【古】中小企業省力化投資補助事業(2024.6.25現在情報まとめ)
※この補助事業は、2024年9月現在、「第○回募集」という形ではなく、随
時募集の形に変更されています。
詳細は、公式サイトに手ご確認願います。
【以下掲載時原文】
ども、ならなすおです。
今回、法人さん向けの情報になります。
ロボットやスチームコンベクションオーブンなど、人手不足を解消する設備の購入が補助される「中小企業省力化投資補助金」、2024年6月25日からいよいよ第1回の公募が開始しました。
第1回の締切は、7月19日(金)です。
この補助金は、今後何度も公募があると思われます。
素晴らしい補助金で、該当する企業さんにはぜひ使って欲しいのですが、新しい制度で、少し難しく感じる方もいるかも知れないので、本投稿で詳しく解説します。
この補助金関連の私の以前の投稿には【古】マークを付けました。
こんがらがるので、過去記事は見ない方がいいかも知れません。
この記事だけ読んでおけば、何とかなるように作りました。
まず、本事業は経済産業省系の補助金で、事業実施者の(独)中小企業基盤整備機構(中小機構と略します)が、中小企業団体中央会(中央会と略します)に委託して実施しています。
要は、経産省、中小機構、中央会が事務局ってことです。
公式サイトは、↓です。
同サイトに掲示されていた、第1回公募のスケジュールが↓です。
この制度の大きな特徴として、「悪質な補助金コンサルに高額の報酬が渡るのを防ぐ」という姿勢が前面に押し出されています。
つまり、少なくともこの制度については、
補助金申請にも、
販売事業者登録にも、
製造事業者登録にも、
製品登録にも、
コンサルの入り込む余地はほぼありません。
なんか、事業再構築補助金の時に、悪質なコンサルが横行したようです。
なので、「コンサルはあんま使わんほうがいいよ」という風潮があります。
経産省さん、中小機構さんの舵取りは、間違ってないと思います。
でもですね、、、
・・・ふう。
私はコンサルなので、この風潮は、大打撃です。
私が本格参入する前に市場を荒らした方々に、心から抗議したいです。
でも仕方ありません。
私は、この補助金で中小企業さんからお金をいただくのはあきらめました。
相談は受け付けます。
無料で。
「仕事依頼」の「お問い合わせフォーム」からご相談ください。
私の知識でよければ、いくらでも持って行ってください。
さてさて、中小企業さんには、その辺の事情は関係ないです。
この記事を読んで頂ける中小企業の皆さん、是非この補助金を使ってください。
そのために、私の知りうる範囲で、心を込めて記事を作りました。
一社さんでも、お役に立てれば幸いです。
では、本編、行きましょう!
(1)概要
①どんな補助金?
人手不足を解消するための設備投資について、事務局が業種や製品カテゴリ-、製品、製造事業者などを指定した「カタログ」を作り、中小企業者が「カタログに載っている製品」を「公式サイトに載っている販売事業者」から購入する場合に、購入資金の最大1/2を補助する制度です。
2024年6月25日現在、カタログに登録されている製品カテゴリ-は下記の14種です。
②登場人物が多いです
この補助金は、登場人物が多いため、難しく感じますが、それぞれに重要な役割を担っています。
本記事の読者は、「中小企業者」か「販売事業者」だと思います。
該当する所だけご覧いただければOKです。
私、以前「販売事業者の事業者登録を手伝いたい」と書きましたが、すみません。手伝えそうにないです。
無料で相談には乗れますが、本記事以上にお役に立つ助言ができるかどうかは、怪しいです。
A.中小企業者
実際に省力化製品を買って、現場で使う企業です。
B.販売事業者
中小企業者と一緒になって補助金申請をし、中小企業者に製品を販売する事業者です。
販売事業者になるためには、「カタログに載っている製品を売ってます」という確認を製造事業者からもらい、事務局に登録申請をする必要があります。
主な登録要件は、↓です。
C.製造事業者
製品を作っているメーカーが、カテゴリごとに製品を登録し、カタログに載せます。
例えば、清掃ロボットでは、2024年6月25日現在、アイリスオーヤマ(株)さんが「Whiziアイリスエディション」という製品を、CYBERDYNE(株)さんが「CL-02」という製品を登録しています。
D.工業会
製品カテゴリを登録する組織です。
