8,聖杯にたどり着いたと思ってしまう人ほどリスキーな理由とロットの上げ方
今仮につい直近に自分で定めたマイルールがあるとしよう。
それは過去検証にてすでに裏打ちされた、本人からすればこれだという聖杯。
この手法を以てして、明日から、いや今日からの相場でがっつり稼がせてもらおう。
そう意気込んで、そして最終的に散ってしまうトレーダーは少なくない。
ドル円取引でがっつりpipsを抜き取る○○時間足チャートがこれだ
マイルールを定め、それが自分のライフスタイル内で実行できるのであれば、後は実践し、ロット数を上げていくだけで、掛け算式に利益は積みあがっていくだろう。
ただし、そう思い意気込んで相場に臨むトレーダーの多くは、自分の余剰資金とうたっている多くの資金を一気に投入し、ロットを上げがちなのだ。
勝ちを急ぐあまり、今からすぐ大きく勝たないと機会損失をしてしまうと言わんばかりの勢いでフィーリングで資金管理をし、証拠金ギリギリのロットを張って、最終的には一撃で大打撃を食らい失望する。
資金力がある人、そしてマイルールを新たに作り上げた人、またここ数日連勝している人は特に注意が必要だ。
この状態で相場に臨むと目先の利益だけにとらわれて、正しく歩むべき道を踏み外してしまいかねない。
金融トレーダーという仕事は何回も言う通り、1回の負けもせず、始めてからずっと勝ち続ける常勝は存在しない。
収支グラフで言うと、上がって下がって、また下がって、その後大きく上げて、また下がって、、、というように、上下乱気流のような曲線をたどりながら最終的にはゼロよりももっと高い位置まで右肩上がりに利益を積み上げていく仕事だ。
なので、その紆余曲折を耐えられるだけの資金量で再度ロット数を徐々に調整していく必要がある。
私流のロット数の上げ方は、毎回のエントリー毎に1lotづつあげていくという方法だ。
徐々にロット数を上げていくため、利益が乗った時はもちろんそこまで大きく前回とは変わらないが、その分損切をした時のロスも少ない。
資金を鑑み毎回の1lot上げが厳しいときは、0.1lotなど、今使用している証券会社の最小単位づつでも問題ないだろう。
とにもかくにも言えることは、
①手法構築→ついに聖杯が手に入った!と確信してしまう
②1打目から最大限ロット数を上げて勝負
③少しのpipsでも含み損額が大幅に増えていることに気づき
④精神が削られ、最終的にはナンピンや塩漬けからのロスカットで一撃退場
上記のようなルートでトレードすることは大変リスキーであり、絶対に避けなくてはいけない。
ではどのようなトレードを経過した後、徐々にあげていくのが良いのか?
①少なくともマイルールに則って、1か月同じロット数で淡々とトレードをしてみる
②そこで利益が乗ったことを確認した後、毎回のエントリー時に徐々にロット数をあげていく。
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ことわざに、急がば回れというのがあると思うが、まさにその通り。
トレーダーの収支曲線はぐーんと右上方向に延びていくのではなく、必ずがくっと下がるようなときが多々来る。その場面もしっかりと想定して、焦らず徐々に掛け算を増やしていけばいい。
なお