気になること
嫌な雨が、君と僕の街に降る。
いつか通ったあの道が、もう川みたいになっていると報じるテレビの声が聞こえた。
政治家やコメンテーターは、分かったような口ばかりを聞いているのがやけに耳に触るけれど、僕はいつものように机に向かって君のための歌を作っているだけだった。
冷たいのは君のせいで、眠たいのは誰かのせいにして、ソファにあぐらをかく僕は、染みの深さや、部屋の足元の埃が無性に気になっている。
明日どう生きるかなんて、自分自身で選べるけれど、それさえ放棄しているような僕は、愚か者なんだろうな。
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