「製造事業者さんの代表」という感じでしょうか。
「清掃ロボット」だと、工業会は「(一社)日本ロボット工業会」さんです。
製造事業者が、「弊社はカテゴリに当てはまる製品を作っています」と登録したい時は、工業会の証明が必要です。
E.事務局
事業のルール作り、審査等をやっている組織です。
経済産業省の予算を、中小機構に補助金として支出し、中小機構が中央会に委託して事業実施しています。
(2)詳細
本補助金は、人手不足を機器で代替することで、企業全体の生産性(生産能力)を向上し、儲けたお金で賃上げを実現する、という社会変革を企図しています。
つまり、「人がいないから雇えないけど、投資額で労働者を雇った場合と比較して生産能力と売上が大きく拡大する(投資効率)」ような事業計画を持っている中小企業さんが採択されると思われます。
①補助率と補助上限
補助率は一律1/2です。
従業員の規模別に、補助上限が分かれています。
補助上限がカッコ書きになってるやつは、「賃上げをしたら補助上限が上がる」というやつです。
補助事業終了時点で、↓の2つを達成する目標を作った場合に、上限が上がります。
(賃上げ)
・事業場内最低賃金を45円アップ
・給与支給総額を6%アップ
②申請要件
労働生産性を向上(人が少なくても生産性を上げることで生産能力をUP)させることが必要です。
補助事業終了後3年間で毎年、申請時と比較して労働生産性を年平均で3%以上向上させる事業計画を策定することが求められます。
補足として、労働生産性について、↓のように解説します(筆者作成)
年平均成長率の計算には、以下のフォームを使ってください。
大したフォームじゃないですが、このフォームの原版はここにしか上げていません。
どこかで改変されたフォームを使って問題が発生しても、筆者は一切の責任を負いませんのでご了承ください。
③補助対象にできる経費
本体価格と、設置費・運搬費・設定費用などの初期費用が対象になります。
なお、中古品の購入は対象外です。
消費税が対象外なので注意です。
(3)申請
①販売事業者と一緒に申請
この補助金は、中小企業者と販売事業者が共同で申請する必要があります。
中小企業者さんは、カタログから販売店を探して連絡し、「共同で申請しようね」という約束を取り付ける必要があります。
②提出する内容
補助金申請の様式は公式サイトには上がっていないのですが、↓の内容を提出するようです。
人手不足については、下記の事項を記載して提出します。
事業計画というのは、↓のようなものです。
省力化効果については、製品カタログにヒントが載っていますので、参考にしながら、販売事業者さんの力も借りながら、事業計画を作ってみてください。
(4)その他
(1回しか応募できない)
中小企業者さん、この補助金、複数年続きますが、1回しか応募できないようです。
複数製品購入し、補助金申請したい場合は、全部まとめて1回の申請にする必要があります。
(保険に入る)
補助金が500万円を超える場合は、製品を火災保険に入れないといけないみたいです。
(5)終わりに
2024年6月が第1回目の公募なので、製品カテゴリ、製品数、販売事業者数ともまだ少なく、これから増えてくるものと思われます。
中小企業者さん、自社の設備投資案件について、「これ、省力化補助金の対象にならんのやろか?」と販売店さんに聞いてみるのも一つの手です。
「あー、今メーカーが動いてるみたいよ。製品登録されたらうちも販売事業者登録するよ。」みたいな話になったら、数か月先にその製品が補助対象になるかも知れません。
皆さんにとって、数十万、数百万がいかに大きいか、私には痛いほどわかります。
もらえる補助金は堂々ともらい、経営に役立ててください。
その事務手間を減らし、経営に生かす道筋づくりを手伝うのが私だと思っているのですが、この制度は申し訳ないですがそんなにお役に立てそうにありません。
ご相談には乗らせていただきます。
もちろん無料で。
ただ、この記事に100%の知識を込めたので、それ以上のことが言えるかどうかは謎です。
仕事依頼の記事に付けてる「お問い合わせフォーム」からお問い合わせください。
今回もご覧いただき、ありがとうございました。
(6)オマケ
大分県の中小企業者の皆さん、この国補助金に県が上乗せ補助をして、実質2/3補助になるという話を以前書きました。
それの公式サイトが立ち上がっていますので、リンクを上げておきます。