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積んでる毛糸を語る(ニッティングバード編その1)

本とか毛糸とかとにかくよく積んでいるのだが、さすがに断捨離というか棚卸ししなきゃなレベルになってきた。

そこで、片付けの「ときめくときめかない」基準じゃないが、「語れるか語れないか」で判断しようと思う。ついでに記事にしてみる。ここで語られることがなかった毛糸はドナドナされていくのだ…。


Knittingbird(ニッティングバード)の一期一会糸

一期一会糸との出会い=工業糸との出会い

ニッティングバードさんは私が工業残糸を知ったきっかけ。
工業残糸を引き揃えて新たな糸としてアップサイクルする『一期一会糸』を初めて手に取ったのは、2019年の素材博覧会の会場だった。

確か、家庭用編み機に使える工業糸をメインにしての出展をしていて、編み機ユーザーさんの立ち寄る濃い空間に、「編み機はないからな〜」とスルーしようとしたのだが、その一角に引き揃え糸のコーン巻きが積み上がっていたのだ。

まず、引き揃え糸として安くて驚いた。

引き揃え糸作家は他にも出店していたが、30〜50gで500〜1000円くらいの価格帯の中、100gで1000円(2025年現在の店頭価格は1200円くらい)

そして、糸作家さんだとふわふわひらひらな引き揃え糸が多く「可愛いけど使い道が浮かばねぇな〜」って(私は)なりがちなのだが、『一期一会糸』にはシンプルなタイプの引き揃え糸が多くて使いやすそうな印象を受けた。

ニッティングバードさんは工業残糸についての知識もウェブマガジンの方で発信していて、私は縮絨についてもここで初めて知った。

あと、道具へのこだわりというか、ワインダーの改良ね…。
コーン(紙管)に糸をガーっと巻いていくあの機械。

安定して引き揃え糸を巻けるように改良したという話で、実際ものすごくしっかりした安定感の巻きなのだが、そこからさらに改良を重ね、現在は糸長も計測できるようになっているという…。

最初の頃はタグになかったm表示が、今はどの糸にもある。

右が2020年頃購入。糸長の記載がない。

これはかなりありがたい進化。

糸の重さと長さが分かれば、糸の太さがわかるし、編みたいものに必要な糸長が確保できるかがわかる。

この改良がされる頃には(改良できたから?)『一期一会糸』も300gや500gのものが作られセーターなどの大物を編めるようになったし、『靴下専用一期一会糸』も発売されて、何号の針が最適かタグを見るだけでわかって助かる。

靴下専用一期一会糸のタグ

グッと使いやすい糸になったと思う。

一期一会糸を編んでみると

そして、引き揃え糸で編むセーターが面白い。

渋めなグリーンにオレンジ系のネップがアクセントになるのでは、とポップアップショップで購入した500g一期一会糸。

これで編んだセーターがこれ。

470gほど使用で編み切った

引き揃え糸ならではな、市販の糸では出せない味があると思う。
シンプルな編み地の方が引き揃え糸の魅力は活きる気がする。単純に模様編みしても見えづらいということでもあるが。

ちなみに、引き揃え糸でセーター編むなら、スワッチ編んで洗ってた方がいいと思う。

先に挙げたセーターを編んだ糸では、洗ってみると横は変わらないけど縦は結構はっきりと縮んだ。
そして肌触りはくったりと柔らかく。

一方、こちらの糸は、洗ってもほとんどサイズの変化はなし、そして柔らかくはあるものなシャリっと張りのあるまま。

ものによって引き揃えてある糸が異なるから、編んで洗った時にどんな感じになるかもそれぞれ。
小物はともかくウェアや大判ショールなどを編むときはスワッチを編む工程はとばさないほうが事故が少なくてすみそう。

しかし、この色々試してみてあれこれプランニングするのも引き揃え糸の楽しみかもしれない。
福箱(福袋)届いたらまずは全種類スワッチ編んで編み地を見てニマニマするという人が結構いるのもわかる。

ニッティングバード東京店もオープン

ニッティングバードさんはオンライン販売メインで長らく実店舗はなく、時々開催される大阪のアトリエショップや各地ポップアップなどでしか実物を手にとって選ぶことはできなかった。

しかし2024年、ついに実店舗が東京にオープン。
日常的に一期一会糸を選べるようになっただけでなく、以前大阪のアトリエショップで実施されて羨ましいと思っていた『選べる福箱』企画も体験することができたのが嬉しい。

ニッティングバード東京店
宝探し感の楽しめる商品陳列


ウェア編むので500g欲しいのだが、福箱で入手するのは好みから外れた時がリスキーで…。

そして、実店舗オープンに合わせて開設された東京店のSNSアカウントがよく投稿する『糸の引き揃えチャレンジ』が、すごく良いと思う。

ニッティングバードさんの店頭には引き揃えていない工業糸もあるし、以前「一期一会糸を作ろう」と糸と玉巻き器のセット販売なんかもあったけど、どういう糸を引き揃えればいいか、それをどう使えばいいかって結構難易度高い(と思えてしまう)

それが、この投稿見てると色々とアイディアが湧いてくるというか、単純に「糸の引き揃え面白いな」「スワッチ編むだけでも楽しそうでいいかも」などと思える。

あと、お客さんの作品例の発信が以前より多いのも良い。
アイディアが湧きますな。

とはいえ、今のところ私は一期一会糸で編むのはウェアか靴下だな〜という時期なので、ファンシーな引き揃え糸は使い勝手の良さそうなものを少量だけ残して、あとは割とストレートな引き揃え糸を残すこととする。

というわけで在庫

200g 500g
300g
100g
靴下専用一期一会糸

それでもたくさんありすぎてちょっと引く。
ちゃんと編もうね…。


そしてまだある

一期一会糸で長々と語ったが、ニッティングバードさんの糸で持ってるのはこれだけではない…ので、その2に続く予定です…。

初回からやばい在庫状況だな。
大丈夫かこれ。

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