ドイツ語初心者向けEasy Germanの日本語ガイドラインAkkusativ(4格/直接目的格)
Easy Germanって?
ドイツ語学習者の皆さん、YouTubeのEasy Germanをご存知でしょうか?
Easy Germanは世界中のドイツ語学習者がこぞって利用しているドイツ語学習チャンネルで、登録者90万人、動画数550本を越えています。
Easy Germanの強みはおもに・・・
①無料でいつでもオンライン上で学習できる
②初心者のうちから活きたドイツ語に触れられる
③英語の字幕がついている
④ドイツの街や人など言語以外の日常生活の部分が垣間見える
などがあります。
Easy Germanを利用したドイツ語学習
たしかにEasy German良さそうだけど、英語苦手だし、
日本語ないから難しそう・・・
そんなあなたのために、
なんと日本語ガイドラインを作りました!
このガイドラインを一通り読むことで、
本編動画への下準備となり、理解が深まります。
さらに、日本語ガイドラインは
本編動画を見たあとの復習教材として利用することもできます!
今回の練習テーマ
今回はドイツ語文法の基礎の基礎である
「名詞の4つの格」のうち
「~を見る/食べる/探す」などの目的語としての役割を持つ
「Akkusativ(4格/直接目的格)」
を活きたドイツ語で練習したい人向けに日本語で解説します。
der Hund - die Kazte - das Schwein
des Hundes - der Katze - des Schweins
dem Hund - der Katze - dem Schwein
den Hund - die Kazte - das Schwein
の4行目ですね。
上の4×4表の
4行目です(Plural複数形は今回登場しません)
名詞の格について
まず、今回の文法を学ぶにあたって最も大切な心構えを
難しい文法用語を使わないで、
できるだけ日本語で説明します。
「複雑なドイツ語文法を正しく学ぶ必要」についてよく理解できる
と確信しています
タイトルの「名詞の格」ですが、これを一言でいうと
「名詞が文の中で果たす役割」のことです。
例えば「リンゴ」という名詞を見ただけでは
「リンゴ」が文の中で
「リンゴは赤い」のように、主語として振る舞うのか、
「リンゴを食べる」のように、目的語として振る舞うのか、
よくわかりません。
そこで、日本語では「が・の・に・を」のような
格助詞と呼ばれる付属品を付け足して
名詞の役割を示しています。
では、ドイツ語ではどうやって名詞の役割を決めているのでしょうか?
その最も定番な方法がder/des/dem/denのような冠詞の使い分けなんですね
じゃあ、英語はthe/aだけで済んでいるのに、
なぜドイツ語ではder/des/dem/denのようにわざわざ複雑化させる必要があるのか疑問に思う方もいるかも知れません。
確かに英語ではthe/aだけでラクで羨ましいのですが、
英文を聞いたり読んだりして解釈するときに
the/an appleだけでは
「リンゴが」なのか
「リンゴの」なのか
「リンゴに」なのか
「リンゴを」なのか
一瞬で判断することが難しくなってしまう、
そのような欠点があるんですね。
言い換えれば、
ドイツ語の格変化を無意識に使いこなすレベルまで練習を積めば、
リスニングやリーディングにおいても高速処理ができるようになります!
余談ですが、中国語の場合
ドイツ語のder/des/dem/denや英語のa/theのような冠詞もなく
日本語の「が・の・に・を」のような格助詞もないのに
どうやって名詞の役割を決めているかと言うと・・・
言葉の順番なんです
中国語では、名詞に付ける付属品が少ない代わりに、語順が比較的厳しいということです
絶対的にカンタンな言語なんてないんです
前置きが長くなりましたが、
ドイツ語文法を正しく学ぶ重要性がわかってもらえたところで、
早速やっていきましょう!
今回のポイントは次の4点です。
①Akkusativ(4格/直接目的格)は"Wen oder was sehe ich?"
(誰を、何を見ている?/誰が、何が見えている?)に対応
②名詞の性別はすべて覚える必要はありません、
ただし文の中で何性名詞で何格なのか判断できるようになりましょう
Ich suche den Hund. →男Akk
Ich suche die Kazte. → 女Akk
Ich suche das Schwein. → 中Akk
「イヌ/ネコ/ブタを探している」
が判断できればOKです。
③たくさん名詞が出てきますが、ノートにまとめないで動画見ながら音読しましょう!画像ー音声ードイツ語の文字を結びつけることが上達のコツです
④練習するときはカタカナに頼らず必ず聞こえたまま音読しましょう。
ネイティブに伝わる発音になります!
