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1000円前後スコッチ、コスパ高のおすすめは?
最近はスーパーやドラッグストアで見かけるスコッチの中でも、1000円前後で飲めるウイスキーの種類が増えてきましたね。
ウイスキーメーカーは自社が所有する、いくつかの蒸留所の原酒をキーモルトの中心に使います。
ウイスキー通の人が絶賛する蒸留所の原酒もありますが、ブレンデッド用には熟成年数の少ない若いウイスキーが使われる場合が多いんですね。
銘酒でも若いウイスキーは飲みにくいと感じる場合も多く、バランスをとるために数十種類ものモルトやグレーンウイスキーがブレンドされています。
私も昔は飲んでいたのですが、このクラスのウイスキーの場合、個人的な体質なのか、翌朝に若干、頭が痛くなります。
そのため、現在はもうちょっと上のクラスにしています。でも、コスパ優先という方や体質的に頭が痛くならない方には、コスパの高い1000円前後のスコッチの人気は高いですね。
そこで、私も個人的に好きな銘柄を久しぶりにテイスティングしてみました。あくまでも伝わりやすさを考えた自己流ですが、よろしかったら参考にしてください。
★この記事で紹介している銘柄のウイスキーは、下のリンクから入れる本サイトに個別情報があるので、確認してみてください。
適度なスモーキー系の男性的なスコッチ
ベルズオリジナルウイスキー
1000円前後のスコッチウイスキーで私が一番好きなのは「ベルズスコッチオリジナル(Bell's)」アーサー・ベル&サンズ社。
キーモルトの中心は、ハイランド地域のブレアソールやインチガワー、スペイサイド地域のダフタウンといった自社のシングルモルトウイスキー。これらをメインに数十種類のウイスキーがブレンドされています
適度に煤っぽいスモーキーさがありながら、繊細な味わいと甘みのバランスがお見事です。ラベルに登場するベルおじさんの伝統レシピです。
サントリーのティーチャーズを飲んでみて、スモーキーさが強すぎるとか、味が単調だなと感じた方はこちらを試してみてください。
ホワイトホースファインオールド
知名度の高い「ホワイトホースファインオールド「(White Horse)」」もいいですね。
ブレンドのキーモルトの中核は2種類の銘酒。アイラモルトの巨人と称されるラガヴーリン。
そして、スペイサイドモルトのグレンエルギン。このほかに35種類にのぼるモルトウイスキーを含んでいます。
アイラモルトのクセは抑えられ、適度なスモーキーさとフローラルさ、蜂蜜のような甘味が味わえます。
1000円ウイスキーなのでハイボールにすると香りは消えてしまいますが、コクは残るのでなかなかの飲みごたえ。ただし、飲み過ぎると翌日の胃にスモーキー感が残ってちょっと重いです。ご注意ください(笑)。
ちなみに、ホワイトホースの12年熟成ボトルも飲んでみましたが、ファインオールドをおとなしくしただけ?といった印象で、私は大きな違いは感じませんでした。
スモーキーでシェリー樽の果実感が特徴のウイスキー
ザ・フェイマスグラウスファイネスト
ロックで飲むとシェリー樽のトロンとした甘さがカンロ飴を思わせるのが、「ザ・フェイマスグラウスファイネスト(The Famous Grouse Finest)」。
ハイランドパーク、マッカランやグレンロセスなどの銘酒をキーモルトに、40種類以上のモルトウイスキーが使われ、グレーンウイスキーとブレンドされています。
独特のカンロ飴のような甘味が楽しめるのは、ブレンドしたあとにもう一度、シェリー樽に入れて後熟させているからなんですね。そのへんがほかのウイスキーとはひと味違います。
初めて飲んだときにはおいしさとコスパの高さに感激したんですが、次に買ったボトルはちょっと熟成感が薄く感じて、最初の感激ほどではありませんでした。
このあとで紹介するグランツファミリーリザーブもそうですが、1000円ウイスキーなのでボトルによって、味わいに多少のバラつきがあるように思います。
このあたりはしかたがないかもしれません。とはいえ、フェイマスグラウスはこの味わいに固定ファンも多いんですね。
ハイボールにするなら濃いめにしないと、風味が飛んでしまいますのでご注意を。なぜ「有名な雷鳥」なのかは記事をご覧くださいね。
また、グラウス銘柄はスモーキー感の強いものからモルトウイスキーだけをブレンドしたものなど、種類がとても多いので、気に入ったらいろいろ楽しんでみてください。
同じような傾向のブレンデッドウイスキーとしてあげられるのが、「VAT69(バット69)」ウィリアム・サンダーソン&サン社(ディアジオ社傘下)、「ロングジョン(Long John)」ペルノ・リカール社があります。
フェイマスグラウスはシェリー感が特徴ですが、こちらはメープルシロップのような甘さが楽しめます。
シーバスリーガルの廉価版
デュワーズホワイトラベル
比較的、味も安定していて知名度、人気ともに高いのが「デュワーズホワイトラベル(Dewar's White Label)」です。
スコットランドに5つの蒸留所を所有しているジョン・デュワー&サンズ社(バカルディ社傘下)が造っているブレンデッドウイスキーです。
アバフェルディ、グレンオード、ロイヤル・ブラックラ、スペイサイドのクレイゲラキ、オルトモアなど40種類のモルトウイスキーとグレーンウイスキーがブレンドされています。
風味は上品な柑橘系です。甘いウイスキーが苦手で、軽やかな風味を楽しみたい方向けですね。
口に含むと強めのピリピリ感があってストレートではちょっとつらいので、ハイボール向きですね。
12年熟成ボトルも並んで販売されていることが多いですね。私も飲んでみましたが、レギュラーボトルに比べるとまろやかで飲みやすくなっています。
スペイサイド色の強いブレンデッドウイスキー
グランツファミリーリザーブ
「グランツファミリーリザーブ(Grant's Family Reserve)」はスペイサイドでも有名なウイリアム・グラント&サンズ社が作っているブレンデッドウイスキーです。
自社のグレンフィディック、バルヴェニー、キニンヴィを中心として他社を含む25種のモルトとグレーンがブレンドされています。
デュワーズホワイトラベルに近い風味ですが、こちらはスペイサイドらしい果実感やフローラル感があり、香りの高いウイスキーです。
キーモルトは銘酒ですが、そこは1000円ウイスキーなのでツンとくるアルコール感もあり、シングルモルトのような複雑さはありません。
甘さは抑えめなので、どちらかと言えば、濃いめで香りを楽しむウイスキーでしょうか。
これが気に入ったら、キーモルトのグレンフィディック12年を飲んでみてください。3倍くらいの価格ですが、シングルモルトにしては良心的な価格でコスパもいいですよ。
1000円前後のウイスキーで頭が痛くなったら
1000円前後のウイスキーを飲んで頭が痛くなったら、ランクをちょっとあげてみてくださいね。
ちなみに、私がおすすめする、頭が痛くならないウイスキーで安い銘柄といえば、スコッチではないですが、アイリッシュウイスキーの「ジェムソン(Jameson)」。
あくまでも私の体質での実験なので、ほかの方に当てはまるかどうかはわかりませんが、3回蒸留のためか、次の日に頭痛を感じたことはありません。
記事アップ日(2021年8月19日)の時点で税込1,600円ほどが最安値です。ジェムソンも含めて、アイリッシュウイスキーに関してはまた別の機会に紹介しましょう。
それでは1000円前後のスコッチウイスキーの旅へ行ってらっしゃ~い。
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