シティ優勝! 白馬アルセウス
お久しぶりです。ナップと申します。2/12(土)に八王子で行われたシティリーグで優勝することができました。今回使用したデッキは白馬アルセウスです。この記事では、シティリーグのレポートと共にこのデッキを紹介・解説させていただきたいと思います。是非、これからシティリーグに出る方に参考にしていただければ幸いです。
簡単に戦績を書かせていただきます。記事の一部を有料にさせていただくので、購入の際の参考になればと思います。
シティリーグ
S1 優勝 S4 準優勝
S2 ベスト8 アディショナルS2 ベスト8
S3 中止 S5 優勝
直近5回のシティでは、いずれも決勝トーナメントに進出することができ、この記事を執筆している2022.2/13時点でCSPランキングは5位です。参考程度に、過去の記事を載せておきます。現在、どちらも全文無料です。
過去の記事
1. 環境考察とデッキ選択
環境考察については、他の方々がされているものと大差ないので、手短に述べます。
Tier1 ミュウVMAX
Tier2 白馬アルセウス、連撃テンタクル
Tier3 アルセウス+α、ムゲンダイナ、ゲンガー、連撃ウーラオス
大まかにはこのように把握しており、ミュウVMAXのずば抜けたパワーは誰しもが認識していることだと思います。
デッキ選択にあたっては、スピードを第1に考えました。例えば、ミュウVMAXは高い確率で後攻1ターン目や先攻2ターン目から攻撃し始め、計3回の攻撃でサイドを取り切ることができます。つまり、後攻3ターン目や先攻4ターン目には試合が終了することが多く、その間にこちらがサイドを取り切るか、妨害をしなければゲームが終了してしまいます。その超高速化した現在のサイドレースにおいて、その速度についていくことは必須です。また、その速度についていくだけの力がデッキにあれば、ミュウVMAX以外の他のデッキを置き去りにすることができます。したがって、今回のシティにおけるスピードはデッキを選択する上での最重要項目でした。
その上で、現在の環境ではミュウVMAXを使うか否かというところからデッキ選択が始まると考えています。そのくらいミュウVMAXは頭ひとつ抜けた存在であり、多くのデッキが苦しめられていると思います。一方で、非常にわかりやすいメタ対象であり、いつどこから対策カードが飛び出してくるかわからない恐怖を抱えることになります。(それでも乗り越えることができるデッキであるとは思います。) また、環境に連撃テンタクルなどのルールを持たないデッキや悪デッキが増加し、構築単位でミュウVMAXを見ているデッキも増えている状況でした。加えて、ミュウVMAXの勝率が徐々に落ち込んでおり、私がシティに出る前には50%程に落ち込んでいました。
そんな中、様々なアルセウス系統のデッキを使う中で白馬バドレックスVMAXとの組み合わせが他のアルセウス系統の中で頭一つ抜けて強いと感じました。以前の環境ではあまり感じなかったですが、現環境では2エネルギーで250ダメージを出せる白馬はこだわりベルトと相まって簡単にVSTARをワンパンすることができ、非常に強いです。また、クイックシューターやダンデも併せるとVMAXも1回の攻撃で倒せるようになり、1-2-3(順番は自由です)のプランを3回の攻撃で遂行することができるようになりました。今の環境において、3回の攻撃で勝利することができるプランがあるということは、V主軸のデッキにおいて必要なことです。ボスの指令を用いて2-2-2のプランを取ることは多くのデッキでも可能なことですが、それに加えて1-2-3のプランを持っているこのデッキは大変魅力的でした。さらに、ミュウVMAXが強すぎるため、多くのデッキの目線がそちらに向かっていることもあって白馬アルセウスへの対策は薄く、弱点も突かれづらい良い立ち位置にいると判断しました。
前置きが長くなりましたが、今回使用した60枚はこちらです。
デッキコード ySMppy-fLT40g-ypM2yM
