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【L2開発】マップ構想はさらに続く

実はマップ構想の話は1回にまとめようと思ってた。
でも資料を掘り起こしてみると、この段階で何度も作り変えてたことを思い出す。んで、このマップ構想がある程度固まると開発のメモやチェックができるようにデジタルで綺麗に作り直すんですが、その最初のデジタルデータが2012年9月作成になってる。KickStarter始める前だよ。逆算するとリメイクPC版をリリースした後から一人でコツコツ続けてたっぽい。

さらに下地をため込む

まだ止まりません。いや、ここで一旦クールダウンしてもいいんですが、こういう作業が大好きなもんで。やる気の時に一気にやります。

個別の部屋や仕掛けに何のアイディアもない段階ですが、各フィールドのマップももう方眼紙に書いていきます。いくつかは割と具体的に形が決まっているところがあるのは、この作業の前にネタが思いついているものや、メンバーにネタ出ししてもらったものなどはこの段階で完成品に近い形はしています。攻略ルート構築と合わせて、探索していると定期的に大型の仕掛けを目撃できるようにと考えてます。難しい作業ではないです。パズルゲームのようで楽しい作業です。
部屋数は完成したものより多いですが、基本構造は似ているのがわかるでしょうか。この段階ではファフニールがいないですね。最初の入口ゲートの下なんかは無駄なスペースなんでシェイプアップした際にごっそり削ってあります。根の先のゲートに至るにも意味もなく部屋数が多いのでのちに削られます。でもよく見ると右上のゲートの左斜め下。左右逆ではありますが不滅戦場の疾風のフィブラの仕掛けと同じですね。シェイプアップしたとは言え、これは使えると思ったものはストックして再利用、マップの密度を埋めるネタとして活用してますね。
世界樹の根は必ず最初に着手するフィールドなのでさらに具体的に形が決まってます。LA-MULANA2のマップの絵作りをどうするか、仕掛けの詰め込み具合はどうか、マップに対して主人公の歩行速度やジャンプ距離はどのぐらいかなどなど、すべてのテストを行う雛形となるフィールドなわけだ。

打って変わってアイディアの出ていない霜の巨人殿なんてひどいひどい。何かね、このスカスカのでっかい部屋は。のちに方眼紙に書き直したものにはここに大量の斜め移動床が置いてありました。思いつきにしても嫌がらせ感がすごい。先の世界樹の根が最初から密度があるのに比べて、ただ何かで埋めておけ程度の適当な形の部屋が多いです。つーか霜の巨人殿初期案は無駄に広くしすぎ。見てみろよ、フェンリルの部屋の上にある聖杯石碑の部屋の適当さをよ。完成版に至る面影がひとっつもねぇ。
のちに仕様変更があってマップの部屋数から形まで縮小されるんですが、その際に「上に上がるだけのルートでこんな無駄なイライラ必要ねえ」と考え直して完成形の部屋のように変えていきましたとさ。

実は仕様変更が入る

すでにお気付きの人もいるかもしれませんが、完成版のマップに比べると部屋数が多いです。これは元々LA-MULANAのシステムを流用して作ろうと決めていた段階で作ったマップだからです。部屋の形が4:3のアナログテレビ仕様です。Kickstarterプロジェクト時に公開したデモ版はこのマップから発展させていったものです。
そう、Unityで作り直そうと決めた時にワイド画面で作ろうと仕様変更したんですね。だから部屋の横の比率が変わるし広くなるし。広くなっても勝手に仕掛けや謎解きが増えるわけじゃない。初期計画の部屋数のまま作ると内容がスカスカになりかねない。ただ通過するだけの部屋ができてしまいそう。これは前作から意識していることで、すべての部屋に宝や謎解きや仕掛け、罠など何かしら1つはあるっていう具合に詰め込んでいるのがLA-MULANAのマップなんです。
なのでここで全体計画図からやり直し。考えていたフィールドの形は意識しつつ、部屋数を間引く。前作の4:3画面から16:9画面にしてみると思いの外広く見える。初期計画で考えていた1部屋ごとの仕掛けを1部屋に2つ配置するぐらいのつもりで計画し直す。実を言えばUnityで作り変える前にも仕様変更をしてて、4:3画面から少しでも横を伸ばそうとしてゲーム自体の仕様変更をしてます。その時にもマップ全体構想は一度やり直してます。
この段階で主人公の移動スピードを前作の高速化アイテム取得後ぐらいのスピードにして、スピードアップアイテム自体をなくすことに決める。これは画面の端から端まで移動する距離が伸びたため、前作と比べて体感的に移動がかったるいと感じてはまずいと判断したから。
全体の作り直しとは言ったが、初期案をもとに修正・シェイプアップを行なっているので破棄した初期案も無駄ではないのだ。修正作業自体も割とすぐに出来上がった。これもやっぱり下地を一度書き上げたからこそだと思ってる。

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