【開発秘話】オリジナル版開発秘話４

広がる遺跡　～全体の構造が決まってゆくよ～

※すでに公開されていないオリジナル版の開発秘話を公開していきます。
今となっては伝わりにくい部分などは修正・補足を入れてあります。
今回のものは本来、前回のページに入ってたものですが、長すぎたので分割しました。

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と、次に行く前に一つ大事な論争が長く続いていました。前ページの名前を決めるのと同時に始まってずーっと続いてたんですが。第３回「ネット切って今からお前の家に行ってやる」論争です。ちょうどこのページのネタばれレベルが高いのでここに書いておきましょう。恐怖のマルチエンディング論争を。
前ページの名前決め会話は意図的に削った部分があります。エンディングで博士が帽子を取るとブロンドの髪がひらーりあたりから。その削った部分を書いておきましょう。

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な： 女にするのはメトロイドとかぶっていいかっていう問題もあるよ。俺はもうエンディングの絵は浮かんじゃったけど。
Ｄ： はやっ
サ： あ、でも女性というとヒロイン助けたい気分はしました。
な： すげーのおもいついちゃった。
サ： なんすか？
な： ヒロインつかまるのは設定上へんだからハイドライドのフェアリーみたいに最後に姫になっちゃう。でも遺跡でて太陽の光浴びたらとけちゃうの。
サ： 溶ける！？
Ｄ： ちょっと待った！、もしかして救出イベントを作ると？。
な： いや、ヒロイン救出ってネタからでたネタです。 ハイドライドのエンディングレベルで十分ですよ。やるとしても。
サ： もし救出ネタをやるならラスボスがらみでエンディングでいいと思いますよ。
Ｄ： なるほど、で、溶けると。
な： ヒロイン溶けるのって新鮮じゃない？ぼろぼろぼろってね。超バッドエンディングだな。笑えるけど。
サ： 溶けるの怖いっすよ。
Ｄ： いや、ヒロインの姫様溶かすのはおもしろいかなぁ。
な： エンディングの崖から眺める海に朝日が昇ってきて隣の女がぼろぼろぼろ・・・
Ｄ： そうぞうしたら、わらっちまった。
サ： いや、マジでそれ怖いです。意味合い的にはやりたいですが、ちょっとすっきりしないっすよ。
な： ぼろぼろ書くとしたら１６ドットですよ。
Ｄ： で、タバコをふかして一言「溶けちまったよ」
な： わらっちまった。クールだなァ。 初セリフが「溶けちまったよ」 ある意味すげーダンディズムですね。スネークなんてめじゃないね。
Ｄ： わっはっは、いいねぇ。
サ： でも女性に優しくないのはダンディじゃないっすよ実は。まぁこのレベルじゃ優しいとか関係ないですが。
な： 溶けちまったらしょうがない。
Ｄ： しょうがない、 ハライタイ
な： なんかＢ級冒険ものって感じで好きですがねぇ。「溶けちまったよ」の後、スタッフロール。
サ： ヒロイン溶けるのはほんとに怖いんで俺っちとしてはダメです。夢に出そうです。
な： 俺かなり乗り気よ。
サ： マジですかぁ！？
Ｄ： そっか、ワシなんて爆笑しちまいますけどね。ただ、確かに後味わるいかも。いえ、ワシは全然へっちゃらですが、一般的感覚で考えると。
な： コミカルに描けば問題ないんじゃない？ １６ドットだし。
サ： 俺っち、横で溶けたって考えたら「うぅぅぅぅわぁぁぁぁぁ」って感じっすよ。
な： ＰＳＧ音でピロピロチロリーンって消えても？
Ｄ： じゃぁ点滅消し？。
サ： 消えるのは有りかなぁ。
な： モザイク消しでしょう。 粉は風に舞うよ。
Ｄ： わっはっは ハライタイ。 じゃぁ溶けたじゃなくて崩れたんですな
な： キラーンって光りながら。少女マンガ風に。
サ： これはちょっと俺っちが固いってのもあるかもしれませんが、命あるものがただ崩れるってのはイヤですわ。なんらかの意味があって崩れるのはアリですが。
Ｄ： 多分ワシとならむらさんは、殆どジョークのノリなんでしょう。じゃぁ、なんかのアイテム持ってれば崩れないエンディングも用意するとかならどうでしょ？。
な： おぉ、ドラゴンバスターみたい。
サ： ドラゴンバスターってそんなんでした？
な： アイテム持ってると姫の衣装が違ったりした。溶けませんよ、ドラバスは。
サ： あ、それの事っすね。
Ｄ： そういや、あの姫様バニーガールにもなりましたね。サービス満点
な： じゃあアイテム持ってると溶けないけどばあさんになる。あー「ありがとう」とかいいながら昇天してもいいや。
サ： もう死んでるってのはアリっすかね。大昔に生贄になった人とかで。
Ｄ： んじゃ、亡骸を遺跡の外にもってきて、いっぷく後「じゃぁな」とか
な： ちょっといい話になっちゃうね。
サ： でも、ちょっと良い話っていいっすよ。
な： ただ「溶けちゃったよ」に対応して「飛んじゃったよ」とか言わせたいだけなんですがね。
サ： なんか昇天したのに対して一服して「じゃあな」って渋いですよ。かなり。
Ｄ： 溶けちゃった＆飛んじゃったはジョーク系、じゃあなはシブ目系っすね。どちらが主人公にあっているか。
な： 助けるって目的にするとまたストーリーが変わるじゃないですか。長老とかの話で「昔、姫が封印された」とか言ってる程度ならいいんじゃないかな。
サ： なるほど、なんかを封じるためになんかされた姫がいるみたいな奴ですか。
Ｄ： ワシの個人的な考えだと、姫様捕まえることじたい、ゲーム自体と関係無くていいと思います。もうほんとオマケ。 ゲーム製作に余力があれば作る程度ですね。 で、溶けちゃったよはやりたいっすね。やりこんだ人間だけ見れるエンド
サ： すんません、俺っちブラックジョークってあんま笑えないです。物によりますが。なんか先に悲しくなります。
Ｄ： いや、スッキリはしませんから。ごめん、ワシも笑っちまいます。そう来たか！って感じで。じゃあ、こうしましょう。とにかく普通に姫様無しを作る。んで、余力があれば、その時に考える。でも、姫様がでたら、ほぼ間違い無く溶けるよ。
な： 溶かすよ。
サ： マジですか！まぁその姫さんが生きてる感じがないならいいかもしれないですが。
な： 人間製造マシーンから出てくりゃいいんですよ。
サ： 生きてるものが溶けるのは反対っすわ。それは気持ち良くないです。 なんらかの物質的な物が溶けるのが俺っちはいいです。なんか人類誕生の秘密を握る鍵とか。
な： じゃあポーズの回数で溶けるものが変わる。
Ｄ： ペンコ姫を溶かす？。
サ： ギャース
Ｄ： 黄金のりんごさえ…が最後のセリフ
な： スタッフロールの後に村長が黄金りんごかじってる。
Ｄ： じゃぁ、後はワシとならむらさんでタイトルをまとめましょうか。
サ： すいませんほんまに。
な： 完成１時間前に姫を溶かせばいいのだよ。
Ｄ： なるほど。 味方をダマすってことですな。んじゃサミエルさんおやすみなさい。
サ： 姫溶かす話はもいっかいさせてください。たのんます。
な： なんか今日duplexさんのってるなぁ。
Ｄ： いやー、今日は笑い過ぎました。
サ： おやすみなさーい。
な： おつかれさーま。

