Leica SL2-Sと過ごした3ヶ月
京都にいます。
撮影終わり、昼下がりで真っ直ぐ帰るのがもったいなく感じてブルーボトルコーヒーに寄りました。
コーヒーの好みで選ぶなら間違いなくエレファントコーヒーなんですが、作業もしやすく、コーヒーの味も良いとなると個人的にはブルーボトルになります。
エレファントコーヒーはとにかく空間とコーヒーを楽しみたい。できればPCなんか開きたくない。
スタバは作業はしやすいけどあんまりコーヒーの味が好きでない。
ブルーボトルちょうどいいです。
京都の市街地には2店舗あるんですが、河原町の方でなくいつも六角の方に来ます。
雰囲気が好き。
コールドブリューを飲みながら、noteを書いてます。
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Hello, Leica.
話は遡って、4月にLeica SL2-Sを買いました。
カメラを使っている人であれば誰もが知るあのLeicaです。
ついに僕もLeicaユーザーなわけです。
大学を卒業する頃ぐらいから、なんとなく"30歳になったらLeicaを買おう"
と思っていました。
物欲には弱い方なので、案の定マイルールを破りました。
5年も前倒しです。
やっぱりLeicaはかっこいい。
SL2-Sは特にいいです。文字が黒塗りなのが最高です。
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SL2-Sを買ってちょうど3ヶ月、仕事でもプライベートでもある程度使い倒してきました。
いいところもあれば、当然悪いところも出てきます。
僕が感じた雑感をつらつらと買いていこうかと思います。
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マルチロール機として
映像も写真も仕事で使えるマルチロール機としてかなりの完成度です。
特に写真はめちゃくちゃ綺麗。あとで写真何枚か載せます。
他のメーカーにはない写りをしてくれるのは誰でも撮れるこの時代において、Leicaを仕事道具として選択すること自体を自分自身の武器のひとつにしてくれます。
現代的ではない描写
良いようにも悪いようにも捉えられるのですが、写りは現代的ではないです。
1番近いのは”絵画(特に油絵)のような写り”をするなと感じます。
Capture OneやDaVinciで編集していると尚更感じるのですが、ややこってりした色のりでこのあたりの描写はさすがライカといった感じです。
ただ、めちゃくちゃにハイライト弱いです。
SL2-Sを手にしてまもなくの頃、どうも絵が綺麗に撮れないなと思っていたのですが、どうもハイライトが飛びやすいからっぽいです。
人肌なんかはテカったように白飛びするので今までαやEOSのミラーレスを使っていた感覚の露出で撮ると結構悲惨な感じになっちゃいます。
その代わりシャドウはめちゃくちゃ粘ります。まじですか、、ってなるぐらいに影が綺麗に出ます。
使い始めで全然綺麗に撮れない時に色々調べてみたのですが、そもそもライカのカメラはハイライトが弱いのでライカユーザーになるとみんな写真が暗くなるという情報を見つけました。
体験してみて改めて納得でした。
僕も例に漏れず段々と撮る写真も映像も暗くなってきています。
慣れてはきたし、打率も結構上がってはきましたが、まだまだハマる時はハマる、外す時は全然外すといった感じです。
この辺は誰でも良い絵が撮れる代物ではないのを実感します。
上手くいかないからこそ使っていておもしろさがありますけどね。
他機種より仕様はよろしくない
正直細かなところを見れば見るほど欠点はいくらでも出てきます。
まず、写真しかSDカードの同時記録が機能しません。
動画を撮る時はSDを2枚入れてもスロット1にしか記録されていないです。
これは映像の仕事でSL2-Sを使う時に結構めんどくさい。
現状、バックアップを取りたい映像の撮影をする時はVideo Assist 5 12Gをつけて撮影しています。
重くなって機動力が落ちるのでファームウェアとかで動画の同時記録もできるようにして欲しいところ。
あと、モニター固定はやはり撮影しにくいことが多い。
真夏の外でジンバルワークとかしてたらまず見えない。
下から広角で煽る時なんかはほぼ勘で撮ってます。
ただ、先月Leica Q3が発売されてチルト液晶に変更されたので来年出るであろうSL3/SL3-Sはチルト液晶になるんじゃないかな?と個人的に思います。(願います)
バリアングルじゃなくてチルトなのは結構嬉しい。
ダイヤルが2つなのも仕事で使うにはしんどい時があります。
僕は前にシャッタースピード、後ろにISOを設定しているのでF値を変える時は毎回メニューから変更しています。
ただソリューションとして、絞りリングがついたレンズを使用することで解決はできます。
現状SL2-Sで使用しているレンズは
・SIGMA 28-70mm F2.8 DG DN
・SIGMA 50mm F1.4 DG DN
・Laowa 12mm F2.8 Zero-D
・Lumix S Pro 70-200mm F2.8 OIS
・Summicron 50mm F2 3rd
・Voightlander Nokton Classic 35mm F1.4 SC
の6本で、このうち28-70mmと70-200mm以外は絞りリングがついているので、ソニーのGMのようにズームレンズにも絞りリングを搭載してくれたら最高です。
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SL2-Sというカメラの魔力
色々プロコン書きましたが、ロジカルなところでは語れないSL2-Sの良さが大きいなとは思います。
SL2-Sは重量が850gでボディもそこそこでかいです。
今まで使ったカメラだと5D mark IVに近いサイズ感です。
それでも旅行に行く時に持っていく1台はLeica SL2-Sになります。
以前までの僕は、プライベートカメラはとにかく軽量化を図っていて、今手元にあるのもGR IIIxやSigma fp Lといったとにかく小さいカメラが多いです。
ミラーレスなのにレフ機ぐらいの重量で、それらを差し置いてプライベートでも持ち出したくなるのはライカが提供するプロダクトの魔力かなぁと思っています。
そしてちゃんと撮影体験も良いから持ち出す行為が持続化されるのもすごい。
大きいしモニターも固定されている分、ファインダーを覗いてしっかり静かに撮ることが増えました。
あ、書くの忘れてたんですけどSL2-Sのファインダーはめちゃくちゃ綺麗です。しかも大きいからめっちゃ見やすい。
エントリー機は使う機会がなくなったのでわからないのですが、今の時代、どのメーカーのミドルクラスからハイエンドミラーレスカメラを使っても同じ撮影体験で同じだけ良い絵が撮れます。
というのも、そもそもSL2-Sを購入しようとなった決定打は仕事でα7IVを使って撮影した時でした。
カメラを向ければAFが食いつき離さない、ダイヤルは4つありREC中でもホワイトバランスが変えられる、カスタムボタンも多くて自分好みに使い勝手をよくできる、しかもα7III以前の機種と写りも違う(良い意味でソニーっぽい感じがなくなった)圧倒的な進化したミラーレスの姿に僕が受けた印象は”これ使ったら誰でも撮れる”でした。
言い換えると自分でなくても良いともなりました。
その機材があれば、その場で撮っている者が自分でなくても撮れる、自分の存在意義がなくなるくらいの感覚がありました。
さらにそこから掘っていくと、映像を作る上で、自分に価値を見出してくれる可能性は自分が使用する機材にもある、という点に至りました。
そこで選択肢に上がったのがLeica SL2-Sでした。
実際に使ってみても、これから自分の制作をするために伴走してほしいと思えるカメラメーカーでした。
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