📘恋とか愛とかやさしさなら

一穂ミチさんの“恋とか愛とかやさしさなら”を読みました。

帯にある“プロポーズされた翌日、恋人が盗撮で捕まった。”、こちらの言葉を見て、衝撃を受け、興味を惹かれ、そして自分だったらどうするんだろうと思い、購入しました。

痴漢や盗撮、ストーカー、この手の気味悪さを伴った恐怖を経験する女性は多いと思いますし（男性もいらっしゃると思います）、トラウマをお持ちの方もいらっしゃると思います。

私もこの本を読んで、実際に思い出して気持ち悪い汗を描いてしまいました。

ここからは少々ネタバレもあります⚠️

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主人公が盗撮をした彼氏を理解するために危険な環境に身をおこうとするまでの真剣な姿勢、行動に移すほど相手と真剣に向き合おうとする姿に胸が打たれたというか…私だったらここまでできないかも…と正直思っちゃいました。

盗撮する男性の気持ちなんて理解したくもないと思う方が私を含め大半なのかなとも思います。

でも、そこまでしちゃうくらい彼のことを本気で大好きで、信じたくて、嫌いになりたくなかったんだと思います。

大好きだからこそ、辛かったと思います。

彼の好きなところだけを見つめていたい。

彼を信じたいけど、信じきれない、そんな自分のことがわからなくなる。

懇願と悲痛な気持ちがひしひしと伝わってきます。

カメラのファインダーとこの事件、彼を重ねた描写もとても切なくて胸がきゅっとなりました。

私は現実でこのようなことはまだ経験したことはありませんが、自分ならどうするだろう。。。

その時になってみないとわからないと思います。

ただ本当に彼のことが大好きだったのなら、主人公のように辛くても向き合いたいのかなとは思います。

夫婦間でも結婚するうえで犯罪や警察沙汰にはならずとも、別れも頭をよぎるほどの大きなピンチというか出来事が起きる可能性は十分にあると思います。

こういったとき、その場しのぎではなく、本質を、根本的な原因を、怖くても向き合う勇気を持ちたいとこの本を読んでつよく思いました。

主人公は一見、優柔不断にもみえますが、実は大きな愛と勇気を持ったつよくやさしい女性だと思いますし、素敵だなと思います。
心から尊敬します。

このことを第三者から聞いて後悔する彼。

すれ違う2人に、あああっ！うううっ！ってなってました🥲

でも、心が輝きを取り戻す感動的な場面もあって、その場面が本当に素敵なので是非読んでいただきたいです…！！！

その場面で思ったのはやっぱり、人の目をきにせず、目の前にいる大切な人のために恥ずかしいことでも臆せず行動できる人ってかっこいいし素敵だなということです。

私も気にしいですが、とても勇気をもらえた場面でした🙏

そして、一度信じられなくなった出来事があると、また元のように信じられるようになるなんてことはほぼゼロに等しいとひしひしと感じました。

信じたくても、信じた振りをしても、信じてると自分に蓋をして装っても、心の奥底では、本能的には、そして反射的に信じられない自分がいる。

私だってそうだと思う。

そこから信じようと努力するのはあまりに苦しくて、果てしない…終わりがないと思う。

私は心から信じられる人と付き合ってるけど、彼に限ってそんなことないと思ってるけど、もしそれが覆るようなことがあったらどうするのだろう。

でも、彼がそんなようなことをするわけなんてないとしか今は思えない。

きっと、新夏だってそうだったように。

最後まで読んでいただきありがとうございました。