【メソッド部門】Old brother
奈良クラブ メソッド部門ではクラブのアイデンティティを強固なものにするため様々な活動を行っております。バルセロナに本拠地を構えるサッカーサービス社が開発したエコノメソッドはサッカーのプレーのみのメソッドと思われている方も多いかもしれませんが、実は少し違っています。
エコノメソッドとは
「エコノメソッド、成功の目に見えない部分」というスローガンを掲げるエコノメソッドは、上記図が表すとおりサッカーの目に見えない部分を以下の方法でサポートしていき、成功につなげていくという方法をとっています。
Talkmade（対話）:
奈良クラブのフットボールの文化の構築を、常にクラブのコーチ陣との対話によって行う。
例）トレーニング内容のプランニング、ゲームモデル
Smartfielder（映像分析）:
インテリジェンスに溢れ、自ら成長していける選手を育成するプロセス
例）トレーニング法（どのように教えるのか、どういったタイプの課題を与えるのか）、個人戦術向上プログラムなど
Co-learning（相互学習）
全員が全員から学ぶ、つまり、選手同士での学び、選手＆指導者での学び。
例）選手同士の相互分析、年代を通貫したポジション別トレーニング
Committees: （委員会）
クラブの中で、コーチや選手だけではなく、クラブにかかわるあらゆるスタッフに一貫した教育、行動規範、 価値観、信念を浸透させる手法。
例）価値教育、選手個人それぞれの人生プランへのチュータープログラム
「Old Brother（オールドブラザー）」とは
今回は、Committees: （委員会）のうちの一つの取り組み、「Old Brother（オールドブラザー）」を紹介いたします！
Old Brother は、クラブのトップチーム、ユースチーム、ジュニアユースチームの同じポジションの選手がペアとなり交流し、相互理解を深めていく取り組みです。
「Old Brother」
◆目標について
目標は、育成年代からトップチームまで一貫した手法をとることのメリットを最大化すること、交流すること（共に時間を過ごすこと）によりお互いに気づきや学びを得ること、クラブのファミリー（一員）として絆を深め、オンオフ問わずパフォーマンスを向上させること。
「Old Brother」
◆活動について
具体的な活動としては、例えば、ユースの選手が、トップチームの選手の試合を観戦し、分析したものを発表し、その逆も行ったり（同じプレーモデルのため、同じ課題に取り組めます）、上級生が下級生の試合や練習を観たり、一緒にトレーニングや勉強、食事を共にするなどなどです。
2022シーズンの活動を順にご紹介していきます！
「Old Brother」
◆活動レポート「トップチーム#15金子 雄祐選手・ユース酒瀬川 奏選手ペア」
金子雄祐選手がペアの酒瀬川選手の練習を見学するために、ユースの練習を訪問しました。練習後には、トレーニングの内容を振り返ったり金子選手からのアドバイスや酒瀬川選手からの質問も。酒瀬川選手は少し緊張しながも、サッカー以外の話も交え、交流しました。
金子選手は、「将来指導者を目指しているので、このような取り組みに参加でき嬉しく思っています。ペアの酒瀬川選手の成長もですが、自身も成長でいるよう頑張ります！」と意気込みをみせています。
「Old Brother」
◆活動レポート「トップチーム#23小谷 祐喜選手・U15松田 虹人選手ペア」
小谷祐喜選手がペアの松田選手の練習を見学するために、U15の練習を訪問。練習後の小谷選手とのお話を経て松田選手は「小谷選手からアドバイスいただいたことを意識してプレーするようになっています。」と早速、試合でも実践している様子。
小谷選手も「U15の練習を見学してみて、シンプルに楽しいと感じています。松田選手の成長も楽しみですし、僕から教えられることは伝えていきたいと思っています。」とコメントしています。
まとめ・今後について
実は、2016年～2019年にエコノメソッドが全面導入されていたパリ・サンジェルマンでも同様のやり方でオールドブラザーの取り組みが行われていました。最初はトップチームと育成年代は食事をとるところもバラバラで交流もなかったようですが、この取り組みが始まってからは食堂を一緒にし、交流が盛んになったようです。
2023年2月にオープンする奈良クラブの新拠点の食堂でも、同じ方針をとる予定です。奈良クラブという舞台で戦う選手はみんなファミリーですが、小さな工夫により、誰にとっても価値を感じられるクラブになっていけばいいなと思います！
今後も、「THE INVISIBLE PART OF SUCCESS」のテーマごとの活動を紹介していきます！