先ほど述べたスピードを意識して作成しました。使いやすく強い仕上がりになったと思うので、是非試していただきたいと思います。
以上が無料部分となります。有料部分ではデッキのコンセプトと基本的なプラン、各カードの採用理由、不採用カード解説、各対面との相性と立ち回りについて書いています。白馬アルセウスは今後も強いデッキであり続けることが予想されるため、今回のシティに限らず、参考にしていただけるのではないかと思います。
2. デッキコンセプト
ご購入ありがとうございます。まず、簡単にこのデッキについて解説させていただきます。現在の環境では、ミュウに早いターンから攻撃されるため、1ターン目にアタッカーを複数並べる必要があります。このデッキのアタッカーは全て進化ポケモンであるため、アタッカーが盤面からいなくなることは負けを意味すると言っても過言ではありません。そのため、1ターン目の展開はその試合の半分以上を占める重要な要素ということができます。加えて、1ターン目の手張りも必須です。このデッキにはメロンが採用されていますが、1ターン目にエネルギーに触れなかった場合の2ターン目のトリニティノヴァ成功率は50%程であり、決して高いとは言えません。また、仮に成功しても、2ターン目の大半の動きをメロンに割くことになり、本来使いたかったボスの指令や雪道を貼る動きに繋がりません。サイドレースで優位に立つためには、2ターン目には上記の動きを通したく、そのために1ターン目の手張りは必須です。以上の理由から、他の白馬アルセウスの構築と比較して、1ターン目の安定に繋がるカードを多めに採用しました。
基本的な立ち回りとしては、まずは2ターン目のトリニティノヴァを目指します。もし後攻を取らされたときはメッソンからスタートします。(余裕があるならどんどんよぶを使います) 2ターン目のトリニティノヴァを使って盤面にエネルギーを増やすことで次のターン以降の選択肢が広がります。加速先は基本的に2体目のアルセウスです。そうすることで盤面に常にエネルギーを供給することができるとともに、2-3-1を防ぐことができます。2体目のアタッカーとして白馬を選んだ場合、ダイランスで盤面からエネルギーが消え、次のターンにボスという選択肢が取りにくくなります。また、相手に白馬を取られた後、ボス1枚で裏のメッソンを取られて負けてしまいます。アルセウス-アルセウス-白馬と入ることで2-2-3を押し付けて相手に負荷をかけることができます。(この時盤面には白馬VMAXとメッソンラインだけにします) また、1-2-3のプランを取る場合に、VMAXをワンパンするのを最後のターンに回すことで、その前のターンに準備をすることができます。(クイックシューターを立てる盤面を整えるなど) そうすることで、最後のターンのVMAXワンパン成功率が上がります。以上の理由から、基本的にアルセウス-アルセウス-白馬の順で攻撃します。
サイドプランは2つあります。2-2-2と1-2-3です。まず、2-2-2のプランを遂行しやすいことは白馬がアルセウスと組んでいる大きなメリットの一つです。アルセウスがエネルギーを加速しながら攻撃できるため、毎ターンボスを使うことができます。往来の白馬スイクンでは、毎ターンボスを使うことは難しく、エネルギーのテンポを補うためにメロンやキバナを挟む必要があります。しかし、白馬アルセウスはその必要がなく、サポートでエネルギー補給をする必要がありません。そのため、白馬アルセウスに限らず、アルセウス+αは2-2-2を通しやすいのが大きな強みです。さらに、裏工作軸で組むことでドローサポートを使わずともサイド2枚とトップの1枚で次に繋がる動きが期待できます。これはビーダル型だと難しいのではないかと思います。次に、このデッキは上述したように1-2-3のプランもあります。この場合だとボスの指令を使う回数は少なく済むため、博士やマリィ、メロンといったドローサポートを使うことができます。このプランについても、クイックシューターが使える分、ビーダル型に比べてアドバンテージがあります。
