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【開発秘話】オリジナル版開発秘話26

おまけ要素 ~改めて出すようなものでもないよね~

真聖母の祠も書き終わり、これで開発後期も終わりかなーと思ったらまだいろいろありますね。
ということでおまけ要素です。先攻版ではオミットされていた部分ですね。

まずはガリウスの迷宮フィールド。
発案者はduplexさんです。duplexさんは我々の活動パワーの源とも言えるゲームたちをメッセージとしてゲーム内に残したいってのが好きみたいです。GR3の時もなんかそんなのがあったような。あぁ、アドバン艦ですな。ガリウスも隠れてこっそり仕込んでやろうとか考えてたらしいですよ。ガリウスのロムは最初どこかの店で999Gで売られていました。んで会議のときにガリウスのワールド1つでいいから再現してみたいっていう案を聞き、じゃあそこにロム隠そうよってことで今の形になっています。企画指揮者としては、ここで危惧する事があったんですよ。GR3でアドバン艦が出てきてしまったがために中間デモが出来たり曲が増えたりで大変な思いをした事を俺は忘れない。ガリウスと同じ敵を新たに作りましょう!なんて意見がいつ出てきてもおかしくない。それを恐れて意見が出る前にアリモノの敵でとっとと再現しておきました。ソウルなんかはガリウスの人魂と同じですからね。こんなおまけに手間をかけないようにとプログラマの暴走を封印して突っ走った訳ですが、どういうことか一番暴走したのは俺でした。NPCの「でめてる」に3つもメッセージ用意しちゃうわ、大悪魔召還を再現するためだけに新たな仕掛けをプログラマに発注しちゃうわ、肉襦袢だわ。ちなみに大悪魔の曲はデータ直打です。MIDI制作ソフトすら使わずにその場でデータ入力です。アホですね。ガリウスの曲がSCCで聞ける事に意義があるおまけですな。

お次、PR3。これはLA-MULANAの開発がのびのびになるたびに、場つなぎとしてGR3のデータをいじってパロディウスにしちゃおうと思っていたやつを形にしたものです。一時期、MSXで出ていないゲームを嘘画像としてグラフィック作っちゃうのが内輪ではやってました。そのときに作ったネタがそのままPR3になってます。コナミビルから訴訟とか出てくるやつです。ちょいと時期を外しちゃいましたがね。出てくる敵は全てコナミに関するものです。遊戯王カードにサッカー、雷電とスネーク、パワプロ君、藤崎&虹野砲台。魚人パラダイスは……duplexさんの暴走です。きっと魚人様が好きで好きでしょうがないんだと思います。ボスは瞑想のパオラ。コナミが出したずっこけアニメ、沙羅曼蛇のオリジナルアニメがネタです。瞑想のパオラで検索していただければ一発です。

そしてむきむきメモリアルですな。ロムを画面に並べた際に、ぴっしり四角に収まるように配置しますと、コナミの全ロムを並べると3つ空きができた訳です。サービスとしてGR3を入れる事はすぐ決まりました。残り2つをどうするか。ちょうどそのときLA-MULANAの参考にってことで悪魔城ドラキュラ月下の夜想曲を遊んでたんですよ。それにあったアイテム図鑑とモンスター図鑑を入れてはどうか?と提案しましたが、そんなシステムは組み込まれていないので、ならむらの手間が一気に倍増するなら作ってやらんでもないと言われ、「じゃあやらない。」となりました。で、せっかくF4キーのロム起動画面があるのに十分に生かしきれていないってことで、F4キーで起動出来るものという案からおまけゲームは企画されました。最初は全ロムF4で起動出来てゲーム画面とBGMとコメントが出るなんて案もありましたが、珍しく俺が却下しました。だってどう考えても全部俺の作業になるんですもの。

PR3は割と早めに決まりました。当時作って遊んでいた偽画像に2つ使えそうなネタが残ってました。ときめきメモリアルMSX1版とMSX2版SDポリスノーツです。どっちがゲームにしやすいか、否、ネタとして笑えるか?ということでときメモ主体でSDスナッチャー風の画面でいく事にしました。ストーリーの流れは俺が作りましたが、スナッチャー風の戦闘を入れたい!スナッチャーネタをパロりたい!ってのは会議のうちに次々出てきましたね。アホな連中です。さすが会議の5分の3は雑談な奴らだぜ!

duplexさんは最近の美少女・萌えブームに浮かれているやつの皮肉も込めたいようでした。余り敵を増やしてもしょうがないのでソフトな表現で皮肉りました。そうそう、戦闘シーンにお邪魔キャラを出したいというアイディアを出したのはduplexさんですが、duplexさんの魚人様への愛を組んであげてメタル魚人を出してあげたのは俺からduplexさんへの思いやりです。
あーそうそう、黒板に書いてある日直名。今は給食の献立が書いてありますが、最初は内緒でプログラマ二人の本名を書いてたんですが、速攻で見つかり却下されました。

ちょっと話はそれますが、今GR3 PROJECT解散ってことで月に1つ何か出すっていうキャンペーンをやってますが、元々は一度ぐらい3人各々が個人で作ってみてはどうか?って所から始まってます。むろん、そんな時間はないのでエディター出したりしてお茶を濁している訳です。その個人で作ろうって時に俺が考えていたのがLA-MULANA外伝。LA-MULANAのデータを変更して博士が遺跡に来る前に親父が何をしていたかってノリで作ろうと思ってました。遺跡の至る所に意味もなくロムをばらまき、仕掛けや罠を設置し、博士が罠にはまるところをこっそり観察するような。マップ上に博士がどこにいるかが表示されて、前もってアイテムに仕掛けをして回ると言う。
地上の店も最初はもっとリーズナブルな値段だったのに親父が値をつり上げてしまっていたり、最初は弱かったパレンケを倒し、

親父「君ねぇ、そんな体当たりダメージじゃ今の時代ボスなんて名乗れないよ?」
パレ「そうはいいましても自分、これで20000年ボスやってましてん。」
親父「もっと壁を壊しながら飛ぶとかさぁ、アクションなめてんじゃないの?」
パレ「自分なりに精一杯なんですねん。」

といった具合に各ボスにアドバイスして強化して回ったり。
むろん、データ改造だけでこんなもん実現出来る訳はないですし、そもそもこの親父は何のためにこんな事をしているのか訳わかりませんし、
「こういうのやりたいからLA-MULANA改造してよ。」
「やだ。」
と一蹴されましたので実現する事はありません。

盛り上がるのであれば、もっともっと掘り返してみようと思います。