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Hasselblad CFVで撮影したポートレート
みなさん、こんにちは。こちらはHasselblad CFVを使ったポートレート撮影についてのエントリとなります。
はじめに
こちらのエントリでは、Hasselbladのデジタルバック「CFV(1,600万画素)」を使って撮影された写真について書き記しています。2022年時点での最新機種「CFVII-50C」ではありませんので、ご容赦ください。なお、Hasselblad CFVII-50Cを購入したストーリーについては、以下の記事をご参照ください。
203FEとCFVIIのセットアップ
203FEとCFVIIで撮影をする際は、デジタルバック部のセットアップや、バッテリーの取り付けが必要になります。現行機種のCFVII-50Cでは、バッテリーがデジタルバック内部にセットできるようになっていますが、この撮影時に使用したCFVIIは、デジタルバックの下部にバッテリーを取り付けます。
その際、バッテリーがむき出しになるため、寒い場所での撮影ではパフォーマンスが劇的に落ちることがあります。これを回避するためには、バッテリーをカイロなどで温めておくなどの手段が有効とされていましたので、補足として書いておきます。
撮影画像ご紹介
今回はその中でHasselblad CFVを使って撮影した写真をご紹介します。この記事を書くにあたり、過去の撮影データを色々探し回りましたが、この当時も203FEに110mmのPlanarを取り付けて撮影していまして、私の撮影スタイルは今も昔も対して変わっていませんでした。
![](https://assets.st-note.com/img/1660363464760-swXpkbAwVj.jpg?width=1200)
Camera: Hasselblad 203FE with CFVII
Lens: Planar T* FE 110mm F2
Develop: Phocus 3.6.2 PC
CFVは2022年時点で発売されているCFVII-50Cと比べると画素数が1,600万画素、高感度特性が低い(ISO-50-400)ですが、この日は快晴で、とても天気に恵まれました。そのおかげもあって低感度の設定で画質を担保しつつ、203FEの高速シャッターも相まって、非常に鮮明な撮影ができました。
撮影した当時は2017年なのですが、撮影時のRAWデータを使えば、最新のPhocusでよりよい画質を得ることができます。フイルムカメラの場合はネガやポジフイルムでしたので、フイルム自体が月日とともに劣化していく事が考えられますが、RAWデータの場合は画像処理エンジンがアップデートされるとその恩恵を受けられます。これはデジタルならではの特性ですね。
![](https://assets.st-note.com/img/1660363949741-2iJdYXosW2.jpg?width=1200)
Camera: Hasselblad 203FE with CFVII
Lens: Planar T* FE 110mm F2
Develop: Phocus 3.6.2 PC
2カット目は日陰でのカット。日陰に入ると十分な光量が得られず、CFVに取ってはかなり不利な状況になります。このカットは撮影時はアンダー気味の露出でしたが、Phocusで露出調整を行いまして、光量不足をカバーすることができました。
とはいえ、撮影現場では本当に写っているのかな・・・フレーミングは大丈夫かな・・・など、気になることが満載です。フォーカシングマスクはセットしていますし、液晶モニターもビルドインされているのですが。けれどもフイルム時代もどう写っているかは露出計を使って設定したわけで、原理原則に則って撮影する。Hasselbladを使うと、この大事さを改めて感じさせられます。
![](https://assets.st-note.com/img/1660364586651-xLbqiD81fD.jpg?width=1200)
Camera: Hasselblad 203FE with CFVII
Lens: Planar T* FE 110mm F2
Develop: Phocus 3.6.2 PC
次は上半身のカット。若干ピントが後ろにズレてしまっています。。203FEと110mm Planarの組み合わせは203FEのマニュアルにも記載されており、まさに象徴とされた組み合わせ。FE 110mmは、レンズシャッターのHasselbladボディでは使用できないので、使えること自体がレアケースだと思います。
不自由だけれども、それが楽しい
Hasselbladで撮影した画像は他のカメラとは一線を画す、と常々思います。最新のレンズで撮影する高解像度のレンズも良いのですが、とてもリアリティのある立体的な写真になります。センサーの大きさによる影響もあるとは思いますが、カメラやレンズと言ったハード的なものと、撮影時のお作法、露出・ピントの設定、巻き上げの動作といったマインドセット、ソフトウェアによる現像の工程、全てにおいて、他のカメラとは手順がまるで違うのですよね。
現代のカメラはとても高性能で、便利です。ですがある意味カメラの性能に助けられているといいますか・・・。Hasselbladはその逆で自らがどのようなイメージの絵を描きたいか?を考えて選定し、正しい撮影プロセスを踏まなければならない。逆に言えば、これがきちんとできると最高の写真が得られるのです。
被写体について
撮影の被写体は、菅原奈月(すがわら・なつき)さんです【Twitter】。彼女とは初めてお会いしてから、かれこれ10年以上撮影させていただいていますが、今は歌って良し、演じて良し、撮られて三方良しのマルチタレントをされています。その他、音楽デュオ「Deai」の歌手もされています。YouTubeで歌声を聞くことができますので、よろしければそちらもご覧ください。
最後に
今回は、Hasselbladを使ったポートレート撮影について書かせていただきました。そういえば、今年の春には現行の最新デジタルバックCFVII-50Cを使って撮影した記事も書いていますので、もしよろしければ、そちらもご参考になさってください。
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![Naoto Takazawa](https://assets.st-note.com/production/uploads/images/11828424/profile_df11a8014c8a7282dc54e170169abfa8.jpeg?width=600&crop=1:1,smart)