少し長くなりましたが、環境の高速化についていくために、初手の安定に繋がる構築にしたこと、3回の攻撃で勝ち切れるデッキにしたこと、そしてアルセウス-アルセウス-白馬の順で攻撃することだけわかっていただければ十分です。
3. 採用カード解説
・アルセウスV 4枚 アルセウスVSTAR 3枚
初動の安定のため、4-3で採用です。今回はポケモンを絞ったので、アルセウスでのスタート率が50%を超えています。多くの試合でアルセウスは2体使うため、上は3枚採用。上の4枚目は必要ないのでサーチカードに回しています。
・ 白馬バドレックスV 2枚 VMAX 2枚
基本的に最後のアタッカーとして1体しか使いませんが、アルセウス単や闘デッキなど2体使いたいマッチも一応あります。しかし、2-2で困ることはなく、スタートしても弱いのでこの枚数です。
・メッソン4枚 ジメレオン3枚 インテレオン1枚ずつ
2番目に初手に置きたいポケモンなのでメッソンは4枚採用。クイックシューターを複数立てるデッキじゃないので、ジメレオンは3枚で十分です。その分をサーチ札に回しています。試合が高速化し、インテレオンに進化する頃には試合がおおよそ決まりかけていることも多いため、インテレオン(両方)はまくるカードというよりは勝ちを盤石にするカードとしての側面が強いです。よって、今回は最低限の1枚ずつになっています。
・クロバットV 1枚
保険で1枚。あるのとないのでは取れる選択肢がだいぶ違います。しかし、アルセウス主軸のデッキであるため、このカードを場に出すことで相手に2-2-2を通されやすくなっているのも事実です。よって、後述する崩れたスタジアムで飛ばすことがあります。
・クイックボール 4枚
初手に欲しいため4枚です。今回はポケモンを絞ったため、終盤以降に腐るカードになってしまいましたが、もう少し速度に余裕のある環境だったら、特性持ちのルールを持たないたねポケモンを入れるなどして終盤も役割を与えたかったです。
・レベルボール 3枚 進化のおこう3枚
レベルボールはジメレオン4枚目の代わりに気持ち多めに採用。2枚にして進化のおこう4枚目にすることも考えましたが、初手にメッソンを1体置けると2ターン目が楽になるので、3枚にしました。進化のおこうは、2ターン目に好きなカード2枚に変わるため4枚採用していましたが、後述するハイパーボールに4枚目の枠を譲りました。
・ハイパーボール 1枚
メロンと組み合わせるために採用しました。もし初手にエネルギーを張れなかった場合、2ターン目に水エネルギーをコストにしながら、ジメレオンやアルセウスの上を持ってこれるため、進化のおこう4枚目より価値が高いです。一応クロバットVのナイトアセットとも相性がいいです。
・こだわりベルト 2枚
白馬がアルセウスVSTARをワンパンしたり、VMAXをダンデやクイックシューターと併せてワンパンするために必要です。アルセウスに貼ってダブルターボ込み210ダメージを出すこともあり、試合中に1.2回使うことが多いので2枚採用です。
・大きなお守り 1枚
アルセウスのHPを310まで上げたり、白馬を350にしてワンパンを防ぐために必要なカードです。このカードをつけるとベルトがつけられないため、つけ先は重要です。
・たっぷりバケツ 1枚
アルセウスが山からエネを抜くため、2回使いたいことがなく、1枚の採用に抑えています。このカードを持ってくる時は、1ターン目に手張りができておらず、2ターン目に無理やりメロンから起動する時くらいなので1枚で十分でした。
・あなぬけのひも 1枚
ポケモン入れ替えと悩んだ枠です。しかし、バトル場のポケモンと入れ替える効果は回収ネットや、多めに採用したエネルギーを切ることで得られるため、唯一無二の効果であるあなぬけのひもを採用しました。結果として、シティではひもが有効に働く場面が多く正解でした。
・回収ネット 1枚
環境が高速化しており、悠長にインテレオンを回収する暇などないため、2ターン目の入れ替え札という意味合いで採用しました。もちろんインテレオンに使うこともありますが、この枚数で十分です。
・博士の研究 1枚
