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わかばや史(3) サッカーに熱中して迎えた受験期
中学生になり少しずつ落ち着いてきた。
おそらく、サッカーにのめり込んでいったから。
どうしようもなく溜まっていたエネルギーを放出する場所がそこだった。
運動神経が少しだけ良かったらしく、地区の選抜に選ばれたり、上の年代の試合に出ることもしばしば。
この辺りから「やればなんでもできる」と思うようになった。
小さな成功体験を積み重ねることと、周りからの「なんでもできるね」という言葉がポジティブ人間にしてくれた。
とても環境に恵まれている。
サッカーと女の子を追いかけていたら受験シーズン到来。
高校は、県内の強豪校に行くと決めていた。
そのために、少しだけ勉強したつもりだった。
そして迎えた前期選抜。
結果は『不合格』
このとき人生で初めて「死んでもいい」と思った。
今まで大事な場面で失敗をしたことが無かったから、ダメージも大きかった。
そのままの気持ちで後期選抜に挑んだ。
結果は『合格』
「絶対に試合に出てやる!」と熱い想いを胸に次のステージに進んだ。
しかし、そこで待っていたのはサッカー人生初の挫折だった。