指標(売上高伸び率、賃上げ率)などが、事業計画を作る際、修正する際の参考になりますね。
1次公募の採択情報は、↓から見られます。
なお、ご参考まで、大分県からは、エスティケイテクノロジー(株)さん、(株)AKシステムさんの2社が採択されています。
大分県内の「製造業の雄」とでも呼ぶべき、代表的な中堅中小企業2社です。
「あ、この事業が想定してる中小企業って、このレベルなのね」と思いました。
ま、そもそも消費税除きの投資規模が10億円以上の案件というと、地域ではおいそれとは出てきません。
逆に言うと、「せっかく投資をするのに補助金をもらえない」のは、もったいないです。
ですので、1次で落選した600件超の企業さん(少なくとも大規模投資をすることは間違いない)、申請の書きようによって採択される可能性があるのであれば、是非リベンジを試みるといいと思います。
特に、プレゼンで不採択となった100件超の皆さん、「工夫次第で何とかなる」余地は大きいのかも知れません。
(4)終わりに
この事業が対象にしている「比較的規模の大きな中堅、中小企業さん」にとって、売上高成長率、付加価値額、賃上げ率などの数値を大きく上げていく事業計画の作成は、簡単ではないと思います。
リベンジを検討されている企業さん、どうか、「虚偽にならない程度に」「後で補助金返納等が生じない程度に」数値の修正を試みてください。
また、金融機関さんに既に説明している「成長計画」を修正するのもかなり大変かと思います。
リベンジに当たっては、金融機関さんへの説明も十分していく必要があります。
補助金は魅力ですが、どうか投資計画を「ふわふわした机上の空論」にだけはしないでください。
その前提に立って、「採択される事業計画への修正」を考えましょう。
ご縁をいただける企業さんがありましたら、お手伝いいたしますので、お声がけください。
ご覧いただき、ありがとうございました。