元はマリィ2枚目の枠でしたが、一番マリィを使いたいと考えていた連撃テンタクルとの対戦において、相手の手札の枚数がそこまで増えない(技で手札が7枚程山札に戻る)ことを受けて1枚博士にしました。リソースを大切にしたいデッキなため、博士との相性は良くないですが、どうしても手札補充がしたいとき用に1枚です。
・マリィ 1枚
手札を切れないときのために1枚。現在の環境では、ほとんどの試合が4ターン目までに終わるため、1試合に使えるサポートは3枚程度です。その3枚の中でドローサポートに割ける数は1枚程度なので、今回のドローサポートは本当に必要最小限の枚数です。
・メロン 2枚
2ターン目に0エネから起動するために採用しました。サイド落ちケア兼、手札を抱えたいデッキなのでドロサポとして使うこともあり、2枚でよかったです。
・ダンデ 1枚
相手のVMAXをワンパンするために採用。このカード1枚で1-2-3のプランが生まれているため、1枚の価値としては高めです。お守りを貼ったポケモンの打点補助としても使えるため、奇襲としても優秀でした。使う試合でも1回使えれば十分なので1枚です。
・ ボスの指令 3枚
上述した2-2-2のプランを遂行するため3枚の採用です。使ったサポートはボスの指令3枚だけという試合もよくあるので、3枚採用してよかったです。
・頂への雪道 1枚
スタジアムもサポートと同様1ターンに1回しか使えないカードであり、短い試合の中で何枚も張り替えるだけのターン数はないので、スタジアムも最低限の枚数になっています。このカードの役割としては、相手のアルセウス系統のデッキのスターバースを止めることや、ミュウのフュージョンシステムを止めることにありますが、一度相手が動き始めると2枚目以降の雪道に備えた動きをされることが多いため、1枚の採用です。それでも2枚採用していいくらいに強いカードではあるのですが、後述の理由から2枚目を別のスタジアムにしています。
・崩れたスタジアム 1枚
このカードの役割は3つあります。1つ目は、相手の雪道をどかすことです。2ターン目の展開をスターバースに頼っている以上、特性を使う前に雪道を貼られると非常に厄介です。しかし、裏工作ラインを採用しているため、このカード1枚でその状況を打破することができます。2つ目は、相手に負荷をかけることです。ミュウや連撃テンタクルなどのベンチを広げてくるデッキに対して負荷をかけることができます。3つ目は、自分にとって不都合なポケモンを排除することです。序盤に使わざるを得なかったクロバットVやバトル場でワンパンされなかったアルセウスや白馬、巨大連撃(連撃ウーラオス)やダイジンライ(サンダースVMAX)などで削られたベンチポケモンを場から排除することができ、自分にとって都合の良い盤面を形成することができます。(トラッシュするためにはベンチを埋めてからスタジアムを貼る必要があるため、アルセウスV4枚やメッソン4枚採用が活きます)
・基本水エネルギー 7枚
最初のアルセウスに1枚、2体目のアルセウスに3枚、最後の白馬に2枚で1枚お釣りがきます。2体目のアルセウスによるエネルギー加速がしっかりできる枚数です。
・キャプチャーエネルギー 3枚
初手の展開と手張りの両方を満たすことができるカードです。アルセウスがエネルギー加速した後は手張り権が余りがちなので、初手で使えなくてもその後使う機会があります。また、白馬のダイランスはエネルギーをトラッシュと書いてあるので、中盤以降はよくダイランスの弾になっていました。(水エネが2つ付いている必要はありますが、ボスと同時の連発が可能になります) 4枚採用でもいいくらいに強いカードですが、他のエネルギーとの兼ね合いで3枚に留めています。
・ ダブルターボエネルギー 2枚
1.2ターン目以外必要ないため、サイド落ちケアで2枚です。エンペラーライドにも使えますが、2枚目は逃げエネにすることが多かったりします。
4. 不採用カード解説
・ビーダル