はじめの挨拶(動画0:00~)
Heute lernen wir den Akkusativ.
「今日はAkkusativ(4格/直接目的格)を学びましょう」
Der Akkusativ antwortet die Frage:
「Akk(4格)は次のような質問に対応しています」
"Wen oder was".
「誰を?何を?どうする?」
Es gibt bestimmte Verben,
「特定の動詞は」
die nur mit dem Akkusativ verwendet werden.
「必ずAkk(4格)と一緒に用いられます」
Diese sind zum Beispiel:
「これらの動詞を例示すると」
ich habe, ich brauche, ich sehe, ich liebe, oder ich hasse.
「~を持っている、を必要としている、が見える、を愛している、が大嫌い」
Akk(4格)の練習(動画0:24~)
Was ist das?
「これは何?」
Das ist ein Fahrrad, *das Fahrrad.
「これは一台の自転車です、その自転車。」
Was siehst du?
「何が見える?」
Ich sehe *das Fahrrad.
「その自転車が見えます」
*1つ目のdas FahrradはNom(中1格)、2つ目のdas FahrradはAkk(中4格)です
なぜわかるかと言うと、
1つ目のdas Fahrradは動詞なし単独で使われていて、
2つ目のdas Fahrradがsehenの目的語だからです。
それからdasなので中性名詞です
Was ist das?
Das ist ein Mülleinmer, *der Mülleimer.
「これは1つのゴミ箱です、そのゴミ箱。」
Was siehst du?
Ich sehe *den Mülleimer.
*1つ目のder MülleimerはNom(男1格)、2つ目のden MülleimerはAkk(男4格)です。これは表を見ればわかりますよね。
Was ist das?
Das ist ein Schild, *das Schild.
「標識」
Was siehst du?
Ich sehe *das Schild,
*auf dem steht:
「そこにはこう書いてあります」
"Türöffer, Eingang zum Aufzug".
「ドア自動解錠装置、エレベーターへの入口」
*1つ目のdas SchildはNom(中1格)、2つ目のdas SchildはAkk(中4格)です
*das Schild, auf dem ...のところが気になる人は
「ドイツ語 前置詞+関係代名詞」でググってください、現時点で理解できなくても全く問題ないです
Was ist das?
Das ist ein Herz, *das Herz.
「ハート」
Was siehst du?
Ich sehe *das Herz.
Nicht so schön.
「そんなにキレイじゃない」
*1つ目のdas HerzはNom(中1格)、2つ目のdas HerzはAkk(中4格)です
Was ist das?
Das ist ein Türknauf, das ist *der Türknauf.
「ドアノブ」
Was siehst du?
Ich sehe *den Türknauf.
*1つ目のder TürknaufはNom(男1格)、2つ目のden TürknaufはAkk(男4格)です。
Das ist ein Schneeball, der Schneeball.
「雪玉」
Was siehst du?
Ich sehe *den Schneeball.
「雪玉が見えます」
Ich werfe *den Schneeball.
「雪玉を投げます」
*1つ目のden Schneeballはsehenの目的語、
2つ目のden Schneeballはwerfenの目的語です
別に「sehenやwerfenが4格目的語を取る」とか無理して覚えなくていいですよ。実践から学べばOKです。
Was ist das?
Das ist eine Warnlanpe.
Das ist *die Warnlanpe.
「警報灯」
Was siehst du?
Ich sehe *die Warnlanpe.
*1つ目のdie WarnlampeはNom(女1格)、
2つ目のdie WarnlampeはAkk(女4格)です
なぜわかるかと言うと、
1つ目のdie Warnlampeは動詞なし単独で使われていて、
2つ目のdie Warnlampeがsehenの目的語だからです。
それからdieなので中性名詞です
Was ist das?
Das ist ein Tannenbaum, der Tannenbaum.
「もみの木」
Ich sehe *den Tannenbaum.
Ich halte *den Tannenbaum.
