Weekly Media Log 2022.3.13
筋力トレーニングに最近身が入っていなかったのですが、ベーシックに戻り、スクワットとデッドリフトを久しぶりに行ったら、だいぶ調子がよくなりモチベーションが回復しました。
最近は、どうしても最先端かつ尖ったものが求められることが仕事で多いですが、やっぱりベーシックが大事だし、性に合ってるなと思うことが最近特に増えました。勿論バランスなのでしょうけれども、目新しさや派手なものに目が行きがちな世の中、もう一度地味で分かりづらいけれども、本質的なものにも、ある程度時間を割いていきたい次第です。ただ、そういったものは、なかなか今の世の中で評価されにくくなっていることも事実だと思いますが・・・。世の中の評価を軸にすると、なかなか難しいですね。
それでは今週もmedia logを始めていきます。
News
Cotton Batt Insulation
ニュースというより商品という感じですが、衣服を再利用した断熱材。断熱材は建築物の省エネルギーには必需品ですが、このようなものを使えば、製造時のembodied carbonも大きく減らすことができるはず。
省エネ的には既存の断熱材には性能が及ばないかもしれませんが、改修系や仮設などの、比較的利用スパンの短い物件であれば、embodied carbonとのバランスで、採用する優位性があると思います。
ガラスとか太陽光パネルに関しても、embodied carbonでしっかりと考えて、性能による省CO2と天秤にかける必要のある時代がすぐそこまで迫ってきていると感じます。
僕はまずはLEEDを取得し、その後はembodied carbonを計算できるスキルを身につけていきたいです。
微気候デザイン
微気候デザインは、建築の環境設計では本当によく聞くようになりましたが、色々と調べていると、ミサワホームがかなり昔から微気候デザインを実践しているようです。
そもそも、建築空間に微気候があるのは当然のことなのですが、それを排除して均質を前提とした設備設計を行なっていた(あるいは今も行っている)のは、今となっては非常に解像度の低い設計である可能性があります。もちろん、環境は絶えず変化し、それを事前に完全に予測することは難しいですが、環境シミュレーションの発達により、それが少しずつ可能になってきています。まだ環境シミュレーションの解像度は低いかもしれませんが、それを無視して、均質を前提とした設計を行うよりも、まだ未来があるのではないかと思っています。
微気候デザインは、なかなか商業的には魅了が高くないかもしれませんが、最近は屋外空間を取り入れた施設が増えてきていて、微気候は積極的にかつ無意識に作り出されています。あとは、それによる魅力やメリットを定量的に示していくことが、われわれ環境設計者に求められているのでしょう。
僕自身も、微気候と少し近いオープンエアの空間を提案していますが、完璧に定量的な良さを示せていないのも事実ではあります。今後、もっと良さを掘り下げて考えていきたいです。
MOOCによって、「学ぶ」と「働く」が分けられなくなる時代がやって来ます
最近、僕自身もオンラインで情報をインプットすることが多くなってきましたが、それがますます加速していきそうです。edXなどは英語がメインなので、英語の能力は今後マストで必要にならざるを得ないでしょう。
また、学んだ後に、発行される証明書なども、実際には様々な資格と同様に、重要視される時代が来るのかもしれません。なかなか、能力を客観的に示すことは難しいものですが、証明書は一つの判断材料になるでしょう。
問題としては、Youtube, edX, Newspicks, など様々な動画で学ぶコンテンツが増えていくことで、それらの有用性をジャッジする能力、あるいはそれを判断するサービスが、ますます重要になりそうです。
Movie
今週もお休み。
Book
LIFE SHIFT
2年ほど前に購入していたようなのですが、存在を忘れており、今ちょうど読んでいます。
2000年に生まれた子供たちの約半分が100歳まで生きるという想定のもと、その時に従来のライフプランは機能しなくなるので、新しいライフプランのかたちを考えようという趣旨。
日本人は大学を出てから学ばなくなるとよく言われますが、これまでは定年が60歳だったのでぎりぎりそれでもスキルの賞味期限が持ちますが、100年まで生きようとすると80歳くらいまで働くことになり、さらに世の中の流れが早くなることで、大学で身につけたスキルや知識は、現役の中盤で賞味期限が切れてしまいます。
よって、学びながら働き、さらには一つの職業では、その職業がずっと存在しているかは分からないので、何度か職業を乗り換える必要が出てくる可能性があるとのこと。その時に必要なのが、専門知識に加えて、どのようなジャンルでも生かすことのできる、ベーシックかつ俯瞰的なスキル。
僕はそれが、英語やプログラミング、文章力、プレゼン力、発想力、チームワークなどの、能力だと考えており、日々、そのような俯瞰的な能力を見据えつつ、日々の専門的な業務に邁進しています。
Music
Mahler /交響曲第5番より第4楽章 Adagietto
NHK交響楽団のこの演奏をNHKホールで聴き、あまりの美しさに感動し、それ以来好きな曲です。
弦のピアニッシモの緊張感ある美しさは、生で聴かないとなかなか分からないので、ぜひ生演奏で聴いて欲しいです。指揮者によって、曲の運び方が大分変わるのもこの曲の興味深い点だと思います。
今週は以上です。ありがとうございました。
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