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ヨウ素について

甲状腺ホルモンへの関係が現在知られているのがヨウ素です。甲状腺機能の低下や亢進を伴う甲状腺疾患はまれではない。ヨウ素の欠乏で最も頻繁に表れる症状が甲状腺の代償性肥大→甲状腺腫であります。


悲観的な推計だとドイツでは人口の30%が甲状腺腫を患っていると言われています。ヨウ素の欠乏による甲状腺機能低下症は、特に新生児に重篤な障害をもたらしてしまいます。


進行してくるとクレチン病にかかりやすくなる。ドイツでは通常重篤なケースを発見するために新生児にTSHの検査が行われている。甲状腺腫は1年~2年の治療により解消されます。


ヨウ素の欠乏の予防手段として

1922年にスイスでヨウ素を添加して食塩(ヨウ素塩、ラード塩)が導入された。ドイツでは1993年の法改正を機に、ヨウ化ナトリウムで強化した食塩(1gにつきヨウ素15-25mg)を工業生産された食料品に使用することが可能となりました。


平均的な食生活の場合でもパン、ソーセージ、チーズ、加工(インスタント)食品を通じて合計140mg程度のヨウ素が付加的に摂取されるようになりました。


家畜飼料へのヨウ素の添加により牛乳や魚におけるヨウ素含有量を増やすこともできるようになりました。さらに食品に含まれる天然のヨウ素を合わせると推奨される200mgを達成することができます。


時に海水魚を摂取することでこの値はさらに改善することもできます。妊娠中や授乳期は、ヨウ素の予防接種が特に重要です。通常よりもさらに多くのヨウ素剤が使われることが多いです。


予防に対して批判があるかもしれませんが甲状腺機能亢進症(バセドウ病)に対しては、食事からのヨウ素は何の影響も持たない。潜在的な甲状腺機能亢進症は、ヨウ素の摂取により顕性に発展する可能性もあるが逆に考えるとこれにより早期の発見が可能になると見なすこともできます。


ニキビのようなヨウ素アレルギーはヨウ素含有造影剤など、はるかに高い容量によってのみ発生する。ヨウ素の急性毒性は非常に低い。欧州食品安全機関は、長期的な許容上限摂取量(UL)を500mg/日に設定している。



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