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非効率は金脈
ども、ならなすおです。
今回は、中小企業応援記「非効率は金脈」です。
ビジネスの視点、というほど大層なものではないですが、、、
今年は住民税の特別徴収の納税が今月からの企業さんが多いと思います。
弊社も今月からで、しかも起業間もないので、「初めての住民税納税」だったんです。
エルタックスというオンライン申請のサービスと、それについている「ダイレクト納付」という振込サービスを使いました。
所要時間、、、
5分。
かつて「税金を納めに銀行に行く」という作業をしていた頃と比べると、
[むかし]
所要時間:2時間(120分)
・納税額を計算
↓
・銀行に行く
↓
・並ぶ
↓
・手続き
↓
・帰社
[いま]
所要時間:5分
・納税額を計算
↓
・エルタックスに入力
↓
・ダイレクト納付をぽちる
「あー、早くなったなー」とか思ってたんですが、感想がそれだけだと何かもったいない気がしたので、1本記事を書くことにしました。
「DXで、浮いた時間をどう使うか?」というのがテーマです。
では、本編、お付き合いください!
(1)DXで浮く時間
①会社では
今、エルタックス&ダイレクト納付を使っていない会社さんが、住民税の特別徴収額の納税に、
・納税額を計算
↓
・銀行に行く
↓
・並ぶ
↓
・手続き
↓
・帰社
を毎月繰り返していたとすると、エルタックスを使うことで、120分の作業が5分になるため、毎月115分の時間を作れる計算です。
一年だと、1,380分。
23時間ですね。
②社会全体では
例えばですけど、エルタックスを使ってない会社が使うようになることで捻出できる時間が社会全体でどのくらいになるのかというのを試算してみました。
各種情報の最新さに関する検証等は行っていない試算です。
ご了承ください。
[仮定]
「地方税における電子化の推進に関する検討会とりまとめ」(総務省 2022年11月)によると、個人住民税の給与支払報告書の提出に係る同利用率は61.5%。
日本の会社企業数は178万社(総務省統計局 2021年経済センサス活動調査分析より)なので、
エルタックスを利用せずに銀行に納税に行っている会社を、
178万社
× 38.5%(エルタックスを利用してない)
=685,300社
大体68万社だとします。
[計算]
120分 → 5分
68万社この効率化を達成したと仮定すると、
浮いた時間は、
115分 × 68万社
=7,820万分
≒130万時間
≒54,000日
一年だと、648,000日です。
あまりに膨大なので、「1日8h働き、220日/年出勤する社員」に換算すると、大体370人です。
日本の労働力の減少は毎年50万規模だと言われているので、それと比べると焼け石に水ですが、それでも、「浮いた時間を使う」ことができれば、人手不足の解消の一助にはなりそうです。
エルタックスだけでこれなんで、本腰入れてDXに取り組んで生産性を上げたら、かなりの時間を捻出できることでしょう。
![](https://assets.st-note.com/img/1721884950305-E3ZFFNmgYO.jpg?width=1200)
(AIで生成)
(2)その時間を何に使いますか?
さて、問題は「DXで浮いた時間をどう使うか」です。
「すげーゆっくりコーヒー飲めるようになったー」とかだと、さすがにもったいないですよね。
とはいえ、115分、微妙です。
「個々人の生産性の誤差」と言えなくもない時間です。
「残業の減」であればお金に換算しやすいのですが、DXで浮いた時間、実はあんまり有効に使えてないんじゃないでしょうか?
そして、その原因は、
「隙間時間に行えるようなちょうどいい仕事がない」
ことなんじゃないでしょうか?
![](https://assets.st-note.com/img/1721885053654-T2mzx7cZH0.jpg?width=1200)
(AIで生成)
(3)その時間を集めたらビジネスになるかも
各社にちょっとずつできた「隙間時間」、集めたら大きな仕事ができないでしょうか?
ちょっと別の事例を出しますね。
「みんながちょっとずつ持っている貯金を集約して効率的に使う」という手法は、大昔から行われています。
「金融」というシステムです。
一般の方から貯金を募り、銀行に集まったお金で企業への貸し付けなどが行われる、という感じですね。
言うまでもありませんが、このシステムは社会に浸透し、大いに役立っています。
これって、「時間」についてはできないんでしょうか?
やるべきことは、「新しい時間の使い方の提案」です。
その時間に別の事をすることで、新たな付加価値を生み、その利益が企業に、従業員にバックされていく。
考えてみると、「効率化により確保された時間の使い方の提案」というのは、DXの主要な側面なんじゃないでしょうか?
社会的には、そこを集めて、ビジネスを作ってもいい。
月115分でできる新しいオフィスワークって、何でしょう?
コーポレート版のTimeeみたいなイメージかなぁ。
その時間の活用法を提案し、高い効率で運用し、成果を各社にバックするビジネスができたら、多分当たるんでしょうね。
あ、X社がやっているような取組も、隙間時間の活用ですよね。
短い時間に行う情報のやり取りが価値を生み、貢献度の高い方にX社から報酬が支払われる。
SNS運用、マーケティング周りは、隙間時間の活用法としては親和性が高そうです。
(4)おわりに
このビジネスモデル、私の会社ではやらないので、「起業体験記」には入れませんでした。
また、弊社の場合、「コンスタントに時給1,500円」といった働き方が存在しないので、浮いた時間がいくらの価値を持っているのかわかりません。
例えば今この記事を書いている時間単価は、記事が無料なので、0円です。
でも、大きな受注をもらったら、時間単価は1万円を超えます。
お読みいただいた各社さんのビジネスモデルも、様々だと思います。
ただ、せっかくこの記事をお読みいただいたのですから、一つ考えていただくとすれば、
「DXで浮いた時間をうまく使う方法を考えてみよう」という事です。
あんまり社長が時間の使い方を細かく言うのも良くないですが、まるっと社員任せにして浮いた時間を全部休憩に使ってしまうのももったいないです。
DXで浮いていく時間というのは、ちょっとした時間の積み重ねなので、捉えづらいです。
でもそこをしっかり会社の利益に繋げられるような工夫ができれば、御社のDX化が生み出す価値がさらに高まり、成長も早まることでしょう。
今非効率を抱えている企業さんほど、「潜在している金脈」は大きいと思います。
DXでそこから大きな利益を堀り出し、成長につなげてみてください。
今回も、ご覧いただき、ありがとうございました。