何回かビーダル型との違いには触れましたが、1度整理しておきます。ビーダル型に比べて勝る点は主に4つです。1つ目は、アルセウスミラーにおいて相手の雪道を剥がせる点です。ミラーにおいて、相手の雪道を剥がせず、スターバースが使えないことは致命的です。ビーダル型は雪道3トレーニングコート1といった配分が多いと思いますが、それでは2ターン目に相手の雪道を剥がせることは少ないです。2つ目は、相手のVMAXワンパンルートがとれる点です。ビーダル型だとHP310までなら、こだわりベルト+ダンデで届きますが、HP320以上をワンパンする選択肢がありません。これは白馬アルセウスミラーで顕著に現れ、裏工作型は相手の白馬をワンパンできるのにビーダル型はできません。3つ目は、各種任意のカードに触りやすい点です。裏工作型は任意のカードに触りやすいのに対して、働く前歯のドローではこだわりベルトや各種サポートなど、任意のカードに触ることが難しく、クロバットVやネオラントVがベンチに出やすくなります。すると、もともとアルセウス軸のデッキですので、相手からすれば2-2-2が通しやすくなってしまいます。そして4つ目は、裏工作軸だとインテレオンをアタッカーにする選択肢がある点です。一方、ビーダルはアタッカーにするにはコイン依存で技が弱く、選択肢になりません。この差は連撃テンタクルなどのルールを持たないデッキとの対戦で如実に現れます。
もちろん、裏工作に比べてデッキスペースが空くといった点、ハイパーボール多投による初手が安定するといった点、手札干渉に強い点は長所として挙げられますが、まず、デッキスペースが空いてそこに任意のカードを入れても、結局そのカードに触ることができないのであれば、あまり意味がないかと思います。また、初手の安定について、このデッキはハイパーボール多投の代わりに初手で使えるキャプチャーエネルギーで代用しています。これにより、初手の展開をビーダル型と同等以上に引き上げられていると思います。加えて、裏工作軸のデッキが手札干渉に特別弱いわけでもないので、現状裏工作軸に軍配が上がると考えています。
・スイクンV
このデッキはアタッカーが全て進化ポケモンで構成されているため、アタッカーが場から消えてしまうとその対戦の負けがグッと近づきます。その状況を打破してくれるカードがスイクンVなので、採用を検討しましたが、スイクンVは今の環境でHP、火力共に足りず、お茶濁し程度にしかなりません。せっかくスイクンVを何もないところから育成しても、ワンパンされてしまえば、また次のターンメロンからアタッカーを育成する羽目になり、こちらの動きが大幅に制限されます。2-2-2を通される要因にもなるため、確定負けがほぼ負けに変わるだけのカードだと判断し、今回不採用としました。
・メタモンV
アルセウスや白馬のかさ増しとなれるカードですが、序盤の展開には貢献しません。アルセウスが倒されていない展開で2ターン目にアルセウスに変身するのは非常にハードルが高いです。このカードが輝くのは既にアルセウスに触れている状況なのですが、そうであればそこにキャプチャーエネルギーを貼った方が強いので、キャプチャーエネルギーに枠を譲りました。また、雪道と相性が悪く、さらに、アルセウスのスタート率を下げるため採用しなくてよかったです。
・ネオラントV
水エネルギーとダブルターボエネルギーに対応しており、殴れるシステムポケモンとしては芸術点が高いですが、ネオラントで殴っている時点でその試合は苦しいですし、そもそも特性が裏工作の下位互換なので必要ありません。また、後攻1ターン目にネオラントを出してまで触りたいサポートはありません。
・風船
回収ネットと穴抜けの紐で十分です。ポケモンが倒された後、前に出すポケモンは決まっていますし、もっと貼りたい道具があります。
・うねりの扇
リセットスタンプがない今、このカード1枚では嫌がらせにもなりません。こういうカードを入れるなら他の妨害手段も併せて徹底的にやるべきです。
・クロススイッチャー
デッキの枠に対するコストパフォーマンスが低いです。エネルギー供給は間に合っているため、ボスが使えます。
・ やまびこホーン
