音楽室の七不思議と連弾する(24.11.13)
本日思いついた架空の小説のあらすじです。
トワコはおそらくピアノをやりたくてやってるわけではないのだろう。親が厳しいか、それかちょっとの努力で難しい曲が弾けてしまうため、ずるずる高校三年生までピアノを続けてきたのではないだろうか。
そんな中、多分忘れ物を取りに行くか何かでいわゆる音楽室の七不思議と出会ってしまったのかもしれない。
或いは、散歩中だったか、親と喧嘩するか何かで家を飛び出し、学校の前を通りがかったときに音楽室の方から美しいピアノの旋律(「エリーゼのために」か「月光」であって欲しい)が聴こえてくるなどしたのではないだろうか。
七不思議の正体ははるか昔にピアニストを夢見たまま死んだ少年であり、ヨルシカを二人で完成させにいくにつき恋に落ちてもいいし、落ちなくてもいい。落ちたとしても、叶わぬ恋になるからやめといたほうがいいと思う。
ピアノと向き合うのがもうしんどくて仕方ないトワコに、ピアノと向き合いたくてもどうにもできずしんどい少年とのボーイミーツガールというわけである。
青木は3歳からピアノをやっているにも関わらず、楽譜がほぼ読めない。読む気が起きないのである。大体耳で聞いたり、先生の指を見て覚えていた。ので、ものすごく感覚的なため楽譜と全く違う音を足したり引いたりしては先生に小突かれてきた。「違和感ないんだからいいじゃん!」とか生意気なことを言うては先生から「ドヴォルザークが化けて出たらアンタ何言われるかわからんよ」とか言われていた。その返しができるのはマジで超良い先生である。
小学生の時に、YAMAHAの公式のグレードテストがあり、課題曲に苦戦した。こんなん全然弾きたくねえ〜〜〜とか思っていた。私はピアノを弾く時、音をどこに置けばその子が美しくなれるかを想いながら弾いている。作った人には申し訳ないのだけど、音がカワイイと思える場所が全然わかんなかった。
それを見抜いた先生が、テストを無理に受けさすのはやめといたほうがいいと判断したのか、ある程度のグレードがとれたら私の弾きたい曲を存分に弾かせてくれた。文字通り、先生は音を楽しむ術を私に教えてくれたのである。
おかげさまで今でも、村の図書館に併設されているホールにあるフリーピアノをその日の気分によって楽しく弾かせてもらっている。大体休憩時間の午後14時〜15時の間に弾いている。私も七不思議になれないだろうかという下心である。実際、ピアノの椅子に座り膝を立てて昼寝しながら、指が勝手に弾いてくれるので「きらきら星」を自分の子守唄にしていたところ、知人に見られ「不気味すぎる」との評価をいただいた。
とすると、七不思議の少年は、純粋に音を楽しむ人で、ピアニストになれなかった未練とか別になかった可能性が浮上してきている。
だから少年はおそらく、ベートーヴェンでもドビュッシーでもショパンでもなく、その時のマイブームであったヨルシカを選んだのかもしれない。アポリアとかあれすごい良い曲だもんな。青木も今めちゃくちゃ会館のホールで弾いてるもん。
でも連弾したくなっちゃったのはなんでだろうか?やっぱりトワコのこと好きだったんだろうか。男子高校生だもんなぁ。弾きたいのであれば「YouTubeでちょっと聴かせてくんない?」とかでもいいわけである。或いは何十年も音楽室にいるわけだから、一人で毎晩弾くのに飽きちゃったとか、シンプルにピアノ友だちが欲しかったとかかもしれないな。
そんな感じです。
そういえば二年前ぐらいに友人もおんなじようなことを言ってて草