二等学科試験対策vol.3~特定飛行(飛行する空域)~

2024年1月2日 16:18

新しい年になり何か始めようとする方が多いのではないでしょうか。2024年開始ですが、当校のドローン講習は1/6(土)からスタートです。すでに4名の講習と見学・体験の申し込みが来ております。

年末年始は勉強時間が確保出来る絶好の機会ですので、学科試験を年明けに受けようと思っている方達の励みになれば良いと思います。

今日のテーマ：特定飛行その１

特定飛行と思い浮かべると上記の画像を何度か見たという方がいらっしゃるのではないでしょうか？特定飛行と言われると全部しっかり言える自信がないのが正直な所です。ここでしっかり覚えて試験に臨みましょう。本日は特定飛行のうちの空域に関しての内容になります。

航空法の規制対象となる飛行方法を指します。大きく分けると10通りの空域、飛行方法があります。この10通りの飛行をする際には国土交通省の許可や承認が必要です。今回は4つの飛行空域に関して解説していきます。

・空港等の周辺
空港やヘリポート周辺では飛行機やヘリコプターが飛行しており、離着陸が繰り返させれております。こういった航空機の運航に支障が出ないようにドローンの飛行が制限されております。

羽田空港の沖合いでドローンのようなものが飛行しているとの航空機パイロットからの情報で羽田空港の滑走路が10分程閉鎖されるという事が起きました。人を乗せた飛行機との衝突のおそれがあるためとられた措置でニュースにもなりました。

空港周辺の規制空域はすり鉢状に設定されており、空港に近ければ近いほどドローンを飛ばせる高さが低く、空港から遠ければ遠いほど高さが高く設定されております。

・人口集中地区(DID)の上空
人口集中地区ではその名の通り、人口が密集しているのでドローンを飛ばすは危険と見なされ、私有地でもドローンの飛行に国土交通大臣の許可が必要です。屋外でも全体をネット囲われているゴルフの打ちっぱなし場やテニスコートであれば許可が不要でドローンの飛行が可能です。

ちなみにDIDはDensely Inhabited Districtの略です。5年に1度行われる国勢調査で、国勢調査は世帯や人口の実態を明らかにするための調査です。この国勢調査の結果に基づき、国が一定の基準で人口集中地区(DID)を設定します。直近では令和2年に国勢調査が行われました。

・150m以上の上空
地上または水面から150m以上の高度は飛行機やヘリコプターが飛行している場合があります。空港等周辺の飛行規制と同じく航空機の安全を確保するドローンの飛行規制です。ドローンを飛ばす空域を管轄する空港事務所に申請して許可を受ける必要があります。

注意点しては標高500mの高さの山の頂上から飛ばす場合は、自分が立っている場所(地表)から高さ150mまでは飛ばしても規制の対象になりません。また高層ビルや鉄塔などの構造物の上から飛ばす場合は30m以内であれば飛行に許可は不要です。

・緊急用務空域
緊急用務とは災害が起きた際に消防、救助、警察業務などの緊急の活動を緊急用務と呼びます。災害地域で救助活動や消火活動を行っているヘリコプターなどと衝突などの危険を避けるために設定されている規制です。

緊急用務空域は国土交通省のHPとX(旧Twitter)で指定されている空域が確認できます。昨日の能登半島地震でも緊急用務空域が指定されました。ドローンの飛行中に飛ばしている空域が指定された場合は直ちにドローンの飛行を中止する必要があります。

特定飛行を行った場合は飛行記録、日常点検記録、点検整備記録を遅滞なく飛行日誌に記載すると教則に記載がありますので、こちらも試験に出る可能性がありますので要注意です。

問題：特定飛行として安全に影響を及ぼす恐れのある空域について、誤っているものを１つ選びなさい。

正解しましたか？上記で解説した問題の復習です。1の空港等周辺の上空は安全に影響の及ぼす空域であり、国土交通省が公示した緊急用務空域も同じです。公示とは公の機関が一般に向け広く知らせるために発表する事です。

そして人口集中地区(DID)の設定は国が行うため各都道府県知事は設定出来ません。答えは"3"です。国と地方公共団体(都や県)は別のものなります。

今回は学科試験でも出やすい、特定飛行の空域に関して取り上げました。次回は特定飛行の飛行方法に関して取り上げて解説していきます。筆者も勉強しながら記事をアップしているため、間違っている事があります。以下のオープンチャット上で指摘等して頂けましたら幸いです。

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