2-2-2が通しやすくなるカードですが、アルセウスがVに加速する以上、相手の場にVが並ぶのでわざわざやまびこホーンで呼び出す必要性が薄いです。仮に相手にVを絞られたとしても、白馬がVMAXをワンパンできるため、必要ありません。
・ツールスクラッパー
どうしても割りたい道具がありません。このカードを採用するときはそういうときだと思います。
・ チェレンの気配り
アルセウスが相手の攻撃を耐えている時点で勝ちが近づいているため、このカードまでは必要ありません。どうしてもダメージを負ったアルセウスを盤面から消したいなら、エネを切って逃して崩れたスタジアムを使えば十分です。多少エネルギーを雑に扱えるだけの枚数を採用しています。
・ セイボリー
環境のデッキに広く刺さるカードと思い、採用を検討しましたが、崩れたスタジアムと役割が被っている点、このカードを使っている暇がない点から不採用にしました。しかし、今回の不採用カードの中では一番採用に近いカードでした。ドローサポートを使うターンの余裕があれば、2枚程度採用したいです。
・冒険家の発見
このカードを入れるより、キャプチャーエネルギーや進化のおこうなど、各種ポケモンに触れるカードを増やした方が先攻1ターン目からゲーム終盤にかけて強く動くことができると考えました。このカードは、後攻1ターン目だけ強く使えることができますが、ネオラントV前提のカードであり、ネオラントVを場に出すことで1ターン早く負けるくらいなら必要ありません。
・キバナ
4ターン目までに決着がつくことが多い今の環境において、カウンター前提のこのカードを使うことができるターンは非常に限られていること、アルセウスの加速でエネルギーは間に合っていること、それでも足りないエネ加速はメロンで補えることから不採用にしました。インテレオンをアタッカーとして起動したいときに欲しくなることがありますが、アルセウスのエネ加速によって余った手張り権を使い、2ターンかけて育成すれば問題ありません。
5. 各対面相性と立ち回り
・ミュウVMAX 先攻微有利 後攻不利
先攻の場合、先1の手張りはベンチのアルセウスにします。バトル場のポケモンが倒された場合、スターバースを使ってベンチのミュウV(フュージョンエネルギー付き)を倒しつつ、ベンチのアルセウスに加速します。すると、バトル場はフュージョンエネルギーが2枚付いたメロエッタだけになります。その後は、何が倒されようとも、フュージョンエネルギーのつけ先のVを潰してください。2-2-2を目指しつつ、メロエッタを140しか出せない置物にしていくことが狙いです。もちろん、お守りや雪道など各種妨害札は相手に刺さりそうなタイミングで使ってください。
後攻の場合で、先攻2ターン目にバトル場のポケモンが倒されたなら、上述した2-2-2を狙います。しかし、2ターン目に、後1でエネルギーをつけたベンチのアルセウスを倒された場合は厳しいです。その場合はメロンからメロエッタを倒すことになりますが、雪道やお守りなどで一度はワンパンを防がないと勝てません。この場合はメロエッタを倒しているため、1-2-3を狙うしかありません。もし、後攻2ターン目に穴抜けの紐で裏のVを取れそうなら、2-2-2を目指します。
・白馬アルセウス 裏工作型 先攻有利 後攻不利
ビーダル型 先攻有利 後攻五分
ミラーで2-2-2は基本的に狙えないので、どこかで白馬のワンパンを狙います。お互いボスを使いながら白馬をワンパンできないので、アルセウスで白馬を誘うことが望ましいです。序盤から白馬をワンパンすることを意識し、クイックシューターの土台を作るなど、盤面整理をすることが重要になってきます。
・ 連撃テンタクル 先攻 微有利 後攻 五分
このマッチは2-2-3-1-3というサイドの押し付け方をします。(崩れたスタジアムで削れた白馬をトラッシュする立ち回りです) トラッシュする白馬には耐えてももらないといけないので、お守りをつけることが多いです。インテレオンはアタッカーとして使うので暇があればエネルギーを手張りしておきましょう。
・ アルセウスジュラルドン 先攻 有利 後攻 微有利