「もみの木を掴んでいます」
*1つ目のden Tannenbaumはsehenの目的語Akk(男4格)、
2つ目のden Tannenbaumはhaltenの目的語Akk(男4格)です
くどいですが、別に「sehenやhaltenが4格目的語を取る」とか無理して覚えなくていいですよ。実践から学べばOKです。
ちなみにBaum(木)が男性名詞なので必然的にTannnenbaumも男性名詞です
Was ist das?
Das ist ein Auto.
Das ist das Auto.
Ich sehe *das Auto.
Ich berühre *das Auto.
「自動車を触る」
*1つ目のdas Autoはsehenの目的語Akk(中4格)、
2つ目のdas Autoはberührenの目的語Akk(中4格)です
Was ist das?
Das ist ein Blatt.
Das ist das Blatt.
「葉っぱ」
Ich sehe *das Blatt.
Ich verschenke *das Blatt.
「葉っぱをプレゼントにする」
Danke.
「ありがと」
Gerne!
「いえいえ!」
*1つ目のdas Blattはsehenの目的語Akk(中4格)、
2つ目のdas Blattはverschenkenの目的語Akk(中4格)です
Was ist das?
Das ist eine Skulptur.
Das ist die Skulptur.
「彫刻」
Ich sehe *die Skulptur.
Ich lehne *mich an *die Skulptur.
「彫刻にもたれ掛かる」
*sich lehnen an + Akk(4格)で「~にもたれかかる」の意味です
詳しく知りたい方は「ドイツ語 再帰動詞 4格 目的語」とかでググってください。現時点ではスルーでOKです。
Was ist das?
Das ist ein Briefkasten, der Briefkasten.
「郵便受け」
Ich sehe *den Briefkasten.
Ich öffne *den Briefkasten.
「郵便受けを開ける」
Keine Post.
「郵便物なし」
Können wir weiter gehen.
「行きましょう」
*1つ目のden Briefkastenはsehenの目的語Akk(男4格)、
2つ目のden Briefkastenはöffnenの目的語Akk(男4格)です
Was ist das?
Das ist ein Baustellenschild, das Baustellenschild.
「工事現場の標識」
Was siehst du?
Ich sehe *das Baustellenschild.
*いわずもがなdas Baustellenschildは中性名詞です。
Bau(工事)+Stelle(現場)+Schild(標識)で1単語のようにできるのがドイツ語の特徴の1つです。
このとき性別は一番最後の名詞das Schildに依存するので中性名詞です
Was ist das?
Das ist ein Baum, der Baum.
「木」
Was siehst du?
Ich sehe *den Baum ... und *den Hund.
「木とイヌ」
*sehenの目的語はden Baumとden Hundです
Was ist das?
Das ist eine Bank.
Das ist die Bank.
「ベンチ」
Was siehst du?
Ich sehe die Bank.
Ich setze *mich auf *die Bank.
*sich setzen auf + Akk(4格)で「~に座る」の意味です
詳しく知りたい方は「ドイツ語 再帰動詞 4格 目的語」とかでググってください。現時点ではスルーでOKです。
Was ist das?
Das ist eine Klingel, die Klingel.
「ドアベル」
Was siehst du?
Ich sehe *die Klingel.
Ich drücke *die Klingel.
「ドアベルを押す」
*1つ目のdie Klingelはsehenの目的語Akk(女4格)、
2つ目のdie Klingelはdrückeの目的語Akk(女4格)です
Was ist das?
Das ist ein Handy.
Das ist das Handy.
「携帯、スマホ」
Was siehst du?
Ich sehe *das Handy.
Ich brauche *das Handy.
「スマホが必要です」
*1つ目のdas Handyはsehenの目的語Akk(中4格)、
2つ目のdas Handyはbrauchenの目的語Akk(中4格)です
Akk(4格)マスターまであと少しです、頑張りましょう!
Was ist das?
Das ist eine Jacke, die Jacke.
「ジャケット」
Was siehst du?
Ich sehe *die Jacke.
*die Jackeなので言わずもがな女性名詞ですね。もう慣れましたよね笑
*Was ist das?
Das ist ein Schild, das Schild.
「サイン」
*Was siehst du?
Ich sehe das Schild von Easy Languages.
「Easy Languagesのサインが見えます」
*最後おまけを解説しておくと、
1文目のwasはNom(1格)、3文目のwasはAkk(4格)です。
「え?ピンと来ない」という方は気にしなくて大丈夫です。
どうしても気になる方はTwitterにDMください!
それではお疲れさまでした!