📕わたしの知る花

表紙の絵の魅力に引き込まれ、そして装丁の美しさ、こだわりにうっとりとし、手に取った本でした。

いわゆる、コスメとかでいうパケ買い？というものでしょうか笑

コスメでパケ買いはしたことないのに、本でパケ買いをする人間、私🙋‍♀️

パケ買いしましたが、中身も非常に素敵なお話で、読んで良かったと心から思いました。
久しぶりに、続きが気になりすぎて読むペースも早かったなぁ💨

皆さんにも是非読んでほしすぎて、ネタバレはしたくないので、ざっくりとだけ感想や印象に残った言葉たちを綴っていきます🪡

私がこの本を読んで強く感じたこと、思ったのは以下の3点です。

①“他人から聞いた噂や話、ある事実から渦中にいるその人やその物事を決めつけたりしない方がいい。自分で見聞きし、感じたこと、そして色んな視点から考えた上で判断なりをした方がいい。真実や本質はそう簡単に表面化されない。マジョリティーを疑う勇気を持ち、そして自分の感性を磨いて。”

②“自分の考えや思いなどを押し付けないこと”
当たり前なんですけど、でも実際やってしまってる人本当に多いし、私も注意はしてるけどどこかしらきっとしてしまっているのだと思う。もっと気を付けたい。
自分も相手も誰しも、そのままその人らしく自由に生きるのが一番生き生きしてて輝くのにね。
それを押さえつけちゃうなんて勿体ないし、悲しいし、残念なことだと思う。
それで相手を傷つけてしまってたらと思うと胸がきゅっとなる…。

③“相手のことを全て理解してると思わないこと。自分に都合よく解釈、理解しないこと。また、相手が自分の全てを理解してくれると期待しすぎないこと。”
私は誰かのことどれだけ好きになろうと、どれだけ長く一緒にいようと、どれだけ愛し合えたとしても、根本的に別の生命体であることを忘れちゃいけないと思っています。
だから、相手の全部を理解できるなんて思ってないし、また自分の全部を理解してくれる人なんていないと思う。
こうやって、文字に起こすと辛辣かも笑　
そう言っておきながら、勝手に期待しすぎて辛くなってしまうこともある。
頭では理解してるのに心が勝手にそうなっちゃうんですよね、期待してしまう。
でも、完全に理解し合えなくても、むしろ理解し合えないからこそ、“寄り添う”ってことができると思う。理解し合えないことに絶望するのではなく前を向いて積極的に“寄り添う”、それができるような素敵な人になりたいのです☕️

この本の中で1番、私が好きな言葉を紹介します。

「いいに決まってる…じゃなくて、いいも悪いも、誰かが決めることじゃないんだ。仮に、いいと言わない奴らがいたとしても、気にしなくていい。そもそも他人が誰かの生き方を否定する方がおかしいんだ。否定した奴らは否定するだけで、お前の人生を保証してくれるわけじゃない。お前が、お前に素直に生きることだけが、正解だよ」

わたしの知る花/町田そのこ

これは、登場人物の女の子の同級生のおじいちゃんの言葉です。そのおじいちゃんは決して、優しくいいおじいちゃんと言い切れない部分はあるのですが、心の奥には自分を客観視している冷静さや不器用な優しさを持っている、味わい深い人間だと私は思います。このおじいちゃんの場面は読んでいると、生きるのって難しいなと思うと同時にだからこそ愛しいものだなとも感じました。

特に太字にした最後の言葉が自分に誠実に生きたいという私の考えとリンクしているなと思いました。そして誰かにこう言ってもらいたい、断言してほしいと願っていた言葉だと思います。

このおじいちゃんが出てくるのは“三章 不器用なクレマチス”

クレマチスは私にとっても思い入れのある花で、その花言葉についても文章中で触れられていて、結局私はこの人生で何度も思い出すんだろうなと切なさを感じました。その一方であたたかい気持ちもちょこっとですがじんわり湧き上がってくるんです🫧
もう二度と会うことも会うつもりもないけど、感謝の気持ちと相手が幸せでいることを願うくらいいいよね😌

このような締め方でいいのか微妙なのですが、締めます！笑

生きること、死ぬこと、残るもの、愛すること。
私たちが生きていく上で向き合うことになることについてたくさん書かれています。
主人公は本当に不器用な人間だと思います。だからこそ共感する部分も多く、心を揺さぶられました。皆さんにも是非読んでいただきたいです🌻

【余談】この本を読んでいたら、私も久しぶりに刺繍したくなった🪡
人と話をししても最近刺繍が話題に上がることが多いので、再開するタイミングなのかも🌻
作品ができたら、投稿してみたいな❣️

最後まで読んでいただきありがとうございました！