相手の特性、まてんろうに気を付ける必要がありますが、基本的に有利です。ただ、相手のVMAXが2体育つと厄介なので、ジュラルドンVが倒せるときは早めに倒しておいた方が良いです。雪道は相手のスターバースを止めるとともに、まてんろうを止めるカードでもあるため、このマッチでの価値は高く、慎重に使わなければなりません。
・ ムゲンダイナ 先攻 有利 後攻 微有利
雪道と崩れたスタジアムがよく刺さります。両方使えば、相手のデッキにベンチを8体並べられるだけのポケモンが物理的に消滅するため、ワンパンされる恐怖がなくなります。クロバットがたくさん出るので、2-2-2を狙ってもよし、2種のスタジアムで妨害してもよしと楽しいマッチです。
・ ゲンガー 先攻 有利 後攻 五分
お互いのVMAXでお互いのワンパンを狙うマッチです。一撃の咆哮を使ってダメカンを載せ、巨大丸呑みを使わないとアルセウスも白馬も倒せないため、ワンパンが狙いやすいです。相手のダメカンの数次第では白馬にお守りをつけた上で、ダンデとクイックシューターを使ってワンパンを狙います。その場合は一方的なワンパンが狙えるのでオススメです。
・ 連撃ウーラオス 先攻 五分 後攻 不利
このマッチでは、巨大連撃でダメージを乗せられたポケモンのトラッシュ、相手のVMAXのワンパンを狙います。アルセウスから入り、白馬を2体育成することを目指します。(1体はトラッシュ用)
6. シティ当日のマッチアップ
これについては簡潔に述べたいと思います。
1回戦 黒馬エルフーン 先6-2 ○
あなぬけのひもとシャドーミストを後攻1ターン目に使われたため、アルセウスから入ることを断念。2ターン目からダイランスを使って2-2-2で取りました。
2回戦 雷アルセウス 先6-4 ○
クロバットスタートしてしまい、2-2と簡単にサイドと取られてしまいましたが、こちらも2-2-2と取って勝ちました。勝ち試合の中では一番危ない試合でした。
3回戦 雷アルセウス 先6-0 ○
先2スターバース&雪道のコンボを決めて勝ちました
4回戦 連撃テンタクル 後4-6 ×
この時点で予選抜けが決まっていたので、崩れたスタジアムは見せずに戦いました。ターンが帰ってくれば勝ちでしたが、相手がコルニから白馬をワンパンしてきたので、お手上げです。
3-1 4位通過
1回戦 一撃ウーラオス 後6-2 ○
先1で相手がベンチをフル展開しており、後1でマリィを使ったら相手は止まってしまい、ネオラントVを手札に加えただけで番が帰ってきました。次のターン、バトル場のポケモンを倒しながら雪道を貼ったら、案の定相手が止まり、そのまま押し切って勝ちました。
準決勝 ミュウ 後6-4 ○
相手はやや事故り気味のスタート。2ターン目に白馬Vが取られましたが、返しに裏のミュウを倒し、その後雪道で蓋をしてそのまま勝ちました。
決勝 雷アルセウス(3回戦の方と再戦) 後6-3 ○
途中相手がアルセウスをワンパンできないターンがあり、一方こちらはライチュウVがHP200ということもあって2-2-2を通せて勝ちました。
7. おわりに
いつもシティリーグではTier表に載っていないデッキを使って決勝トーナメントまで残っていたのですが、今回はTier1のデッキパワーが高すぎたので自分でTier上位のデッキを使いました。本当はもっと奇抜なデッキを使いたかったなあというのが本心です(笑) しかし、今回のシティに向けた練習やシティ当日を通じて白馬アルセウスのデッキパワーの高さを改めて実感しました。今後ダークライVSTARのデッキが発売されて悪タイプ強化が入ったり、輝くポケモンなどが追加されて環境は変わりますが、白馬アルセウスはしばらく強いデッキであり続けるのではないかと思います。直近でシティを控えている方も、そうでない方に対してもオススメできるデッキとなっていますので、是非使ってみてください。もしご意見やご質問等ございましたら、Twitter @nap_wspkまでお願いします。それでは、ここまで読んでいただき、ありがとうございました。