な： さーて。
Ｄ： 問題はどうやって、サミエルさんをなだめて溶かすかだなぁ。

この２対１はなかなか珍しい構図です。姫を溶かす為にあらゆる説得が開始されました。

duplexさんは説得の為にわざわざソフトなイメージで図解説までしました。そんで、正しい薬を持ってないとバッドエンドにすると決めておきました。今ある薬の原型ですね。

俺の方はすでに溶かす気満々で次々企画書をあげていきます。すでに死んでたりとか、

助けても通りすがりのターザンにほれちゃったりとか、

溶けてます。飛んでます。

タバコ吹かしてます。実は生きていた親父にかっさらわれてます。 これはサミエルさんが対案を出さない限りこれで行くという脅迫付きでした。が、しかし。先に述べた年末テストプレイ後、かなり開発に間が空きます。その間にもうマルチエンディング案は俺の中で旬をすぎてしまいました。でもこの案の名残で現状のエンディングも夕日がバックになってます。実際公開１ヶ月前ぐらいまで生きてた案なんですが、残り作業から逆算してもこんなものにさく時間はないってことでシンプルなエンディングにしたんですが、アホな事にこのマルチエンディング用の謎や仕掛けが遺跡のあちこちにしかけられてます。そもそもマルチエンディング用のアイテムはどこで使えっちゅーねん。賢者やらの会話も書き直し。遺跡中にちらばった姫に関する古文書をジョカや宝石なんかの情報に差し替える、マップから姫の痕跡を消す、アイテムを書き替える、ラスボス仕様を変更する。結局わりをくったのは一番悪のりした俺だけだったというオチでした。

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ここから追記。
この「仕様変更する前の溶ける姫の痕跡」が残っていないかと昔のデータを漁っていたら、それらしきものをいくつか発見しました。せっかくなので公開しておきます。

石碑

たましいがねむるものをめざめさせるくすりがある。
ただしきせいれいにたずねよ。

母にささげしいけにえのむすめ。
ぎしきをとりおこないしは４にんのけんじゃ。

こどくな母にささげしいけにえ。
うつくしきむすめのたましいをとわにささげる。
母のそばでとわにねむる。

母のからだはここにあり。
ねむりにつきしは母のたましい。いけにえのたましいはとわに母のもと。

ついでのおまけ

聖母の祠のオヤジパソコンの原文も見つけた。
溶かすエンディング実行時にはオヤジはいなかった。溶かす姫を無くすことになってオヤジをエンディングに登場させる案が出てきたんだと思う。
なので溶かすエンディング時のオヤジは死んでいる設定だった模様。

ここまでたどりつくものがわたしのほかにいるだろうか。
もしこのてがみをみたものがいれば、どうかむすこにつたえてほしい。
わたしはこうかいしていない。
だれもたどりつけなかったここへきたのだ。
このいせきにはだれかいる。わたしのといたなぞはソイツらがふたたびさどうさせるのだろう。
わたしもここまでたどりついたがこのアンクがひからない。
わたしはえらばれしものではなかったのだろう。
むすこはげんきだろうか。
よいちちおやではなかったかもしれない。
だがゆめはあたえられたはずだ。
ねがわくば・・・・・